2017-3 Chibashiyahagichoさん
■2017年8月10日(木)~ 14日(月) スバルライン
昨年に次いで山梨側連荘・4泊5日の膝痛登山にヘットヘト
【 実は還暦登山 】
満59歳 定年目前の相変わらず しがないサラリーマン、09‐28、11‐20、12‐31、13‐16、15‐10、16‐8 に継いで、7回目の投稿をさせて頂きます。13回挑んで、13回登頂。 登頂率100% !! 投稿率50%超 !! ( 直近7回の投稿率 100% !!!!! ) 還暦まで あと1年。 ということで、頭初 次回が還暦登山であると勝手に思い込んでいましたが、登り始めてから漸くおのれの思い違いに気づいたのでありました。 そもそも江戸時代の富士講の人々が還暦登山で登頂後に新たな人生を開始するという話、よくよく考えて見れば、江戸時代に還暦と言えば、それは満ではなく、数え歳ではなかろうか。 とすれば、今年こそがまさに還暦登山ということでありましょう。
【 どのルートで登るか?】
各ルートの割合は、これまで 吉田、吉田、吉田、富士宮、須走、御殿場、富士宮、須走、富士宮、御殿場、富士宮/御殿場、吉田 ということで、4 : 3.5 : 2.5 : 2 となり、なにやらエントロピー的増加傾向は依然 衰えないまま、一定の傾向が見えない中、山梨4 : 静岡8 ということで、あと4回 山梨側から登っても 文句ないよねぇ、という昨年の見通しに従い、昨年 知り得た山梨側の御楽しみ各種の誘惑にも惹かれ、「 ひざ痛 」と 「 下山道のうんざり感 」さえ克服できればよいとの甘っちょろい考えから、勇躍 山梨側からのアプローチと相成りました。これで 5 : 3.5 : 2.5 : 2 となり、山梨5 : 静岡8 と成りました。
【 今回 目指す処 】
昨年 久しぶりに山梨側から登り、初めて知った数々のお楽しみ。例えば、「板マンダラ」。はたまた、「山小屋ミュージアム」。どこかの剛の者による「十二支焼印完集金剛杖」。はじめのふたつは、遅ればせながら 我が身を以て、可能な限り 蒐集活動にいそしむ事、そしてみっつめは、その現物を拝ませて戴き 写真に収める事。これらを実行すべく、痛い痛い両膝を庇いつつ、本年も霊峰富士様頂上拝謁を何とか達成することができたのでありました。
【 山頂郵便局 】
富士宮ルート頂上浅間神社奥宮社殿改築工事の為、御殿場ルート頂上 「 銀明館 」での4年間の移転営業を経て、本年より晴れて元の奥宮向かって左翼の石室にて営業再開。それを記念して本年は頂上限定デコチョコ (透明プラスティックケースに チロルチョコが3個。)販売。通常下界のコンビニでは、1個30円。それが3個で、500円とは。ひどすぎるーーーっと思った所で、考えてみると 山頂エリアの物価指数は カップヌードル700円、ペットボトル飲料500円。つまり下界の3倍から5倍。これは、輸送費・人件費・その他雑費がマークアップされている為であり、チロルチョコとて、その例外に非ずという事なのでしょう。因みに、山頂ではタバコの販売が皆無であることの理由として、環境保全―――というよりも、統制価格に上乗せ販売が不可な為と聴いて妙に納得感をおぼえたのでありました。嫌煙家のオイラには全く無関係な話ではありますが。
閑話休題。山頂局と言えば、移転営業中の営業内容説明看板の風景印に関する珍妙な誤記は、多くの郵趣家の失笑・苦笑・蔑笑をかっておりましたが、今般 晴れてシンプルな間違えようのない表記に改められ、やれやれ良かったねぇと安堵の溜め息をホッと一息つきたい気分でした。
【 金剛杖・焼印 】
5合目の土産物店で、一番長いものを購入。今回は、登山道の地図の旗がついたものを選んだら、後で気づいたのですが、その地図には、井上小屋 の位置が明示されていました。また、最近はやりの世界文化遺産の焼印が押してあるものを選びました。昨年に次いで、焼印天国濡れ手に粟の山梨側ルートを使った為、各山室の焼印を昨年のものと比較してみたところ、今年の超小杖ちゃん対象である 富士一館、日の出館、元祖室のように 西暦・和暦の年や十二支の記載があるものは申すまでも無く、その他でも、東洋館のように 龍が左向きから右向きに変わったもの、太子館のように 同デザインながらサイズが小さくなったもの、等々の変化が見られました。このように各山室ごとに温度差は有るものの毎年焼印の印面が変わっていくというのも、山梨側富士登山の飽きの来ない尽きる事のない翌年がちょっと楽しみになる魅力だと思います。
