[登山記の目次に戻る]

 みんなの登山記2010−35
 投稿者:KABAZOU さん

■2010年8月20日(金)〜21日(土) 富士スバルライン

 横浜市在住のKABAZOUといいます。夫婦で一昨年は須走り五合目の菊屋に前泊して登頂に成功し、昨年は須走り口の七合目大陽館に宿泊して登頂しました。
 しかし妻はまだ剣が峰とお鉢めぐりを経験していません。そこで今年は、剣が峰とお鉢めぐりを達成すべく、8月20日(金)〜21日(土)に富士スバルライン五合目からチャレンジしました。ルートは、【1日目】富士スバルライン五合目→7合目 東洋館泊、【2日目】東洋館前でご来光→山頂→お鉢めぐりと剣が峰→下山、にしました。
 同じルートで8月1日にチャレンジしたのですが、その時は残念ながら9合目の鳥居まででリタイヤしました。敗因は、山小屋を午前2時頃に出発したために寝不足で体調不良になったと考え、今回は山小屋でご来光を見てからゆっくりと登ることにしました。 結果は、無事に剣が峰に登頂でき、お鉢めぐりも達成できました。加えて、予想外の驚きもいくつか目撃できましたので、報告させていただきます。

 七合目まで
 天気予報ではずっと晴れ時々曇りだったのが、前日になって突然河口湖方面だけ雨予報になったので驚きました。雨が降っていたら引き返すつもりで富士スバルライン五合目に行きましたが、予報に反して晴れていたので、午後1時30分に五合目を出発。のんびり登って、5時に7合目東洋館に到着。ここは2007年に改装されたので、山小屋とは思えないほど綺麗でした。夕食はハンバーグ定食で、ご飯とお茶はお代わり自由でした。高山病対策で控えていた好物のビールも、今回はいただきました。
 10時を過ぎた頃から、山頂でご来光を目指す人たちが次々と出発したので、広くなった寝床でゆっくり眠ることが出来ました。

 ご来光、そして山頂まで
 翌朝5時に東洋館前でご来光を拝みました。直前までガスがかかっていて気をもみましたが、ご来光の直前にガスが消えて、綺麗なご来光を拝むことが出来ました。
 ご来光にあわせて、ハッピバースデーツーユーの合唱が聞こえてきました。大学生のパーティーが、仲間の女性の誕生日をご来光に合わせて祝うサプライズを計画していたようです。何とも微笑ましい光景に遭遇できました。
 その時、別の人が下の登山道を見て「あれは何だ、亡霊か」と叫びました。指差す方を見れば、何とメイドファッションに身を包んだ長髪ひげ面の男性が、登山道でご来光の写真を撮影しているのでした。しばらくしてそのメイドファッションの長髪ひげ面男性が登ってきましたが、あまりに異様な姿に、思わず道を開けてしまいました。



 いよいよ剣が峰目指して登山開始。十分睡眠できたおかげで順調に登る事ができました。 途中で、吉田大沢を下山する2人組を見つけてビックリしました。ここは落石事故以後下山禁止になったはずですが、二人とも飛ぶように下りてゆきました。

 剣が峰とお鉢めぐり
 9時20分山頂に到着。冷えたコーラを一気に飲み干し、気分は最高です。山頂で飲むコーラは、少し気が抜けていて、驚くほど美味しいのです。東京屋で、妻と二人で1杯のラーメンをシェアして食べてから、時計回りでお鉢めぐりに出発しました。
 浅間大社奥宮で、無事に登頂できたことに感謝し刻印を打っていただき、山頂郵便局では記念に切手を買いました。
 馬の背を登って、11時に、ついに念願の剣が峰に到着しました。記念撮影の列が階段の下の方まで延びていましたが、30分ほど並んで記念写真をバシバシ撮りました。



 せっかくなので展望台にも登ろうと思いましたが、予想外に入り口がせまく、体とリュックが挟まって大変でした。ようやく抜け出して、展望台からの眺望を満喫してから後半のお鉢めぐりに出発。途中で釈迦の割石を見ると、何と割石の上を歩いている登山者を発見して驚きました。通常のルートでは満足できない登山者が増えているようです。
 吉田口山頂に戻って、今度は山口屋で、再び冷えたコーラを一気に飲み干し、妻と二人で1杯のラーメンをシェアしていただきました。

 下山、五合目はツアー客でいっぱい
 登ったからには下りねばならない。しかしこのルートの下山道は本当に長い。延々と続く下山道を黙々と降りて、15時に六合目に到着しましたが、ここで本当に驚く光景を目にしました。これから登山を目指すツアーの人たちでいっぱいなのです。昨日私たちが登った時間帯にはツアーが3組登っていましたが、土曜日の今日は次から次へとツアーが出発して行きます。ツアーの行列がどこまでも連なっていました。あるツアーガイドさんは、「登頂できなくても6時30分には下山を開始します」と叫んでいました。



 六合目から五合目に降りる間もたくさんのツアーとすれ違いました。15時40分にようやく五合目に到着しましたが、ここにもこれから出発するツアー客がいっぱい。この時間から出発して大丈夫?いったい何組登るの?まったく想像もつきません。皆さん笑顔で登ってゆかれましたが、週末の富士登山の凄まじさを垣間見た気がしました。

 五合目でコケモモソフトを食べながら山頂を仰ぎ見て、何時間か前にはあそこに居たんだと思うと、感無量でした。登山後は日帰り温泉で汗を流すことも楽しみにしていますが、今回は河口湖のふじやま温泉でさっぱり汗を流して帰宅しました。
 2度目のチャレンジで念願の剣が峰とお鉢めぐりができ、驚きの光景もいくつか目撃し、大満足な富士登山になりました。


(管理人)
山頂でコーラの栓を取るときに大量にガスが抜けるのでしょう。炭酸の刺激が減り、味がマイルドになっておいしそうです。吉田大沢はいまでも落石が起きているから通行禁止になっていることを忘れてはいけないですね。



BACK  TOP  NEXT

(10/8/25)