[登山記の目次に戻る]

 みんなの登山記2008−6
 投稿者:Y・Aさん

■2008年7月11日(金)〜12日(土) 須走口

神奈川県在住のY・Aと申します。 7月11日(金)〜12日(土)に須走口から登ってきました。 同行者は富士山初挑戦の主人 36歳、わたしは39歳です。

実は10数年前、まだ独身の頃、実家である広島から富士登山ツアーに一人で参加し、 悪天候のため8合目でやむなく登頂をあきらめた経験があります。その頃はまだインター ネットもそれほど普及しておらず、情報といえば本屋で見つけたガイドブックに書いて あるものくらい。広島で生活していると、登山はおろか、実際に富士山を見たことすらない という状況。富士登山のどんなものたるやサッパリ分からないまま不十分な装備での参加で、 雨に降られ寒さに震えたりとなかなか悲惨な目にあいました。 今回はこのサイトをはじめ、ネットでいろいろな情報を集め、それに何より以前の苦い 思い出を参考にして、装備・携行品は抜かりなく準備できたと思います。 前回は事前に体力づくりのつもりで、通勤時に一駅手前で降りる、などして半年間、 1日最低1万歩は歩いていました。しかし、平地と登り・下りとでは使う筋肉が違う、 心肺機能は鍛えられない、等いろいろ反省点があった為、今回は事前に近場の低山 (標高150m位しかありません)で4月頃から毎週1〜2回ほど、ゆっくり散歩して いました。これがかなり良かった気がします。

さていよいよ当日、朝6時に起床、いそいでおにぎりを作って7時に自宅を出発。ダンナ さんの運転する車で須走口へと向かいます。約2時間で到着、の前にふじあざみライン麓に あるコンビニで持参し忘れた日焼け止めを購入。登山口に近いだけあり、酸素缶、携帯用 カイロなどが販売されていました。 ふじあざみラインでは前後に他の車は見られませんでした。夏休み前の平日だから ガラガラ?なんて思っていたら駐車場には結構な数の車が!身体を慣らしている人も ちらほらいました。私たちはここで朝食分のおにぎりを食べ、さらに少し仮眠しました。

11時に登山開始、その日は時折強い日差しが射すものの、うっすら曇っているという 登山にはうってつけのお天気でした。六合目までは森林の中、涼しい風も吹いていて 快適です。意識してゆっくりゆっくり、とはいえ普段背負わないようなリックを 背負っているので自然にのろのろ歩きになります。(事前に計ったところ、水1.5Lを 含めて5sの荷物でした) ダンナさんは最近運動不足気味とはいえ、学生時代はバスケット部に所属し、校内の マラソン大会では常に上位だったとの事で、体力は結構あるようです。でも先にすたすた 行かれてはこちらのペースや気持ちに乱れが出てしまうので、申し訳ないけれど超スロー ペースの私の後ろを歩いてもらうことにしました。
途中で大学生らしき男子3人組みが追い抜いていきました。楽しそうに話しながら どんどん登っていきます。若いってすごい・・・ 登り続けると木の背丈がだんだん低くなっていきます。横に這うように伸びた枝も 目だってきて、そろそろ樹林帯ともお別れかな、と思いました。 そのあたりで軽装のグループが下山してきました。こんにちはと挨拶しても返事はなし。 どうやら中国人の観光客のようです。たぶん新六合目まで行って戻ってきたのではないかと 思われます。かなりお疲れの様子の人もいました。 ダンナさんが前方にこいのぼりを発見、12時20分に新六合目・長田山荘に到着しました。 ここで小休止、荷物を降ろしてダンナさんはベンチに腰掛け、私は立ったまま休憩し、 12時30分に出発しました。しばらく歩くと私の携帯に着信音。そのおかげで 五合目から中々繋がらなかった携帯が使える事が分かり、ここで本七合目・見晴館へ 宿泊予約の電話を入れました。ちなみにソフトバンクです。