【 御朱印 】
奥宮も久須志神社も、墨書無しの単品御朱印類は従来より大小各種多数存在しましたが、昨年は申年御縁年であったことから、その年かぎりのありがたい墨書入り御朱印をゲットできました。本年は そういった特殊印は無く、ノーマルヴァージョンのみかと思いきや、奥宮も久須志神社も今年から新しく もう一種類 墨書入りが追加され、2種類ずつと成り、ちょっと驚きと喜びを味わえました。これも、世の中の御朱印ブームの反映でしょうか。
【 板マンダラ 】
昨年その存在を知り、今回事前に佐藤小屋に頼んで御用意頂きました。小屋ごとに温度差が有り、そもそも世界遺産登録前年に始まって以来、ずっと不人気で広まらなかったという事実もこれあり、スタンプの所在不明という小屋も有りましたが、根気よく探して頂き、何とか完集に漕ぎつけました。裏面には、各小屋で焼印を押してもらったりもしました。ついでに、七合目はじめの小屋である花小屋でひとまわり小さい焼印用の板も入手しました。これには、井上小屋という聞き慣れない小屋の焼印が押されていて、後々調べたところ、その昔 佐藤小屋よりもっと下にあった小屋であるとのことです。 因みに今回つくりあげた板マンダラは小屋名が日本語で表記されていますが、外人用に ローマ字表記バージョンも有ることが判りました。
今 ふと思ったのですが、シャチハタ印を押すだけなら、何も大きくて重たい木の板を使わなくても紙でいいのではないか、厚紙を折りたたみで使った方が、軽いし、かさばらないし、インクの乗りもいいはず。木版なら、やはり 焼印でしょう。
【 山小屋ミュージアム 】
これまた山梨側ならではの御楽しみグッズ。こちらも配布されてからずいぶん時間がたってしまっており完集はもとより望めませんでしたが、努力の甲斐あって、全18枚中の7枚を入手することができました。尚、これらには下記2種類のバージョンが有ることも判りました。おそらく配布時期の違いであろうと思われます。
① おもてに小屋名が大きく表記され小屋の代表者名が左下に小さく表示された名刺的なもの。裏面の軍配が白色。
② 小屋名は右下に小さく表示され代表者名は無く 「 私達は山小屋文化を語り継ぎます 」という共通標語( スローガン )が真ん中に大きく表示され左下には 「 登山記念 」と表記された登山記念カード的なもの。裏面の軍配が黒色。
尚、いくつかの小屋では現在も建物の外壁や部屋の中の壁に 山小屋ミュージアムと題された 縦1メートル 横2メートルほどの大きな看板的なものが掲げられており、カードに記載された小屋の歴史や来歴に就き、より詳細な解説がされています。
【 超小杖ちゃん 】
昨年に続き、本年も 3個 ゲットしました。いずれも西暦や和暦が入っていて、その年を記念する土産品となっています。
【 一銭コインチャーム 】
トモエ館で、昨年は、在庫限りという言葉につられて、金運の金色と恋愛運の桃色、都合2色を購入しましたが、なんと今年はもう2色ふえていて、健康運と その他全般運という事であった為、4色全部を購入しました。実は、1964年の東京五輪千円硬貨などの記念硬貨を除き、通常硬貨で富士山が描かれたものとしては、このアルミ製1銭硬貨は、その単独選手だそうです。
【 ペナント 】
とは言っても、往年の全国の御土産物店を席巻した例の絵葉書ちっくなものではなく、金剛杖の上の方につける三角形、もしくは四角形の旗。 これまで各色各文字形各バージョンずいぶん買ったものですが、今回特筆すべきは、山頂富士館の小屋銘入り。数十年前の本邦御土産店では全国津々浦々どこもかしこもペナント、ペナント。就学旅行先でもせっせと買い集めたという事実を今ふと思い出しましたが、今思うに、あれはペナントの名を借りた長三角形をしたピンナップ用布製ポスターであったなぁということです。
【 日程 & 特記事項 】
8月10日(木) 朝 クルマで自宅出発 ⇒ 北麓駐車場より シャトルバス ⇒ 五合目 ( 金剛杖 購入。小御岳神社で御朱印。金剛杖に朱肉打刻印。五合目簡易郵便局で郵趣品作成。) ⇒ 日没後 佐藤小屋 到着。宿泊。電話で事前発注しておいた板マンダラ入手。金剛杖に焼印。
8月11日(金) 星観荘 立寄り。山小屋ミュージアムのカードは、後日自宅宛郵送してもらうよう依頼。⇒ 吉田ルート登山開始。⇒ 本年も7合目 花小屋を皮切りに8合目の上まで全部の小屋で金剛杖に焼印。今回は、板マンダラにスタンプをゲット。その他、諸々の御土産・記念品物色購入。⇒ 日の出館 宿泊。
