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 みんなの登山記2004−11 河口湖口
 投稿者:K.Kさん


■2004年8月5日(木)〜6日(金)河口湖口

初めての富士登山(河口湖口より夜間登山→御来光→お鉢めぐり)

管理人様、はじめまして。
茨城県在住のK.K.と申します。8月5日から6日にかけ、初めて富士登山を行い無事帰還しました。こちらのHPは大変参考になりました。御礼かたがた、ご報告させていただきます。

【富士山に登ることになったきっかけ】

小生は48歳男、体力は平均的。ハイキングをたまに楽しむ程度。スポーツとしては、2年前よりフルマラソンを3回完走しており、毎月100〜200kmのジョギングを行っております。友人がどうしても富士山頂で御来光を見たいと言い出し、その道連れとして、マラソンの練習をしている小生に白羽の矢が立てられた次第です。友人も山暦はありません。

【こちらのHPを拝見し、特に注意したこと】

1)好天時に登る(山は逃げません)。
2)睡眠などを含め、体調のよいときに登る。
3)時間に余裕を持たせ、ゆっくり登る(競争ではありません)。
4)しっかりした靴を使う(軽登山靴を使用)。
5)山用のレインウエアを携帯(今回のために購入)。
6)水を十分持ってゆく(二人で2リットル)。

今回は、御来光にこだわりたい反面、混雑する山小屋へ宿泊したくなかったので、宵のうちから徹夜で登山を行うことにしました。夜間のしかも初登山のため、人の多い河口湖口から登ることとし、5時の御来光に間に合うためには、ゆっくり登って9時間かかったとして、遅くとも8時には出発することにしました。

【経過】
8月2日(月)より夏期休暇をとり自宅にて天候をうかがう。台風が続けざまに西日本を直撃し予断を許さない状況。

8月5日(木)、台風一過。富士山頂の天気予報は曇りのち晴れ。天候が回復傾向のため出発を決定。下界は曇り時々晴れ。8時30分、自家用車で自宅を出発。
15時30分、自家用車でスバルライン5合目到着。5合目は晴れ時々霧、山頂付近が時々見える状態。スバルラインは空いており、一番上の駐車場に止めることができた。ゆっくりと身支度を整え、ドライブインで夕食。
19時20分、登山開始。ゆっくりと歩き始める。高度のせいか息がはずむ感じがする。途中、先行者の落とした懐中電灯を拾った。6合目の安全指導センターで落とし主がいたので渡す。良いことをしたので神様のご加護を期待した。見下ろすと雲間に河口湖の花火が見える。やがて東の空から月が昇り始める。下弦の月だが雲海を白く照らし出している。夜間登山のせいか、若者が多い。それも女性が多い。こちらも少なからず元気をもらう。
21時30分、七合目、鎌岩館。こんなに岩場が多いとは思わなかった。両手を使い這いつくばって進む場所が多い。
23時05分、八合目、太子館。岩場に取り付いているときに、一時的に浮遊感と視野狭窄を感じたので、休憩。症状は落ち着いたが、休憩の頻度が次第に多くなる。山小屋の人の話では気温12度、暖かいそうだ。しかし、何日か前にみぞれがふったとか。本日出発の判断は正しかったとつくづく思う。

8月6日(金)0時30分、本八合目、富士山ホテル。寒い。飲食物を注文すれば建物内で休憩できるというので、中に入りホットココアを注文し、暖をとる。友人が眩暈と寒気を訴える。休憩の後、友人のリュックを背負い出発。
徹夜の疲れと、薄い空気との戦い。つづら折れの曲がり角のたびに休憩を入れる。下を見ると、登山者の数が急に多くなり、点滅移動するライトがきれい。クリスマスツリーを連想する。歩きは、まさに牛歩状態。ちょっと歩くと胸がドキドキする。これは、ジョギングよりつらい。全力疾走と同じくらい心拍数が上がっているのがわかる。
3時30分、ようやく山頂到着。寒いので山口屋の無料休憩所に入り、豚汁を注文。
4時過ぎ、東の空が赤くなって来たので外に出る。朝焼けがとても美しい。眼下には雲海。
4時49分、山小屋付近は混雑しているので、須走下山口付近に移動し、御来光を仰ぐ。感動的でした。


5時10分、お鉢めぐり開始。風は無く絶好の日和。小生も友人も軽度の頭痛あり。友人は金剛杖を購入。浅間大社奥宮で押印してもらう。
6時30分、測候所、3776m地点に到達。
6時50分、山麓に伸びる影富士を観察。
7時20分ごろお鉢めぐり終了、8時ごろ下山開始。
11時30分、五合目着。このころ頭痛は消失。睡魔と闘いながら運転。18時、自宅着。

日頃の足腰の鍛錬のため、足腰の痛みは軽くて済みました。また、はじめに挙げた点を注意したおかげで、高山病も軽くて済みました。しかし、徹夜登山による疲労はかなりのものでした。帰りの運転中に事故を起こさなくて良かったのですが、遠方から行く場合には、登山の後で山麓に宿を確保し一泊してから帰ることをお勧めします。

そのほか、気づいた点

1)金剛杖は登りの岩場では邪魔になると思います。けっこう重さもあります。山頂で購入し、下山時に使用するのが良いと思います。
2)夜間登山の場合、休憩の際、腰掛けていると尻が冷えるので、腰掛マットを持ってゆけば良かったと思います。
3)今回はゴミをすべて持ち帰りました。その結果、二人で500mlのペットボトルを6本持って帰ることになりました。山小屋で購入した分についてはその山小屋で回収してくれるようですので、中身を使用済みのボトルに移し変えるか、あるいは購入した分だけ空ボトルを回収してもらえるよう交渉する価値はあると思います。
4)富士山のゴミについては、見た限りにおいては思っていたよりもきれいでした。ゴミの清掃に努力されている方々、ならびにマナーを守る方々の努力の成果だと思います。

山頂での写真を添付いたします。このHPでいろいろ教えていただいたおかげで一生の思い出になりました。本当にありがとうございました。


  (管理人)
 雲海の写真が素晴らしいです。サーバーの容量の都合があるので残念ですが縮小しました。天候に恵まれて良かったですね。


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(04/8/12)