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 みんなの登山記2007−6
 投稿者:温たまさん

■2007年7月16日(月) 須走口

はじめまして。いつも楽しく拝見しております。広島県在住の温たま(33歳)と申します。富士登山は今回が4回目、須走口は今回が2回目になります。

<台風で延期>
さて、当初の計画では、東京在住の友人と7/14に富士宮口から登り、赤岩八合館で一泊した後、山頂でご来光を目指す予定でした。しかしながら、台風4号が接近していたため、その日の登山は中止とし、7/16早朝の電車で御殿場に行き、日帰り登山をする計画に変更しました。ちなみに、その友人は昨年の富士登山マラソン完走者で、今年も出場する予定です。

<須走口新五合目まで>
当日早朝、小田急線に乗り、新松田で御殿場線に乗り換え、0754御殿場駅に到着しました。台風一過を期待していたのですが、雲が多く、富士山が全く見えません。窓口で須走口新五合目までの往復切符を購入します。片道1500円ですが、往復ですと2日間有効で2000円とお得です。登山バスは、0810に出発します。この日は、御殿場口に通ずる車道が土砂崩れのため、通行止めとなっており、御殿場口新五合目へのバスは運行されていませんでした。バスの中にも御殿場口から登山する予定だった人もいたようで、山小屋にキャンセルの連絡をしていました。
三合目を過ぎた辺りから雨が降り出してきました。昨年も海の日に須走口から夜間登山をしたのですが、そのときも暴風雨に見舞われ、何とか山頂にたどり着いたものの、散々な目に会った記憶がよみがえります。0910須走口新五合目に到着。風は殆どありませんが、雨は本降りです。とりあえず、行けるところまで行って、条件が悪くなったら引き返すことにしました。

<登山開始>
雨天準備を整え、山荘菊屋で焼印入りの金剛杖を購入し、隣の東富士山荘でも焼印を3つ押してもらい、0940に五合目を出発します。御殿場行きの最終バス出発時刻である1810までには戻ってこなければなりません。そこで、登りを6時間、下りを2時間30分と計画しました。
古御岳神社にて登山の安全を祈願し、樹林帯をひたすら登ります。雨が降っているため、レインコートの中が蒸れて、条件はあまり良くありません。 登山開始から約1時間して、最初の山小屋である新六合目長田山荘館に到着しました。焼印を押してもらい、直ちに出発します。雨の日は焼印の乗りが悪くなるので、次の焼印場所を濡らさないよう、その箇所を握りながらの登山となり、腕が少し疲れます。
樹林帯を抜け、1120ころ本六合目瀬戸館に到着しました。気をつけていただけあり、焼印を押してもらう部分だけは、ちゃんと乾いています。ここも焼印を押してもらって、直ぐに出発します。ここからは、少しペースを上げていきます。高山病にならないよう、意識的に深呼吸を繰り返しながら高度を上げてゆきます。天気は雨から霧雨に変わってきました。
1155七合目大陽館に到着。ここで小休止します。写真を撮って、栄養補給のため、ゼリーを1本飲みます。ステッカーを購入し、次の山小屋を目指します。しばらくすると、霧が晴れて、日が差してきました。山頂付近も見えてきましたが、下界は雲以外何も見えません。まさに「♪頭を雲の上に出し」です。天気が良いと調子が出てきます。さらにペースを上げて山頂を目指します。 途中、本七合目にて焼印を押してもらい、1300本八合目胸突き江戸屋に到着しました。ここで、暫く休息することにします。焼印を押してもらい、うどんを注文し、ポカリスウェット500mlを購入しました。温かいダシの効いた食べ物は本当にありがたいです。トイレを済まし1315に出発します。本八合目には、いくつか山小屋があり、それぞれの山小屋で焼印を押してもらえますが、昨年吉田口から登った時に集めたので、今回は省略しました。 八合五勺御来光館にて焼印を押してもらい、いよいよ山頂に向かいます。少し頭痛がするので、気休めかもしれませんが、鎮痛薬を飲みました。朝方は混雑している登山道も14時過ぎになると空いており、自分のペースで登ることができます。

