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 みんなの登山記2011−29
 投稿者:おおまわりさん

■2011年8月28日(日)〜29日(月) 富士宮口

 はじめまして。おおまわりといいます。

 家族(自分41歳、妻38歳、息子8歳)で8/28〜29(小屋一泊)の日程で登ってきました。 息子が幼稚園の年長あたりから山登りに興味をもち、富士山に登りたいといいだしてから、この「あっぱれ!富士登山」のみなさんの登山記を読んで今回の計画の参考にさせていただきました。

 まず、小学1年生の間は低山や1000m〜2000m位の山登りで、山登りに慣れてもらいました。大体、春と秋は月1回くらいのペースです。丹沢の塔ノ岳に日帰りで登り、これなら大丈夫だろうと判断しました。高度はないですが、標高差としては富士山登山と同じくらいですので、ためしにいくにはちょうどいいと思います。 また、山に行くたびに山バッチを集めるのも楽しみと一つとなり、今回の富士山でちょうど10個目の山バッチとなりました。

・今回のルート
富士宮口→八合目→御殿場ルートにトラバース→赤岩八合館→山頂(往復) です。

・服装
大人
(上)速乾長袖Tシャツ+速乾Tシャツ+気温に応じて雨具の上着
(下)サポートタイツ+速乾ズボン
子供
(上)速乾Tシャツ+気温に応じてジャージの上着や雨具の上着
(下)ジャージ
靴はトレッキングシューズ(約10000円程度)です。子供用はヤフオクで1500円くらいで購入しました。

・装備
雨具(上下)
防寒着(ユニクロのウルトラライトダウン)
着替え(雨で濡れたときように、下着とTシャツ)
懐中電灯2個
水6L、食料(初日の昼食と二日分の行動食、カップ麺二つ)、ビール350mlを二本
コンロとクッカーと魔法瓶
ストック(妻のみ)

<初日>
 朝の7時過ぎに水が塚の駐車場に到着。朝ごはんをゆっくり食べてから身支度します。シャトルバスは8:15くらいに出発し、富士宮5合目に到着したのは大体9時くらいでした。  他の皆さんが行われているように1時間くらい体を慣らすつもりでしたが、子供が早く行きたいというので30分くらいで、子供用の金剛棒を買ってスタートします。ちょうど、同じ時刻くらいにスタートした団体さんがいたので、そのかたがたをペースメーカーに歩きます。途中、その団体さんが立ち止まり高山病の予防のため呼吸法の説明を始めました。私と息子はその団体さんをパスして先に6合目に向かいます。妻は一緒にその説明を聞いたそうで、その呼吸法を実践していました(ぜいぜい呼吸すると過呼吸になるので、口をすぼめてゆっくり長く吐く。水分補給をしっかりする)。
 普段の山行よりかなりゆっくり歩いたつもりでしたが、だいたいコースタイムどおりでした。 6合目で妻と合流して、団体さんよりも前を歩きますが、普段の山行よりもゆっくり歩くように心がけます。歩いている最中も適宜、水を飲むために立ち止まって休んだりしました。、団体さんも同じようなペースのようでした。各山小屋では10〜15分程度座って休憩をとり、おにぎりなどを食べます。
 新7合目あたりから、ちょっとペースが落ちてきました。やはり、息切れがしやすくなってきます。子供もいつもよりはしんどそうです。ただの子供の場合は、上でカステラを食べようというと急に元気になりペースアップしました。特に、頭痛や吐き気もなく、単調なのぼりに飽きただけっただみたいです。ただ、妻は息切れしやすくなってきており、立ち止まる回数が増えてきました。出来るだけ、座り込まないようにしてもらいます。8合目到着は2時前位でした。
 この日の天気は、基本的に雲に覆われた状態です。たまに雲が取れて先の小屋が見えるくらい。展望はありませんが、暑くもなく非常に歩きやすい感じです。たまにぽつぽつ降られましたが、カッパを着込むほどでもありませんでした。

・富士宮ルートから御殿場ルートへのトラバース
 息子を八合目の小屋前で待機させて、御殿場ルートへの道を偵察しに行きます。八合目のトイレの横の、通行禁止と書いた看板を超えて行くとトイレのウラにブル道があります。そこを5分程度あるくと、赤岩八合館という看板があるのをみつけて戻ります。ちょうど、妻も遅れて八合目に到着した所のようでした。
 このトラバースルートは高低差もなく、非常に歩きやすい道でした。赤岩八合館の看板以降は、白いペンキで岩に矢印が書かれており、それにしたがっていけば間違えることはないと思います。だいたい30分程度赤岩八合館に到着しました。
 特に問題のないルートだとは感じました。しかし、初めて通る山慣れていない人だと結構不安に感じるかもしれないのと、通行禁止と書かれているところを越える罪悪感がデメリットでしょうか?(子供に通ってもいいの?ときかれ答えにくかったです)

・赤岩八合館
 カレーのおかわりができる小屋です。親子で大飯くらいなので、泊まるのはここに決めていました。山小屋のカレーなのでなめていましたが、具もたっぷりでおいしかったです。3杯食べました。ただ、子供にはちょいと辛いかもしれません。うちの子供もちょっと辛かったといっていました。でも、おかわりはちゃんとしていました。
 布団も暖かく、暑すぎるくらいでした。宿のスタッフも女将さんも非常にフレンドリーで非常に居心地のよい小屋でした。息子も非常に気にいり、来年もまた泊まりに行きたいといっていました。

