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 みんなの登山記2012−12
 投稿者:MTさん

■2012年8月7日(火)〜8月8日(水) 須走口

 私が小学校5年生の時に祖父と叔父と一緒に登った富士山が、私にとって忘れられない素敵な思い出になっています。子どもが私と同じ小学校5年生になったら一緒に富士山に登ることにして、'06に長男と須走口から見事登頂(お鉢廻りを試みるも高山病のため富士宮登山口山頂で断念)。'09に次男と須走口から登り胸突江戸屋前で高山病により登頂断念(見晴館前まで下山してみた御来光は私の登山歴の中でも最高の朝でした)。今回8月7日から8日にかけ、三男とやはり須走口で登頂・お鉢巡りに挑戦し、成功しましたので投稿することにしました。三男にとってはもちろん初めて、私にとっては5度目の富士山です。

 当初は6日から登るつもりでしたが、あいにくの雨でしたので一日予定をずらすことにしました(こんな事も有ると思い、1日余裕をもって休暇を取っています)。6日は富士山ドームを見学したり氷穴に行ったりして富士山を側面から体験しました。6日の夜は須走口臨時駐車場で車中泊です。
 7日朝、雲一つ無く、素晴らしい富士山を拝むことが出来ました(聞くところによると山頂は風が強く気温も低くて御来光待ちは大変だったとか・・・)。雄大な富士山に感動し、これからの山行に期待が高まり思わず息子を叩き起こしてしまいました。身支度をしてコンビニおむすびを頬張って、いざ出陣です。

初日

6:00 須走口臨時駐車場出発
6:30 須走口5合目到着(登山計画書提出)
7:00 5合目出発
 息子は小さい時から水泳教室に通い体力に自身があるため、出来れば今日日中に登頂し山小屋まで下山、翌日再度山頂に登り御来光を拝むつもりです。気がはやるため高度順応もそこそこに出発です。

7:40〜7:50 休憩(下山道の砂払い山小屋と同程度の標高程度)
 どうしてもオーバーペースになりがちで、道中もっとゆっくり登るように言い続けましたが息子は聞きません。鳥居('09の時には現存していましたが、今回は壊れていました)を過ぎた当たりで、登山道左の小道に行くと見晴らしの良い岩場に出るので、そこで強制休憩させました。

8:20 長田山荘到着
 休憩がてら5合目で買った金剛杖に各山小屋の焼き印を押して貰うことにしました。これで少しはペースを落とせるハズです。

9:05 瀬戸館到着(ヤキソバ注文)
 実は息子は燃費が悪いので、山小屋ごとに何かを食べていました。これはこれで、いい休憩になりました。

10:20 大陽館到着(ラーメン注文)
 当初、大陽館か見晴館で宿泊するつもりでしたので、一日目の最低目標は達成しました。息子は出来るだけ上で泊まりたいと言うので、「夕飯豚汁お代わり」も魅力的でしたが予約せずに出発です。

11:20 見晴館到着
 さすがに少し高山病の症状(頭痛)が出てきてペースが落ちてきましたが、まだまだやる気十分です。'06の長男の時には見晴館で宿泊して登頂に成功しています。私は標高や翌朝の御来光までの行動時間からも、見晴館での宿泊としたかったのですが、生憎満室でした。

11:55 下江戸屋到着
 宿泊を何処にしたいか息子に聞いたら、思ったより大陽館から下江戸屋までの登山道が砂利道で登りにくかったので、一旦下ってまた登ってくる気にならないみたいです。少し標高が高く高山病の心配もありましたが、下江戸屋で宿泊を予約しました。これからは余裕を持って登れるところまで登ってみることにしました。

12:30 胸突江戸屋到着
13:05 御来光館到着
13:30 9合目鳥居前
 ここまで思ったより順調に登っていましたが、急に息子の頭痛が酷くなり足も止まったので、本日は無理をせずここで引き返すことにして下山開始です。