はるか左手には下山中の人たちが見えます。それにしても砂走りはすごい傾斜、 明日はあんなとこを降りるのか〜。 ここで先ほどの男子3人組に再び抜かれました。長田山荘で大休止を取っていた様子。 相変わらずすごい勢いで登っていますが、早い2人と遅めの1人に別れつつあるみたい。 遅れてついて行く人のしんどそうな顔は気の毒なほど。いえ、彼だって充分早いんですよ。 まもなく六合目・瀬戸館に到着しました。13時ジャストです。 屋根やベンチにびっちり布団を干していて、壮観な光景でした。上げ下ろしはさぞ大変な事 でしょう。ここでも10分ほど休憩し、日焼け止めを塗りなおして出発しました。

このへんから山頂らしきものが見えるようになりました。後方には五合目の駐車場も 見えます。上を見あげ、あんなところまで登るのか、でもこんなところまで登って来たぞと 思いつつ大陽館を目指します。途中で小屋を撤去したような跡を見ました。おそらくそれが 本六合目でしょう。14時に七合目・大陽館へ到着、ここでダンナさんがおなかが空いたと いうので大休止をとる事にして、持参したおにぎりを食べました。14時20分出発。

実はここからの記憶はあまりありません。周りにはわずかに高山植物が生えているだけで 殺風景な岩場をひたすら登り続けます。とはいえ手を使ってよじ登るほどの段差はなく、 ゆっくり歩けばいつの間にか上へ進んでいるといった感じです。だいぶ疲労も溜まって きたので1分歩いて10秒立ち止まり・・・こんな調子でも15時10分に見晴館に到着 しました。予約の際『13時前に六合目過ぎにいるなら到着は15時くらいですね』と 言われていたので、標準的なペースで登っていたようです。

まだ寝床の準備ができていないので(到着早過ぎたかも)外で写真を撮ったり、食堂にもなる 座敷でごろごろしたりして過ごしました。その間も当日やこの先の予約の電話が頻繁に 掛かってきて、アルバイトの女性が応対していました。ちらっと台帳を見ると翌日は予約で ぎっしり。電話でも休前日の予約は殆んどお断りしているようでした。

16時過ぎに寝床へ案内していただきました。私たちはチェックイン一番乗りだったので 奥の壁際から2人分。その日は結構混んでいて2人にダブルの布団一組、ないし3人に 布団2組で割り当てられました。当然、間隔は狭いのですが、ここでは他人と隣合わせに なるときは、極力同性になるよう、オーナーがかなり気を配っておられます。 超混雑時はもう少しきついのでしょうね。夕食は6時から、それまで仮眠と思っても まだまだ元気だし、ここまで来たという気持ちの高ぶりもあって寝付けません。 ダンナさんは1時間ほど昼寝できたようです。6時半に食事、その後荷物を整えて 1時過ぎの出発までぐっすり眠ろう、幸い私は壁際、他人に気を使わなくて良いしラッキー、 と思いきやダンナさんの横のおじさんがすごいいびきを掻き始めました・・・。 耳栓は持ってきていないし、あったとしても無駄だと思われるほどすごい音。2時間、3時間 たっても寝付けません。これにはダンナさんも本当に参った様子で、ついにむくりと起き上が り「頭を反対側にしよう」と言いだしました。ダンナさんはそれから少し眠れたようですが、 私のほうは頭痛が始まり気持ち悪くなってきました。吐き気もします。高山病?と思いましたが、 もともと偏頭痛もちなので実際どうだったのかは不明です。リュックを担いだ事による肩こり が原因かもしれません。頭痛止めを飲み、横になったまま深呼吸を繰り返して身体を休ませる 事にしました。その間も二つ隣からはすごい鼾が。こればっかりは仕方ないとはいえ、日ごろ 家族に文句を言われる程いびきを掻く人は専用の防止グッズを持ってきて欲しいと思います、 本当に。

結局殆んど眠れないまま1時になり、身支度を整えて1時半に出発。いびきのおじさんも ほぼ同時に出発。すごくよく寝てましたね、うらやましい。連れは外人さんだったけど、 この人の横で眠れたのかな?と余計な心配。見晴館では早くもお仕事を開始したスタッフの お兄さん達が見送ってくれました。

