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 みんなの登山記2012−11
 投稿者:草食系親父さん

■2012年7月28日(土)〜7月29日(日) 富士宮口

昨年に引き続き、40歳の私(父)、6歳(小学校1年)の次女。父娘二人で登りました。これまでずっと須走ルートで登ってきましたが、今年は初めてプリンスルートに挑戦します。 曇りがちで景色がちょっと残念ではありましたが、宝永火口に宝永山・お鉢めぐり・大砂走りと、富士山を満喫することができました。


【準備・計画】

昨年は、5歳ながら須走ルートから頑張って登頂した次女。しかし、山頂での記念写真は泣き顔ばかり。お鉢めぐりも断念、というか登頂後すぐに下山。そこで、次女の今年の目標は、1.泣かないこと、2.剣ヶ峰まで行くこと。
どのルートを使うかは迷いました。須走ルートは私も3年連続で登り、次女も登っているので、一番成功率が高いかも。次女も、下山時の砂走りはとても面白かったと言っています。でも、別のルートも登らせてあげたいという親心、いえ、単に私が他のルートを登りたいばかりに、須走は無しに。では、どこにするか。剣が峰を目指すという目標からは富士宮ルートが最適でしょうか。いや、砂走りが楽しかったということは、大砂走りはもっと楽しんでくれるのではないか、それなら下山は御殿場ルートを使おう。それじゃ、せっかくなのでプリンスルートだな、という感じで決まりました。

宿泊は七合四勺わらじ館にお願いすることにしました。標高で言えば、昨年の大陽館よりちょっと上というところで、行程からもこれぐらいで初日を終えるのがベストかと考えました。

初日の予定は、10時45分にバスで富士宮口新五合目に到着、昼食後、12時前から登山開始です。宝永火口まで順調であれば、宝永山にも立ち寄り、15時ぐらいまでにはわらじ館に着きたいところ。
2日目の予定は、山小屋でご来光を迎え、朝食をいただいた後、6時ぐらいから行動開始。9時には登頂できるかな、そして剣が峰に行って、郵便局でも手紙出して、なんだかんだで11時ぐらいまでには下山開始したいなと。そして、御殿場口の新五合目15:15発のバスに乗れれば、帰りの電車の接続もよく、下山目標15時としました。


【1日目】

新富士駅8時半発の登山バスで富士宮口新五合目に向かいます。しかし、駅に着いてビックリ。バス停には既に長蛇の列。これまで、須走口のバスはガラガラだったので・・・。私が切符を買う間、次女が列に並んでギリギリセーフ。立席はできないバスとのことで、満車のため乗車できない方もいらっしゃいました。

10:45 新五合目到着
軽い食事や金剛杖を購入しながら、高地順応を兼ねて40分ほど休憩。

11:24 登山開始
オールコックさんに行ってきますとご挨拶、今回もGPSでログを取り始めます。

11:38 富士宮ルート新六合目に到着
ちょっとオーバーペースでしょうか。でも、次女も調子よさそう。

11:48 宝永第一火口縁に到着
11:57 宝永第一火口底を通過
その圧倒的光景に、次女はちょっとたじろいています。「ここ行けるの?怖くない?今日は爆発しない?」といろいろ心配しています。

12:54 宝永山に寄り道
砂礫の斜面にはさすがに手こずり、休み休み、火口底から約1時間かけて登りました。
いい景色を期待していましたが、このときは完全に雲の中。一寸先は闇状態でした。
林野庁スタッフの方から、富士山の四季がデザインされたステキな栞をいただきました。