初日のコースタイム
9:30五合目発→10:00 六合目→11:15新七合目→12:30元祖七合目→14:00八合目→14:30赤岩八合館

<二日目>
 朝4時半くらいに目を覚まし、ご来光を待ちます。雲海が広がり、やや雲がありましたが、ばっちりご来光を眺めることが出来ました。朝ごはんを食べて、いらない荷物を宿に置かしてもらって、6時半に出発です。この日は山小屋より下は雲に覆われていましたが、小屋より上は快晴です。
 ここからは人も少なく、昨日の富士宮に比べると静かな山歩きが楽しめました。ただ、高度のせいか息切れはしやすくゆっくり歩いていきます。普段の山行の半分くらいペースでしょうか?また、9合目がなく途中で休憩を取るポイントが難しいかもしれません。妻が遅れてきましたが、山頂が近づくにつれて息子はペースアップ。ちょうど、同宿の女性の方と妻が同じくらいのペースでいっしょに歩いていたので、息子と私で先に行きます。かなりゆっくり歩いたつもりでしたが、だいたいコースタイムの90分位で全員到着です。(私と息子は10分前くらいに到着)

<山頂>
 山頂で展望を眺めながらカップ麺を食べて休憩します。小屋も神社も全部閉まっています。吉田口の方は開いていたそうですが、今回は山頂で山バッチを買うのは諦めました(後から聞いた話では、山バッチは前日で売り切れていたそうです)。
 その後、剣が峰の写真撮影行列に並びます。同宿の人は40分くらい待ったそうですが、私たちは20分程度だったでしょうか?最盛期はもっと込むんでしょうね。。。並んでいるときに、60過ぎ登山者の方に山の話をいろいろ聞かせてもらったりしました(写真も撮ってもらったり)。
 その方は富士宮から3時間半で登ってきたそうです。昔はフルマラソンもされてたそうなので、かなり健脚の方でした。

<下山>
 息子がトイレに行きたくなり、赤岩八合館まで一気に駆け下ります。30分ちょっとでおりました。小屋で荷造りをし、小屋の人たちと記念撮影をして見送られながら富士宮口目指して下山開始です。御殿場ルートから富士宮ルートへ戻るときには、特に看板はないので昨日通った場所をちゃんと覚えておく必要があります。昔に気象庁の小屋があった跡地の付近で、砂走館まで8分という看板もその付近にあります。
 八合目の小屋は既に閉まっており、ここでは特に休憩も取らずに通過します。順調に下山していきます。やはり、御殿場ルートに比べると人がかなり多いです。
すれ違う人がそれなりに多いです。元祖7合目あたりから妻がひざの痛みを訴え始めややペースダウンします。ただ、高度が下がってきたので息切れはしなくなってきました。
 新七合目に向かう途中で山頂であった方に偶然再会します。その降りる速さに息子の競争心に火がついてしまい、そこから一緒に降りて行きます。 6合目でお別れし、しばらくくして妻と合流して5合目へ向かいます。

二日目のコースタイム
6:30赤岩八合館→8:00山頂着→9:45山頂発→10:15赤岩八合館着→11:00赤岩八合館発→11:15八合目→13:15五合目着

<失敗>
 帰りの6合目で発覚したのですが29日のシャトルバスは12:00で終わりだったようです。出発時間は調べていたのですが、帰りのバスのことをぜんぜん調べていませんでした。orz
 5合目に13時過ぎにはついたのですが、結局15時までだらだらと五合目で過ごすことになってしまいました。ただ、駐車場代もバス代も両方取るのであれば、もうすこし遅くまでシャトルバスを走らせてほしい気もしました。

<思ったこと>
 体力に自信のない方や小学校の低学年までなら山小屋泊は入れたほうが良いように思いました。今回の富士山登山で一番不安だったのは妻だったのですが、意外とあっさりと登れてしまいました。 (もっとしんどうそうにしている山行も有りましたので小屋泊のおかげだと思います。日帰りで塔ノ岳登った方がしんどいと思います。)
 結構早い時間に山小屋に入りましたが、早い時間に入ったほうが寝る場所など、いろいろ融通を受けてもらえると思います。家族で行かれる方はぎりぎりの計画を立てるのではなく3時までには小屋に入るように計画を立てておいたほうが良いと思います。ただ、山小屋はプライベートな空間がほぼないので、そこを苦痛に思われる方には結構つらいかもしれません。それと、標高の高いせいか心臓がドキドキして熟睡出来なかったとも言っていました。
 ストックは非常におススメです。特に下りが楽になると思います。体力に自信のない方は是非持ったほうがいいと思います。
 歩くペースはかなりゆっくりで良かったです。普段の街歩きの歩幅の半分以下で歩くつもりがいいんじゃないでしょうか?
 今回は雲に覆われて展望はなかったものの、涼しい中登れたので体力を消費せずに登れたのがラッキーだと思います。水もたくさん持っていきましたが、行動中は一日500cc程度で済みました。

<最後に>
 富士山は見る山であって、登る山ではないという話を聞いたりもしていたので、富士山登山はそれほど面白いものとは思っていなかったのですが、登るとその風景は日本一の山だけあってすばらしいものでした。 はまる方の気持ちが分かりました。 ちゃんと計画を立て準備をすれば子連れでも難しい山ではないとも思いました。

<追加>
 富士宮口の駐車場で路肩に停めている車の多数に駐車禁止の取り締まりがされていました。車で行かれる方は気をつけてください。



(管理人)
確かに好天すぎるより適度に雲に覆われているほうが登りやすいです。あいかわらず赤岩八合館は評判が良いですね。山頂から赤岩八合館まで30分で下山とは。小学校低学年とは思えない速さです。



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(11/9/9)