八合目・江戸屋に2時到着、ここで500円払って私のリュックを預けました。ダンナさんの リュックには水と食料、雨具は防寒着として装着済です。 すぐに本八合目の胸突江戸屋に到着しました。この先は吉田口と合流、上を見上げると いるわいるわ、山頂まで途切れることのない登山者の列。土曜日の未明とあって夜間登山して 来た人も多かったようです。ここから山頂までが辛かった。寝てないとはいえ、十分休んで いたはずなのに、少し登っては止まりの繰り返しだと、寒さで身体が思うように動かなく なってきます。私は冷え性なので本当に辛かった。かなり肩がこっていたのでリュックを 預けましたが、元気であれば適度な負荷になり、身体が温まっていいのかも。酸素が薄い為 使い捨てカイロもあまり効き目がありません。20人規模の団体が何組も列をなし、 それぞれのガイドさんが立ち止まって説明・休憩するたびにこちらの歩みも止まります。 ときどき痺れを切らした人(主に外人)が横をすり抜けるように登って行くので、私たちも その後をついてなるべく歩き続けるようにしました。 結局山頂に着いたのは4時、夜明けまであと30分というところ。見晴館から2時間半 だったので混雑もさほどではなかったのでしょう。昼間空いている時間ならば普通の人で 2時間程だそうです。

登頂後、あまり移動する元気もなくそのまま山口屋前の石段に座りこみました。となりの 山小屋から威勢のいい呼び込みの声がします。あったかいトン汁、の声につられて一つ注文。 そこの前のベンチはすでに人だかりができていたので、再度山口屋の前に戻り日の出を待ち ました。もう空は白んでいます。そしてご来光。はじめは厚い雲の間から赤く丸い形を現し、 徐々に上昇していきます。やがて雲の上にその姿を現すと眩いばかりの光がさしてきました。 太陽も本当に真ん丸いのですね。やがて昇りきってしまうと、もう肉眼では見られないほど 明るく輝いていました。



その後はお鉢めぐり、といきたかったのですがご来光を待っている間に私の身体は 冷え切ってしまいました。今度は山小屋の屋内休憩所に入り、暖かい飲み物を買って カイロ代わりにしたり、何とか身体を温めようとしたのですがうまくいきませんでした。

朝食用に山小屋で用意してもらったおにぎりを食べる気力もありません。その様子をみて ダンナさんも下山を決意したようです。本当はとても楽しみにしていたみたいなのに、 ごめんね。 というわけで火口を見ることもなく下山開始。降りると決めたらどんどん下って行きます。 あっという間に八合目の江戸屋。ここで預けておいたリュックを受け取りスパッツを装着 しました。まだ砂走りは先ですが歩いていると結構じゃりが跳ね上がってきます。 前方では男性が後ろ向きに歩いていました。筋肉痛で下りは辛いのでしょうか。 あぶなっかしいなと思っていると、その人はバランスを崩し、バンザイの格好で背中から 倒れていきました。同行者らしき人は大笑い、私も遠くから笑わせてもらいました。でも 危ないので本当にやめたほうが良いです。

大陽館で少し休憩して、フリースと雨具を脱ぎました。この先はいよいよ砂走りです。 確かに地面はふかふか、けれど足が深くはまってしまうため抜き取るのが大変で、とても 走るというわけには・・・。健脚の方なら大丈夫なのでしょう。実際若い男性や自衛隊の 集団はあっという間に駆け下りて行きました。同じような道がまっすぐ延々と続き、 いつまで降りればいいのかとうんざりした気持ちになります。私よりダンナさんの方が この砂走りは辛かったようです。途中、長田山荘のこいのぼりが左手遠くに見えたので 半分は過ぎたかなと思いました。足にマメができたので、わずかに生えている木の陰で 休憩をとる事にしました。ダンナさんは完全にばてています。砂走りは膝に来る、と しきりに言っていましたが、実際はどうなのでしょう?私は岩場を降りるよりはマシだと 思います。 長めの休憩を取った後、少し樹林帯に入った、かと思うとまたもとの砂走りへ。(ブル道 だったのかも)えぇ、まだ終わらないの〜と思っていると突然砂払五合目・吉野屋の前に 出ました。数人がベンチに腰掛けて休憩していましたが、私たちはさっき一眠りするほど 休んでいたのでここは素通り。携帯はビニール袋に入れてリュックの中にしまいこんで いたので時間の確認はできませんでした。 ここまできたら本当にあと一息という気分です。標識に沿って下っていると少し離れた 登山道を歩く人と時々目が合ます。いいお天気で楽しそう。こんにちは、と皆さん声を 掛けて下さいます。いってらっしゃい、お気をつけて。