<山頂にて>
登山開始から丁度5時間経過。ようやく山頂にたどり着きました。登り始めは雨に悩まされましたが、予定より1時間早く到着することができました。山頂は風もほとんど無く、良い天気です。ただし、西方向は霧に覆われており、剣ヶ峰は見えませんでした。久須志神社にて昨年の願い事がかなったことに対するお礼参りをし、富士奥宮の杖印を頂き、以前北口本宮にて入手した浅間神社専用にしている御朱印帳に御朱印を頂き、山頂の御朱印帳を購入しました。今回購入した御朱印帳は、今後山岳神社専用にする予定です。その後、扇屋(だったと思う)で「頂上之印」の焼印を押してもらいました。

<下山>
時刻は1510。1810発の最終バスに乗らなければならないので、剣ヶ峰は省略し下山します。あっという間に八合目に到着。須走口下山道に降りて行こうとする2人組の外国人女性を見掛けたので、念のため声を掛けてみると、五合目に降りると言っています。五合目は一つでないことを告げると、地図を出して河口湖口を指し示しています。下山道の標識はいくつも設置されているのですが、山頂から下ると須走口下山道が目立ち、逆に吉田口下山道は見えないため、間違ってしまうのでしょう。その後、日本人女性も須走口下山道の最後の分岐付近でウロウロしていたので、声をかけてみたらやはり河口湖口に行きたいとのことでした。
分岐の標識で一つ気になることがあります。大きな板にT字で書かれた分岐の色(吉田口:黄色、須走口:赤色)と、地面に突き刺している道標の板を囲む色(吉田口:赤色、須走口:黄色)が反対になっているのです。写真に撮っていれば上手く表現できるのですが・・・。次回登る人は、確認してみてください。私のうろ覚えかもしれませんので。
七合目大陽館を過ぎ、いよいよ砂走りになります。須走口下山道は今回が初めてで、大砂走りとの違いに興味があります。結論から言うと、大砂走りは長いばかりで、霧に巻かれた昨年は、神隠しに合い、永遠にこれが続くのかとの錯覚に襲われ、大変怖い思いをしましたが、須走口は短いので楽でした。雨上がりであったため、砂埃も立たず快適でした。しばらく進むと霧雨の中に入り、更に高度を下げると雨に変わってきました。本当に山頂付近だけが晴れていたようです。
途中、砂払い五合目吉野屋にてトイレ休憩を取りました。御存じの方も多いとは思いますが、ここでも焼印を押してもらえます。「富士山須走口全制覇」の文字がなんとなくうれしく感じられます。古御岳神社で無事に下山できたお礼参りをし、1700新五合目に到着しました。登り5時間、下り1時間50分。予定より1時間早く五合目に戻ってくることができました。

<五合目にて>
バス出発の時刻まで1時間ほどあるので、東富士山荘できのこ雑炊を頂きました。何種類ものきのこが沢山入っていて、とても美味しかったです。次に、山荘菊屋で椎茸茶をお土産に購入し、1810発須走口新五合目発のバスに乗車しました。ここでもハプニングがあり、外国人親子が、河口湖口に行くところを間違って、須走口に下山してしまったとのことです。幸い宮上で河口湖方面へのバスに接続できるとのことでした。

<おわりに> 今回は、初めての日帰り登山でした。登り始めは雨で山頂までは無理かなと思っていましたが、幸い七合目以上は晴れており、無事登頂することができました。また、以前は同行者を先導する立場だったのですが、今回は体力のある友人に先導してもらったおかげで、気楽に登ることができました。


(管理人)
 順調なペースの登山です。特に下り1時間50分はすごい。河口湖口への分岐点の標識はもっと派手に目立つようにしないと間違えて下山する人は後を絶たないですね。標識の色が逆になっているのなら問題なので確認してこようと思います。

(2007/7/29)
 撮影してきました。確かに縁の色が逆になっています。誤誘導の原因になります。全部赤にすれば良いものを。
分岐点の問題の標識




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(07/7/22)