■2010年8月16日(月)〜17日(火) 富士宮口
今回のトピックは、富士宮ルート六合目付近から新五合目へかけての遊歩道である。
富士登山であることを忘れてしまうような美しく、楽しい遊歩道だった。
この遊歩道を歩いている間は、誰にも遭遇せず、静かな山の雰囲気を楽しむことがで
きた。一人占めにしておきたい気持ちもあるが、人気ルートになるのも時間の問題だろう。
富士宮口新五合目(1815)⇒六合目宝永山荘泊(1900)⇒六合目宝永山荘発(0300)⇒富士宮ルート⇒山頂浅間大社奥宮(0830)⇒御殿場ルート下山開始(0900)⇒宝永山分岐・富士宮口新五合目方面へ⇒六合目宝永山荘着(1200)⇒六合目宝永山荘発(1230)⇒遊歩道⇒富士宮口新五合目着(1315)
通算10回目(登頂9回目)の富士登山である。今回は富士宮ルートを登り、御殿場ルートから下山し、宝永火口を経由して富士宮口新五合目に戻るルートを辿った。昨年秋から患っている足底腱膜炎が慢性化し、歩く度に左足底が痛むので少々不安であったが、ゆっくりと登山することで、なんとか山頂の浅間大社奥宮に今年も参拝することができた。六合目から山頂まで5時間半(例年は3時間程度)、山頂から六合目まで3時間(例年は1時間30分)と例年に比べかなり時間がかかってしまったが、下山後のダメージは殆ど無かったのが幸いである。また、ゆっくり登りつつ、一昨年前にプレパパ教室で習ったラマーズ法を応用して、最後まで息を吐き切って登ったためか、初めてドーピングせず(鎮痛剤を飲まず)に登頂することができた。
さて、今回の富士登山で特筆すべき点は、下山ルート、しかも富士宮ルート六合目付近から新五合目にかけてである。通常の富士宮ルートの場合、六合目から新五合目にかけての傾斜は然程厳しくないものの、堅い砂礫の下り道なのでズルズルと滑り、登山で疲れた足には意外と堪えてしまう。ところが今回のルートは違う。どこか別の閑静な山をハイキングしているような錯覚を起こす。そんな美しく、楽しい遊歩道である。
宝永火口下から富士宮ルート六合目へ向かう上り坂をほぼ登りきったところに、六合目と御殿庭への分岐がある。右手に進むと富士宮ルート六合目に至るが、今回はここを左手「御殿庭」へ向かう稜線を下る。少し下ると今度は右手に富士宮新五合目に行く案内板がある。ここから先が今回辿った遊歩道である。ハイマツやダテカンバなどの高山林が作る木陰の中、花やキノコを眺め、小鳥のさえずりを聴きながら歩くことができる。須走ルートの五合目付近に雰囲気が似ているが、起伏は激しくなく、良く整備されている道なので、木の根が邪魔になることはない。また、遊歩道の地面は砂礫ではなく土なので、疲れた足でも滑らず歩きやすい。一本道なので、霧が出ていてもまず迷うことはない。
この日は穏やかな天気で、多くの登山客があった。ところが、このルートを歩いている間は、誰にも遭遇しなかったのだから不思議である。
今回は宝永火口下から一度六合目の宝永山荘にて昼食をとった後、再び宝永火口方面へ戻るような形で遊歩道に向かったため、時間にして約15分程度のロスとなったが、それでもこの道を歩いて良かったと思う。
日中、富士宮口新五合目に下山を検討している人は、是非この遊歩道を歩いてみて欲しい。きっと富士登山の疲れを癒してくれるはずである。
(管理人)
「宝永遊歩道」で検索すると写真付きの解説ページが見つかります。御殿場ルートから戻ってきた場合、新六合目への登りがないので楽に富士宮口新五合目へ行けます。ラマーズ法は出産だけでなく登山にも有効なのですね。
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