[登山記の目次に戻る]

 みんなの登山記2006−7河口湖口
 投稿者:E.Kさん


■2006年8月4日(金)〜5日(土)

喜寿のお祝いに家族6人でチャレンジ

それぞれの家から隊員を結成し、一泊2日で河口湖口から行って来ました。 富士山は見た事はあっても、頂上まで誰も登った事がない初心者でしたが、 こちらのサイトでの情報を頼りに、初心者向けのコース選びと持ち物を チェックし、何とか無事登頂できたことに感謝してます。

--【隊員】-------------------------------------------------------
母  77歳 信州育ちで山歩きと家庭菜園が大好きな唯一のレディー。
私  41歳 内臓脂肪が気になるサラリーマン。唯一年1回剣道大会へ参加。
T君 13歳 仙台から駆けつけてくれた甥。バスケットと勉強が得意。
Y君 12歳 龍ヶ崎の甥で、空手、合気道、弓道、水泳のスポーツの達人。
遼大 11歳 我家の長男。体力に自信はないが、絵と冒険が大好き。
慶大 9歳 我家の次男。食べ物と我ままし放題でいつも兄を困らせる。
-----------------------------------------------------------------

【登山準備編】
息子達には、区内のマラソン大会やKIDSトライアスロンに参加させたりして、体力作 り。 当の本人は、登山1ヶ月前くらいから通勤途中は階段と体重減に心掛けるようにしま した。

登山当日はマイカー規制の前日でしたが、帰りは疲れて眠ってしまうことも考慮し て、 新宿から直接5合目まで行ける路線バスにして正解でした。 また、息子達には、夏休みの自由研究を兼ねて、気温・気圧の変化を調べる事にしま した。 登山道具や実験道具を含め、近くの百円ショップでちょこちょこ買い集めていました が、 雨カッパを兼ねてスキーウェアを持っていくことにし、圧縮袋がとても役に立ちまし た。

【登山初日 8/4(金)】
前日からお袋と甥っ子達には、ベースキャンプ地として我家に泊まってもらいました が、 久しぶりに再会した子どもたちは、興奮してなかなか眠れなかった様子でした。(^^;

06:40 荒川区の自宅を出発(海抜3mくらい?)。
天気予報を見ると、甲府で35℃との予報でしたので、飲み物1本を追加しました。 実験君用ペットボトルの口には、まだしおれている風船を確認。

07:48 新宿出発。
途中、渋滞に遭うが、運転手さんのお陰で10:05頃スバルライン5合目に到着。 早速、子ども達には旗付き金剛杖を4本購入後、小御岳神社で安全登山を祈願しまし た。 ペットボトルにつけた風船は、こぶし大に大きくなり、先ずは順調な滑り出し。ヨシ ヨシ!

11:10 5合目出発。(2305m)
お馬さんを横目にうきうき気分で出発しましたが、途中、青空の下、頂上が見え、メ ンバー 全員、気合を入れ直しました。


11:25 登山道入口の分岐地点に到着。
かわいい滝壷には水溜り?があって、木陰が涼しかったです。(この後は猛暑でし た)

11:56 6合目の安全センター到着。
簡単な登山マップをもらい、永遠に続くつづら折りコースを再確認し、頂上が見えた ので 今夜の宿を確認すると、はるか彼方に小さく見え、今日中に登れるのか心配になりま した。

13:21 7合目花小屋到着。
お袋が少し辛そうでしたが、子どもたちは最初の焼印をしてもらい、1個目GET。 JRのポケモンスタンプラリーの感覚で、この後も順調にこれを目標に集めていきま した。 高度順化を兼ねて、持ってきたパンで昼食。暑さも手伝い、ペットボトルは直ぐにな くなり ました。予定ペースよりも既に40分くらいオーバしており、無事到着できるでしょ うか?

13:35 日の出館。
ここでハプニング。風船に穴が空いてしまい、実験途中の風船がしぼみ始めました。

13:44 7合目トモエ館。
時間が気になりましたが、皆、元気だったため、そのまま本8合目のトモエ館を目指 します。

13:59 鎌岩館。
酸素缶の消費量も増えたのは、このあたりでした。T君は、2,3回に分けて吸い込 むより、 一気に吸い続ける方が利くと言ってましたが、私にはその効果は最後まで不明でし た。

14:20 富士一館。
少し上に鳥居が見えるのですが、蜃気楼のようになかなか辿り着けず。富士山マジッ ク。

14:40 鳥居荘。
薄い雲が下から吹いてきて、少し涼しくなってきた。やっぱり高いところは気持ちい いね!