14:00 下江戸屋到着・チェックイン
 予定より早く山小屋に入ったので体を休めることが出来ましたが、反面呼吸が浅くなり高山病の症状が回復しません。山小屋の中を歩いたり外に出て影富士を見たりして脈拍を落としすぎないように気をつかいました。その甲斐あって少し頭痛が軽くなったのですが、そうなるとお腹が減ったのが我慢出来なくなり、夕飯の1時間前でしたが牛丼を注文。山小屋のお兄さんが少しあきれ顔だったのが印象的でした(とかいう私もしっかり親子丼を注文しました)。
 夕食後は心配した頭痛も無くなり息子は爆睡。私はビールといきたいところでしたが、少々頭痛が残っているのでコーヒーを飲みながら夜景を楽しんだりして早めに床につきました。

二日目
1:40 下江戸屋出発
1:55 胸突江戸屋到着
2:20 御来光館到着
2:55 9合目鳥居到着
3:45 登山道山頂着
 胸突江戸屋から富士吉田からの登山者と合流したのでペースが上がりません。その分休憩無しで登ることにして、いらいらし始めた息子をなだめました。心配した風もそんなに強くなく、軽い頭痛が再発しましたが順調に高度をあげ、息子とたわいもない話をしている間に思ったより呆気なく最後の岩場になり狛犬が見えてきました。鳥居をくぐる瞬間を撮影しようと私がカメラをセットしている間に息子はサッサと鳥居をくぐって行ってしまいました。

5:00頃 御来光
5:10 お鉢廻り開始
5:35 富士宮登山口山頂到着
5:50 剣ヶ峰到着
6:03 日本最高地点到着(赤いペイント確認)
 ついに日本最高地点に来ることが出来ました。私も4回目の登頂で初めての3776mです。

6:15 朝食(山小屋のお弁当)
6:30 お鉢廻り再開
7:15 お鉢廻り終了
 お鉢巡りが終わると、息子の興味は下山後の食事みたいです。記念品も買わずに下山すると言い始めました。余韻に浸りたい気持ちもを抑え下山開始です。

7:45 胸突江戸屋着
8:30 大陽館着
 既に息子の金剛杖には多数の焼き印がありますが、コンプリートを目指す息子は、昨日買い損ねた大陽館のシールが手に入り上機嫌です。

8:50 砂走り開始
 待ちに待った砂走りでしたが、シーズン前の大雨で砂が流されたらしく、ルートが付け替えられ、道幅は狭くブル道の方が歩きやすいぐらいの状態の所が何ヶ所かありました。足に余力がないと結構堪えます。「下山が楽な砂走りがあるから須走口」と決めている方は要注意です。

9:15 砂払い5合目着
 最後の焼き印も漏れなく押して貰って、あとは根っこに足を取られないように気を付けながらの森林浴です。最後の森林浴で疲れを癒やされるので、私は須走口が気に入っています。

9:45 5合目到着
 見事登頂を果たし少し逞しくなった(気がする)息子と、かき氷・ソフトクリームで乾杯!最高に美味しく疲れが吹っ飛びました。

10:30 バス発車
11:00 臨時駐車場着

 このあと、無事登頂・下山できた御祝いをかねて富士急ハイランドに行きました。夕方7時までしっかり絶叫して帰路(島根県)につきました。  家への道中は、体力に自信のあった息子もさすがに爆睡。12時間の運転で翌日7時に帰宅。雨天のため一日行程をずらしたことにより休暇を使い果たしたため、私は風呂に入って出勤です。覚悟はしていましたが、結局登山より帰宅・出勤が堪えた富士登山でした。


(管理人)
息子さんの旺盛な食欲、九合目まで行って下江戸屋に戻る、下山後、富士急ハイランドで絶叫し、島根まで12時間の運転、そして出勤・・・。驚きの要素が満載の登山記でした。



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(12/8/16)