8月12日(土) 同宿の人々の何組かは、悪天候(雨)により下山していく中、オイラは登山続行。⇒ 本年も富士山天拝宮 にて 御朱印 及び 各種御守りゲット。⇒ 元祖室で十二支の焼印が12個完集された伝説の金剛杖を見せてもらい写真撮影。まさに今世紀を代表するレジェンド的レガシーかと思いきや、別の剛の者が12個でやめずに、その後も継続し、既に14個目に突入しているというショッキングな事実を聴取。二巡目完了は、10年後。⇒ トモエ館にて 1銭硬貨のキーチェーン(チャーム)4種をゲット。前年比5割増しの2色追加。⇒ 「超小杖ちゃん」3カ所でゲット。⇒ 「山小屋ミュージアム」カードもあちらこちらでゲット。小屋によって、残っていたり、いなかったり。旧版だったり、新版だったり。⇒ 日暮れ直前に頂上到着。久須志神社の前の石柱脇で記念撮影。お鉢巡り半周。日没後、頂上富士館に到着。宿泊。ネット予約特典のハンドタオルをゲット。3年連続で全く同じもの。静岡側山小屋組合発行の登山証明カードをゲット。
昨夜とはうって変わって満点の星空。頂上富士館は、夜間の戸締りが厳重で、ペルセウス流星群を鑑賞することはできなかったが、お鉢巡りの途中、テント泊中の天体観測青年によると、すでに十数回流れて写真撮れたとのこと。ともかく満天びっしり星が煌めいていた。
8月13日(日) 富士館で朝食セットを食べた後、追い出されるように御来光拝察場所へ移動。満59歳の誕生日の朝、前後の悪天候を考えるとまるでうそのような見事な御来光を拝謁。
その後、隣の郵便局で、郵趣活動。⇒ 奥宮で杖に朱肉印打刻。御朱印帳に 銀明水御朱印 他 各種頂戴。終了後、お鉢巡り。往きと逆回り半周。今回は剣ヶ峰はパス。⇒ 久須志神社にて金明水御朱印 他 各種ゲット。⇒ 本年も扇屋 で 山渓コラボの QRコード 登頂証明書 ゲット。⇒ 今回は頂上で味噌ラーメンは食べずに下山開始。直後、天候悪化。豪雨。山梨・静岡分岐点で誘導員のKさんに膝痛を相談。山梨側下山道からの下山続行は無理との判断から、8合目で登山道へ トラバースして、太子館に予定外の追加泊。隣の山梨県救護所で鎮痛剤を処方してもらい、太子館で夕食。宿泊。( Kさんの御親切なる御対応に深く御礼申し上げます。)
8月14日(月) 早朝 救護所で両膝にテーピング処置してもらった後、下山。( 太子館の御主人の絶大なる御好意に衷心より御礼申し上げます。)
⇒ 北麓駐車場バス乗り場で、使わなかった帰路分バス乗車券の払い戻しをダメもとで頼んでみたら、あっさり返金してくれた。もっとも往復料金の大半は往路片道代金であり、帰路分は少額。
⇒ マイカーで富士吉田経由、河口湖郵便局前の五合目土産品店の山麓支店で 「富士山の強力」( キョウリョク ではなく ゴウリキ )と背中に大きく書かれたTシャツ各色3枚購入後、笛吹市の「瑰泉」へ移動。入浴・食事。宿泊せず帰路へ。
【 反省 】
① 佐藤小屋への到着、頂上富士館への到着が、ともに日没後と成ってしまった事。
② 膝痛を無理して登り、自力下山が困難となり、予定変更で8合目にて追加もう一泊と成ってしまった事。
これらに関しては、その原因と理由を熟考し深く反省すると共に、数々の僥倖に感謝し、今後の人生設計の糧と致したいと思量申し上げまする次第です。
【 懺悔と感謝御礼 】
毎度のことながら、痛い痛い両膝を何とか宥めすかしながら、思う存分たっぷり時間を贅沢に使い臨んだ今回の登攀で、何とか登頂に成功はしたものの、下山は遂に体力・気力の限界を超え、予定を変更して山小屋にもう一泊するところと相成りました。今回限りの僥倖とは思われますが、奇跡的に 太子館の御主人のとてもありがたい御親切なる御厚情に御助け頂くという幸運に恵まれましたこと、太子館の御主人 並びに 下山道分岐点から太子館まで誘導してくださった誘導員のKさんに この場を御借りして、心より御礼申し上げます。 本当にどうもありがとうございました。
そして、とにもかくにも 我が人生一度限りの 「 還暦登山 」に於いて、登頂達成、見事なる御来光拝観、そして無事帰還を果たせた事に就き、いつもながら アマテラスオオミカミ様と コノハナノサクヤヒメ様に衷心より感謝御礼申し上げ度き次第でありまする。
(管理人)
富士山で4泊。山小屋の狭い寝床が苦手な私には想像を超えます。