14:55 東洋館。海抜1万尺。
ここから先の8合目までが、少し遠くに感じたため、ここで長期休憩を取りました。 17時に宿到着は、難しいそうだったため、比較的元気なウサギさん(長男)チームと 少し遅れ気味の亀さんチームに分かれて、それぞれ8合目を目指す事にしました。

16:08 8合目、太子館到着。
このあたりから頼りにしていたT君が、なんと高山病を訴え休みがちになり、酸素缶 や腹式 呼吸法(はー・はー・はぁー)でも治らず、亀さんチームが追いつくようになりまし た。

16:39 蓬莱館。
お袋も折り返しの度に岩に座り込むようになったため、手を握りしめて登りました。

17:27 白雲荘。
亀さんチームが先に到着。かなり冷えてきた為、スキーウェアを着込むことにしまし た。 うさぎさんチームが、直ぐ下に見えるものの、なかなか上がってくる気配がなかった ため、 持ってきたAUの携帯(アンテナ1本)で状況を確認すると、もう一人の甥っ子Y君 も高山病 を訴えたため、体を冷やしてはと思い、ジャンパーを着るように連絡しました。 上を見ると宿まで少し距離があり、高齢者のお袋の体も冷やしてはいけないと思い、 亀さん チームは先に宿へ入る事ことをジェスチャーで伝え、少し心配しながら登りました。

17:57 元祖室。
AUでアンテナが1本辛うじて立った為、早速連絡するが、うさぎさんチームはまだ 白雲荘に 到着していない様子。呼吸法で体調を整え、寒さ対策だけはするように指示連絡しま した。

18:45 本8合目、富士山ホテル。
鯉のぼりがトモエ館と思って登っていたので、ちょっとショックでしたが、屋根の上 あたりに トモエ館の看板が見えた為、先を急ぎました。

18:50 8合目トモエ館。
亀さんチーム無事到着。早速、AUでうさぎさんチームへ連絡を試みるも、なんと圏 外! しばらくして私だけ下りて救助に向かおうとしたとの時にうさぎさんチームにいた息 子が 単独で到着したため、状況を確認したところ、甥っ子達はゆっくり登るから先に行く ように との伝言を聞き、少しホッとする。その1時間後くらいで残りの甥っ子達も無事到 着。 早速、カレーライスを用意してもらうが、高山病で2人とも食が進みませんでした。 唯一、追加で頼んだトン汁(800円)が温かかったので、冷えた指先には助かったよ うです。 (因みに水は貴重だったため、お茶のおかわりは100円でした)

21:00 就寝
子ども達は、布団に入るやいなや、そのまま寝込んでしまったので、明日は下山覚悟 でいると (布団はNETにも書かれていたように2人に1枚で、互い違いに寝るように指示さ れる) 従業員方々の食事の用意や会話で、噂通り全く眠れませんでした。(耳栓見つから ず) お陰様?で、外に出ると、東京では味わえない沢山の群星を観ることができた。

【登山2日目(8/5)】快晴
04:00 出発
計画では、宿でご来光を拝んでからゆっくり出発する予定でしたが、早朝出発するツ アー客の 物音で騒がしくなってきたため、昨日のスローペースも考慮し、子供たちを3時頃起 こして、 宿に荷物を預けて、温かいココアやコーンポタージュを飲んでから、出発しました。

04:01 江戸屋。
トモエ館のすぐ隣でしたが、早朝の為か焼印は行っていなかったので、帰りに寄る事 にして、 昨日の高山病が嘘のように甥っ子達は元気にどんどん上へ登っていきました。

04:35 御来光館到着。
ご来光まで後15分くらいでしたので、ここで待機することにしました。 麓は山中湖が見える程度の薄っすらと霧がかかっていましたが、日の出が近づくにつ れて 空が朝焼けで真っ赤になり、やがて04:50頃、雲の切れ間から朝日を拝む事ができま した。 後でY君に確認したところ、朝日が一番感動したとのことで、連れて来てよかっ たョー!



05:44 9合目鳥居通過。
鳥居の少し手前から渋滞にはまり、牛歩戦になりながらも一歩一歩進む事になりまし た。 段差が大きい岩もあり、杖を持ったお袋もここではしばし両手で這い上がりました。 左手には、既に山頂でご来光を拝んだ人々が、続々と下山してくるのが見えました。

07:00 頂上到着。
記念写真を撮ろうと思っていましたが、子どもたちは頂上で焼印をしてくれる山口屋 を 探しに何処かへ行ってしまったため、結局集合写真は撮れなくて残念。 久須志神社で子ども達もそれぞれご朱印を杖に押して、お袋と私も記念にご開帳に押 印 してもらいました。お袋は高齢者の記帳もすると、素焼きした杯でお神酒を頂戴し、 杯はそのままお土産となりました。長者番付に載るらしいのですが、インターネット でも 確認できれば、他の方の励みにもなると思いました。