8時半ごろやっと新五合目に到着しました。東富士山荘よりも手前のベンチに腰を掛け、 荷物を降ろして休憩しました。なぜか登頂より下り切った時のほうが達成感。 やったよ!私やったよ!という気持ち。お鉢めぐりをしていないので脚はまだ大丈夫そう、 でも眠い。ここでしばらく過ごた後、近くの日帰り温泉に寄り、仮眠してから帰る事に決定。 そうしている間にも続々と出発していく人がベンチの横を通っていきました。

トイレから戻るとダンナさんはこれから登るという人と話をしていました。 なんでも名古屋からバイクで来たそうで今日中に山頂まで行き、明日ご来光を見てから 下山するとの事。じゃあ上で宿泊?と尋ねたら、宿泊はせず山頂で時間をつぶして夜を 明かすとか、防寒具はウインドブレーカー一枚だけだとか、寒いのが苦手な私は聞いて いるだけで気が遠くなりそう。ホントにそれで大丈夫?と言いたくなりましたが、その 人は今回で5回目の登山だと言っていたので、初心者の私がとやかく言う事ではないと 思い、笑顔で見送りました。なんたって大人なんだし、富士登山も人それぞれ。

今回はお天気に恵まれた事もあり、楽しく富士山に登る事ができました。このサイトで 皆様の登山記をくまなく読ませていただき、それを参考にしてマイペースで登ったことが 良かったと思います。いつも最新情報を提供してくださる管理人様に感謝いたします。 宿泊した見晴館のオーナー夫妻を始めスタッフの方々へ。シーズンが終わって下山され たらこのサイトを見ることがあるかもしれないので、ここでお礼を言わせてください。 山小屋のお仕事、大変な激務だと思います。本当にお世話になりました。またいつか行ける 日を楽しみにしています。

最後に一番お世話になったダンナさん。ずっと私のペースに合わせてくれてありがとう。 彼方のサポートがなければこんなに楽しくは登れなかったでしょう。これに懲りず、 次回はお鉢巡りを目標にまたお付き合いください。


旦那の登山記

炎天下の須走口駐車場。日差し対策に、日焼け止めを塗布、頭からタオルを被り、 その上から帽子を被る…装いは旧日本軍。

11:00登山前に本日の目標地「見晴館」に宿泊予約しようと携帯電話をかける。 「アンテナ三本」表示が、発信するとなぜか「圏外」。そのまま出発。 緑の中の登山道、木陰が日差しを和らげてくれる。他の登山者はまばら。 ゆっくりと自分のペースで登ることが出来る。

途中、再度、宿泊予約を試みる。今度はつながり、予約完了。現在地を伝えると、 「到着は3時過ぎですね」とのこと。

12:20、6合目に到着。標高約2400m。ベンチに腰掛けて補水。標高が上がり空気が 薄くなってきたことを実感し、呼吸を整える。

12:30に登山再開。次第に緑は潅木(かんぼく)に変わり、所々に小さな岩が露出 してくる。

13:00、本6合目到着。山小屋のベンチは布団が日干しされ、私たちは石に腰を置いた。 補水をし、13:15に登山再開。

緑がなくなってきたものの、登山道の状態は良好で歩きやすい。見上げると7合目の 小屋がチラチラ見える。

14:00、7合目到着。標高約3000m。吹く風の冷たさが標高の高さを物語っている。

14:20に登山再開。緑がなくなった。これから進むコースがはっきりと見えているが、 岩だらけで距離感がどうも掴めない。張ってあるロープに沿って、一歩ずつ前進。

15:07、本日の宿泊地「見晴館」に到着。表にいた男性職員がお出迎え。 チェックインをし、料金を支払う。明日のチェックアウト時刻を聞かれたので、 山頂でのご来光を拝みたいと伝えると、山頂まで二時間ちょっととのこと。 朝食の代わりとしておにぎりを持たせてくれるとのことだった。 荷物を置き、表に出る。遥か下に、今登ってきた道や休憩した山小屋、須走口の 駐車場らしきところを見下ろすことができる。先ほどの男性職員に山中湖の位置を 伺うと、「あの雲間の三日月の形のところです」と説明を受ける。山中湖を見下ろ せる…、感動。

