■2007年6月30日(土) 富士宮口
昨年秋から通算9回目、今年7回目の富士登山です。
5月にも雪が降って残雪が多かったのですが、それもだいぶなくなりました。
新七合目と九合目の山小屋脇に少々残雪があるのと、九合五勺から山頂手前まで雪渓を登る必要がある程度で、九合五勺からはブルドーザー道を利用すれば
この雪渓を回避できますし、山頂から剣が峰までも、このしろ池付近をのぞいて雪はなくなりましたので、観光登山にはほぼ問題なくなったと言えるのではないでしょうか。(ただし新七合目以上の小屋はまだ開いていませんが)
ご来光目当てではないので朝7時に五合目をスタート。
なんだか調子が良くて快調に登れました。
山開きが近づくにつれて登山者も少しずつ増えてきましたが、
それでも山頂までに出会った人は上り下り合わせて30人程度でした。
前回6月27日に登った時は3時間55分で富士宮口山頂に着き、
4時間を切れてとてもうれしかったのですが、今回はなんと2時間55分、
いきなり1時間も早くなってしまって自分でもびっくりです。
天気はたまに日が差すものの全体的には曇りで、濃いガスで視界は悪かったです。
ほぼ無風で暑かったですが、山頂は時折強い風が吹き寒いくらいでした。
頂上富士館前はまったく雪が無く、神社の扉の前に少しある程度です。
一休みしてからお鉢巡りに出発。
ブルドーザーが山頂まで上がってきていて、富士館裏のトイレ前を除雪していました。
山頂はこのしろ池付近の平坦な場所に雪があるものの、馬の背には雪が無く、
測候所までの往復は問題なくできるようになっています。
6月27日に撮影。30日は霧のため見えませんでした。
ただし、剣が峰の内側斜面にはかなりの残雪があり滑りやすくなっているため、
軽装でのお鉢巡りはもうしばらく待った方が良さそうです。
今回は6本爪のアイゼンとピッケルを持っていきました。
剣が峰以外の部分では雪がない場所がほとんどで、須走口側から反時計回りに来て
金明水や小内院などを見て帰るといったことも可能になっています。
久須志ヶ岳には早くも数個の石文字が作られていました。
今年は石文字禁止のチラシを五合目で配るそうですが、
少しでもこういった愚行を行う人が減ってくれることを願いたいです。
須走口山頂はご来光目当てなのか、数十名の人で賑わっていました。
(まだ小屋は開いていません)
河口湖口は山小屋の人たちが除雪して登山道は通れるようになったものの、
下山用のブルドーザー道はまだ使えないとかでロープが張られていました。
雨がぱらつき出したのでカッパの上だけ着て下山開始。
九合目のブルドーザー道、万年雪山荘のすぐ脇にある雪の壁
今回は富士登山300回以上のベテランさんも登っていたのですが、
富士山2回目(初回は九合目でリタイヤ)の人を連れてゆっくり上がるため、
私は別行動で先に上がっていました。
2回目の人は残念ながら今回も九合目過ぎで動けなくなり、
ベテランさんと合流してなんとか下山させました。
彼は両足がつったのと高度障害による頭痛で歩けないとのことで、
最初はベテランさんが彼を背負い、私が三人分荷物を持ったのですが、
これだと危険なので、ツェルトにくるんでロープで引きながら雪渓を
下ろすことに。しかし準備をしている間にやや回復してきたので、
空身でゆっくり歩いてもらうことになりました。
八合目には環境省による登山者数の計測装置が設置されていました。
雨が強くなったため避難小屋で一休み。ここも落書きだらけです。
こんなことで世界文化遺産にふさわしいのでしょうか・・・
新六合目の小屋は2軒とも営業を開始していました。
小屋を少し過ぎたところで上がってくるパーティーがいたのですが、
なんと田子の浦から13時間かけて歩いてきたとのことでした。
その後まもなく、4時間半ほどかけて無事下山することができました。
今回はセルフレスキューの勉強という点では貴重な経験となりました。
夏の間は今までほど頻繁には登らないと思いますが、
次回行く時までには救助技術の本をちゃんと読んでおこうと思います。