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 みんなの登山記2009−39
 投稿者:さきまどさん

■2009年7月10日(金)〜11日(土)河口湖口

はじめまして。私は名古屋市在住の46歳・男・「さきまど」です。ひょんなことから富士山へ登ることになり、 7月10・11日(金・土)登山を計画しました。

 まず、なぜ富士登山かと申しますと、最近会社の業績がやや低迷しており、こんな時こそ社員が結束しなければ いけない、それには皆で何かに取り組もう!ということになったのです。じゃあ何をするの?と考えたところ、専務から 「子供のころ富士山に登ったが大変よかった。富士登山にしよう!」とつるの一声で決定し、私が登山プロジェクト リーダーを拝命しました。 ところが全社員約200名(ほとんどが登山未経験)が一斉に登山できるわけありません。 そこで本番は来年とし、経験を積むために今年は少人数で偵察登山を決行することになりました。以下、その偵察 登山レポートを報告します。

《参加者》
男性:有さん、ひろゆき、ヒビノ、さきまど(私)
女性:さくちゃん、いとうちゃん、わいちゃん、ゆきちゃん の計8名
*有さん、ひろゆき、ヒビノの3名は過去に登頂ズミ、他の5名はほとんど登山未経験

《行程》
1日目    8:00 名古屋市中区出発
      14:00 富士山五合目(河口湖口)到着
      15:20 登山開始
      20:00 本八合目トモエ館到着

◎1日目レポート
雨は降っていませんでしたがもの凄い強風!体が持っていかれそうになり、風が吹くたびに身をかがめて踏ん張る!を 繰り返しました。そのうち さくちゃん(28歳)の調子が悪くなり、だんだんペースが落ちてきたので、皆でさくちゃんの荷物を 分担し、アスリートの有さん(48歳)がサポートについて頑張って登りました。その他の人は高山病もなく、まあ元気。 私さきまどもすこぶる快調でなんと先頭をきって登りました。しかし強風はやむことを知らず、ずっと吹いて体中砂まみれ。 元祖室あたりで陽が落ち(このときの夕焼けは最高でした)、ヘッドライトたよりにようやくトモエ館にたどり着きました。

*トモエ館にて
夕食は例のごとくカレーライス(小さいハンバーグ付)が出たのですが、ゆきちゃん(23歳)は疲れからか食欲がなく、口を つけた程度で残りは有さんがしっかり食べました(さすがアスリート!)。 到着が遅かったので、私たちが寝床に案内されたときにはすでに先着者はほとんど睡眠中。山小屋のお兄さんに案内 されたスペースは、どー見ても6人でいっぱいいっぱいだろ!と言いたくなるほど狭い!狭い!いつもは野宿派の有さんは 「こりゃすごいなー」と半ギレ・・・ 私は気を使って一番端っこ、隣は知らないおじさんのところへ疲れた身体を「ムリヤリ」 押し込んで寝たのでした・・・・

2日目  2:00 本八合目トモエ館出発
      4:10 山頂到着!!
      5:30 下山開始
      9:30 五合目到着

◎2日目レポート
2日目も雨は降らずラッキー!(まだ梅雨明け前)。1:30に起床、ペットボトルの水で洗顔と口をゆすぎ、着替えとゆうか 着込みをしてさあ出発!と思ったとき、なんか気持ち悪い・・・ そう、高山病の症状が出始めたのです!昨日は何とも なかったのに〜!寝ている間に高山病になるって本当ですね。この先どうなることやら、やや重い気分で出発しました。 しかし本当の試練はここからでした。ほんの10分も歩いたころからお腹がグルグルと・・・下痢っぽい・・・やばい! でも同行の皆に言うのもなんだか恥ずかしいので、隠して登りました。登山道はけっこう人がいましたが渋滞までは行かず スローペースながら止まらずに進んでいたので、山頂に着いたらトイレに駆け込もうと考え、気持ち悪さとのダブルパンチを なんとか我慢しました。さくちゃん、ゆきちゃんはやはりしんどそうで、「有さんと後から行きま〜す」と遠くで叫んでいました。

*山頂にて
そうこうしているうちにわりとあっけなく山頂に到着!いとうちゃん(25歳)、わいちゃん(23歳)と一緒に登山マニア&写真 マニアのひろゆき(44歳)に記念写真を撮ってもらい、お待ちかねのトイレへ直行・・・が!!トイレがまだ開いてない!! ええ〜〜!!!ショックで気が遠くなりそうで、でも腹痛はますますひどく、こうなりゃトイレが開くのを待つしかないので ベンチに腰掛けて、ご来光そっちのけでひたすら腹痛&寒さに耐えたのでした。 いよいよご来光が出ると歓声が上がり、つい私もつられて見入ってしまいました。雲がやや多くイマイチでしたがやっぱりきれい! しばし腹痛を忘れていました。ご来光後の大移動が始まり、めでたく念願のトイレに駆け込みやっと生き返ったのでした。

*気が遠くなる下山道
いとうちゃんがあまりの寒さに「もう下山したい」と言うので(私も同感)お鉢巡りは断念し、火口(雪が沢山残っている)を 覗いて下山開始。下山は話に聞いていたとおり延々とつづら折りが続き、歩いても歩いても遥か彼方に見える建造物が ぜんぜん迫ってこないありさまです。須走口との分岐点江戸屋を無事通過(これがあとで後悔)し、次は七合目のトイレ を目標に下山を続けました。しかし、そのうち今度はオシッコがしたくなり・・・だんだん降りるスピードが上がってとうとう小走り になり、皆には構わずトイレ、トイレと心の中で叫びながら遥か彼方のトイレを目指したのでした。しかし八合目から七合目 の遠いこと!延々と続くつづら折り、ぼうこうはもう限界、やっと着いたと思ったらなんと途中の避難小屋!どうにも出来ずに またまた気が遠くなりそうになりながら下山しました。 ・・・・・・頑張りました・・・・・・生涯で一番我慢しました・・・・・・間に合いました・・・・・・よかった(涙)

それからは文字どおり生き返り、五合目まではすんなり降りられました。トイレは大変でしたが、初トライで全員登頂できて よかったです!みんな頑張ったね、お疲れ様でした!!  ・・・・・・えっ、来年の本番、う〜ん、もういいかも・・・・・・

《教訓》
トイレはお早めに!


(管理人)
過酷な登山でした…。
トモエ館に限らず吉田口の山小屋は、以前は「一人あたりの幅30センチ、頭と足を交互にして寝る」だったのです。現在は一人45センチに改善されてます。30センチの時だったら、野宿派の有さんは半ギレじゃすまなかったかも。



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(09/8/29)