16:00頃、布団の準備ができたとのこと。寝室は2段ベッドの上段一番奥で、二人に 一枚、敷布団と掛け布団を提供された。夕飯時に起こしてくれるとの事で早速仮眠を とる。

18:30夕食。発泡スチロール皿に入った温かいカレーライスとお漬物。食後にお茶の おかわりを頂いた。

寝室は夕食時は蛍光灯、就寝中は白熱球が灯り、外のトイレも白熱球がついていた。 先ほどの仮眠で体の火照りが取れると、外気の寒さを感じた。ここで防寒具を兼ねた 雨具を纏って床につく。

23:00頃、山小屋外部から雑踏を感じる。トイレに出向くため表に出ると、迷彩塗装服を 纏った100余名の団体さんが休憩をしていた。団体の一人が「通路確保っ!」と私に花道を 築いてくれた。とても恥ずかしい。 (※妻注釈:自衛隊の皆さんの事です)

二日目0:30携帯電話のバイブレーションが起床の合図をする。夜間登山の準備に取り掛かり、 ヘッドランプと手袋を用意。1:30、おにぎり二人分頂き、7合目「見晴館」出発する。

1:55に8合目到着。御来光を見に行く人で周囲が混雑している。その状況下、迷彩塗装服を 纏った100余名の団体さんと再び合流となった。

2:05に登山再開。数歩進み小休止、数歩進み小休止。

2:26、8合目江戸屋到着。ここで嫁のリュックを¥500で預ける。

2:36に登山再開。いよいよ急勾配。砂利に足下を取られる。歩幅を小さく、呼吸を整えながら、 ものすごくゆっくり登る。渋滞続きでゆっくりとしか進めない。「はいっ、深呼吸しましょう!!」 とツアー一行に案内を促すガイドの声…、渋滞の一因かな?。途中、登山道の端でぐったりと 休憩されている方や、やや強引に渋滞横をすり抜ける外国人に遭遇し、私達も追従。 暗い中、 ヘッドライトの明かりを頼りに険しい岩場を登って行く。 途中に鳥居があったようだが、暗くてよく分からないまま通過。幾つか目の鳥居を背景に 登山者がフラッシュを焚いている。彼らを追い越すと・・・4:12山頂到着。

多くの人がご来光のベストポジションを占有済。私達も山小屋前コンクリート階段に腰を下ろす。 体温を奪っていく冷たい風…、とん汁が有難い。少しずつ東の空が赤みを増して きた。流れの速い雲の晴れた瞬間、ついにご来光を拝む。登山者が一斉にシャッターを切る。

5:10下山開始。吉田口下山道と一緒の下山道は途中までブル道。砂利道に足元が取られる。 膝のクッションで加速抑える。

5:55、8合目で、預けて置いた荷物を受け取る。ここで砂利・砂塵対策にゴーグルとスパッツを 装着する。

6:13出発。途中、7合目を通過し、6:48砂走り下山道に入る。斜面を滑るように直線的に降りる。 んっ、後方よりプレッシャー…、迷彩塗装服を纏った100余名の団体さんが一斉に下山してきた。 何人かがコース端を下るため、砂埃が大量に舞う。

…次第に私の膝に痛みが出始めた。途中、潅木(かんぼく)地帯に入り、7:15木陰を適当に見つけ 休憩をとる。

7:38出発。8:07ようやく見慣れた登山道に戻ってきた。緩やかな下りコースだが、ちょっとした 段差が膝の痛みを呼び起こす。

8:20須走口到着。疲れた・・・この後ゆっくり温泉につかって帰路に着いた。

※私は後日GPSで時間の確認をしているため嫁の記録した時間とは若干のズレが出ています。

(管理人)
いびきおじさんの近くになってしまったのは残念でした。やはり耳栓はあった方が良いですね。ご夫婦のダブル登山記。読み応え十分です。



BACK  TOP  NEXT

(08/7/30)