07:50 お鉢巡り出発
いよいよお鉢巡りと思ったら、お袋と長男は眠気に襲われ動けないとのことで、飲み 物を 購入した山口屋の奥で横にさせてもらい、残った4人で時計回りに最高峰を目指しま した。

08:20 浅間大社奥宮で参拝
子ども達が、左隣の郵便局で登頂証明書を購入すると、何と裏は手紙を書くように なっており、早速、それぞれの自宅宛に手紙を書く事にしました。 (翌月曜には到着したので、ビックリです)

09:00 登頂成功
息を切らせて馬の背を登ると、そこには記念撮影用の大渋滞が発生していましたが、 てん とう虫が息子の近くに飛んできたので、感心しました。 その後、最高峰の石柱の所で順番に記念撮影を終え、時計を見ると下山時間が近づい て いた為、急ぎ足で残りのお鉢巡りを行いました。 久須志岳のコース横に大量のゴミが捨てられているのを見て、とても残念に思いまし た。


09:50 下山開始
山口屋で留守番隊と合流し、公衆トイレ横から河口湖口を目指して下山を開始しまし た。 荷物をトモエ館に預けていたため、先発隊を結成し、先に荷物をまとめに先を急ぎま した。 下の息子は、宿で記念のTシャツを買う為にお小遣いをキープしていましたが、コン クー ル2位?のTシャツがブルド−ザで到着すると2500円となっており、1000円足りな かった ので、私の財布から不足分を足してあげましたが、残金も確認せずに出してしまった のは いけなかった。

10:46 8合目トモエ館出発
後発隊とも合流し、胸突江戸屋の焼印と飲み物2本を購入してから、下山を開始しま した。 途中、須走方面との分岐点である江戸屋を見つけましたが、目印となる屋根は青くな く グレーでした。皆さん、ご注意を!ここからしばらくは永遠と続くジグザグ道をひた すら 下りる事になりますので、飲み物はここで調達しておく事をお勧めします。 途中、Y君が足を捻ったらしく、杖2本で痛た痛そうに下りることになってしまいま した。 ブルドーザに追い越される度にY君だけでも乗せてもらえないかなぁと思いました。

11:55 7合目公衆トイレ到着
このペースでは、3時発のバスが危ういと感じ、休憩もそこそこに出発する。 途中、落石避けのトンネルもありましたが、段差の激しい階段は、怪我をした甥っ子 や お袋にはとてもきつく、ブル道をそのまま下りることにしました。

13:25 6合目安全センターに到着
健常時なら40分で5合目に到着できるのですが、今の状況では危ういと感じるもの の、 財布にお金(1万円×2人)がなくなっていたため、馬に乗せてあげることができ ず、 ちょっと後悔しました。Y君とお袋にはたいへん申し訳ないことをしてしまった。 (反省)

14:06 登山道入口
何とかここまで辿り着き、いよいよ最後の登り坂となりました。時間も心配であった が、 何と帰りのバス代も財布にないことにここで気付く。あぁぁどうしよう! 息子や甥っ子に残金を確認するが、合わせても500円しか残っていなかったのです が、 お袋がシークレット財布を用意しておいてくれたため、何とかバス代だけは確保する ことができて、ホッとしました。

14:25 5合目到着
急いで予約していたバスのチケットを購入するが、小御嶽神社の参拝や約束していた アイスクリームを購入する時間もなく、お土産と飲み物だけ購入してバスに滑り込ん で セーフ!ほんと危なかった。フー!

15:00 5合目出発
楽しくもあり苦しかった想い出と一行を乗せたバスは、予定通り5合目を出発し、 新宿へ向かいました。

17:58 新宿到着。
バスの中では全員爆睡でしたが、18:30には、自宅まで帰ることができました。 息子の最後の実験結果ですが、頂上でペットボトルやボトル缶のふたをして、自宅へ 帰ってみると、ものの見事にぺしゃんこに潰れていたので、登る時の風船の膨らみ具 合 と共にとてもよい自由研究ができました。

一人の落伍者もなく全員登頂できたのも、皆さんから寄せて頂いた情報によるものと 感謝しております。反省すべき点は、余裕のある行動を持つ事でしたね。

子どもたちのコレクションは、写真のとおりです。改めて見るとすごいですね。


  (管理人)
 77歳のお母様が一般的なスケジュールで登られたのに驚きました。最後のシークレット財布というのが素晴らしいですね。頼れる「お袋様」です。年齢差がすごい構成ですが、隊長さんがうまくまとめきったと思います。元祖室の焼き印は「犬」ですね。毎年干支で変えているようです。




BACK  TOP  NEXT

(06/8/15)