13:25 御殿場ルート六合目にトラバース
周りを見回しても誰もいなく、ガスも濃くなってきたので、ペンキのマークを頼りに慎重に進みました。

13:53 七合目を通過
14:03 七合四勺わらじ館に到着



宝永山へ立ち寄ったり、たびたび休憩したわりには、新五合目から2時間39分で到着。予定より1時間も早いし、頂上もわりと近くに見えるし、このまま頂上行っちゃう?と冗談が出るほど、ここまでいい調子で登れました。
わらじ館の方がおっしゃるには、本日42名の超満員の予約が入っているとのこと。ですが、どうやら1番に到着したようです。次女は寝袋で昼寝を始めました。ゆっくりお休みください。

夕食は17時から、おかわりOKのカレーライス。スパイシーで、次女は白いご飯だけ、おかわりをいただいていました。


【2日目】

4時10分頃起床。気温は約10度ありましたが、風のため、かなり寒く感じます。下界は一面の雲海で、ご来光も厚い雲から迎えました。
わらじ館には、現役東大生で気象予報士資格を持つスタッフがいます。今日の天気を予想してもらいます。午後から下り坂、お昼まではガスは濃いものの、雨が降ることはないだろうとのこと。朝ご飯をいただいたら、早めに出発することにしましょう。

5:38 七合四勺わらじ館を出発
昨年の2日目、次女のテンションは相当低かったのですが、今回はボチボチな感じです。

6:19 七合九勺赤岩八合館を通過
6:55 八合目通過
ここから先、さすがにしんどそうにしています。山頂はすぐそこに見えているのに、その距離がなかなか縮まりません。しかしこの区間は、休憩するのも命がけな感じですね。大きな岩の直下を避けつつも、視線は落石がないか、常に上を注意していないと怖いです。あの岩々が、どんな重力バランスであそこにとどまっているのか、ほんとに不思議です。

8:06 山頂に到着



やりました、今年は笑っています。第一の目標は達成しました。
山頂郵便局で手紙を出したり、家から持ってきた宝くじを出して「当たりますように」とお祈りしたり、数々のミッションをこなすこと約45分。いよいよもう一つの目標、剣ヶ峰を目指します。

9:05 剣ヶ峰に到達
目標達成し、次女は速攻で下りる気満々です。展望台に誘いましたが、長女からあそこは怖いと聞かされていたためか、首を縦に振らず。気持ちは下山なので、馬の背を降りることに。しかし、行きたい下山口は目の前にありながら、最初の一歩が踏み出せません。勇気を出して急斜面を降りるか、2km以上あっても安全な道を行くか。急がば回れ、お鉢めぐりを続行することに決めました。もう登らなくていいと思っていた次女は、細かいアップダウンに恨み節です。

10:24 お鉢めぐりを一周、下山開始
冗談でもう一周しようかと言ったら、猛抗議が返ってきました。下山目標の15時まで4時間半余り。しかし、天気予報のこともあったので、早めの下山を目指します。

12:00 わらじ館に戻る
下山のタイムとしては、ちょっと遅い方でしょうか。須走ルートと比べ、ここまでの下山コースはちょっとタフな感じがしました。登山道共用なので、小さい子供には岩の段差がこたえているようです。

12:47 下り六合を通過、大砂走りへ



次女も私も、これを楽しみにしてきました。スパッツはもちろん、ゴーグルと防塵マスクで挑みます。いやーしかし、どんだけ楽しいんでしょう。次女は家を大砂走りの上に買って、毎日ここで遊びたいそうです。毎日家に帰るのがしんどそうですが・・・。ガスが出ていて視界はほとんどありませんでした。しかし、濃霧が下から押し寄せてくる中を駆け降りていく、見える範囲すべて砂と霧だけの世界、ゾクゾクしました。

13:57 大石茶屋に到着
バスの時間まで1時間以上あったので、お土産を買ったり、ここでゆっくり過ごすことができました。下山後のかき氷、サイコー!




(管理人)
昨年の登山記(2011-17)では、登頂しても娘さんはつまらなさそうでしたが、今年は笑顔で良かったです。 「家を大砂走りの上に買って、毎日ここで遊びたい」という表現が面白くてかわいいですね。



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(12/8/15)