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 みんなの登山記2012−22
 投稿者:Y.Iさん

■2012年8月24日(金)〜25日(土) 富士スバルライン

吉田口から徹夜登山

学生時代はワンゲル部に所属し毎年約70日を山で過ごしました。その頃富士は見る 山で登る山ではないと決めていましたが いつからか死ぬまでに一度は富士の頂上へと思いが強くなっていました。
今年50歳を迎え、これを機に実行を決意。5月から準備にと登山を25年振りに再 開しました。
同行する嫁の、混雑する山小屋での宿泊は避けたいとの意向から、頂上での御来迎は あきらめ、夜中から山頂を目指しました。

仕事を終えスバルラインに到着したのは11時30分 予想通りすでに5合目駐車場 は一杯で終点から2キロ以上を残して 道路脇に駐車を指示されました。
深夜0時から登り始め、40分でスバルライン5合目に到着。トイレ等準備を整え午 前1時、登山口へ入りました。
幸い天候は最高で、点々と連なる山小屋の灯りがこれから辿る道筋を示してくれてい ます。
この時間でも頂上を目指す人は多く、周囲では日本語、中国語、韓国語、英語が飛び 交っており、富士の国際化は予想以上です。

ヘッデンの光を頼りにとぼとぼと歩みをすすめますが、適度な間隔で現れる山小屋の 光は睡魔と疲れから折れそうになる心を 励ますいい目標となりました。 スバルラインからの登頂者が多いのもうなずけま す。

4時40分、御来光館に到着、日の出をここで迎ることにしました。午前5時快晴の 天気の中、寒さで震えながら迎えた太陽は、 大きく暖かく力強くすばらしいものでした。 頂上でなくとも十分な眺めに大満足。
休憩のあと、5時30分から再び頂上を目指します。 ここから嫁が元気一杯で度々 置いていかれます。日の出を見て元気が でたようです。
頂上到着は7時。山小屋でインスタントラーメンを900円で食したり大休止。快晴 無風、穏やかな富士山頂を満喫しました。

8時30分から帽子にサングラス、マスクにスパッツと完全装備で下山開始。もうも うとした埃と人ごみの中延々と続く下りを 時折振り返りながら去りゆく頂上を懐かしみながら無言で下ります。
11時30分5合目に無事到着。

5合目にて一休後、さあ車までと40分を覚悟して歩きだしたところ、駐車場無料送 迎バス停なるものがありました。
係の方に聞けば、無料で2キロ以上先まで、途中停留所8か所に停まりながら送って くれるとのこと。
これは使わない手はありません、酷暑のなか延々と歩くことを考えれば神様のような ものです。
この有難いサービスはどこのサイトにも記載されていませんでしたので正直びっくり しました。
10分ほど待って、涼しいバスで止めていた車の真ん前まで乗っていけました。
発車時刻等は掲示してありませんでしたので、どのようなサイクルで運行してるかは 分かりませんが 実際利用してみて、疲れた体には大変ありがたいことでした。

僕50歳、嫁40歳の記念に富士山山頂へと、決めた時からこのサイトには大変お世 話になりました。
おかげでなんとか頂上に立てました。感謝申し上げます。
山から離れて25年、準備登山で訪れた、両神、瑞垣、金峰で感じた現在の山ブーム には驚きましたが、 今回それが更に大きな思いとなりました。 5合目で見た、人ごみ、山ガールの団体 登山。20年前には考えられないことです。
山は、汚い臭い男の世界だったのですが、今では色鮮やかなウェアを身に纏った女の 世界になりつつあるのではないでしょうか?
それはそれでいいことなのですが、この分野でも男の存在感が失われつつあるような 気がしました。

最後に付け加えますが、安全指導センターから5合目へ道のりが一番キツイ行程でし た。


(管理人)
山頂での御来光拝観にこだわらなかったので、山頂付近の大渋滞を避けることができました。天気にも恵まれ快適な登山となり良かったです。「山は、汚い臭い男の世界だった」という表現がすごいですw



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(12/8/29)