■2010年7月31日(土)〜8月1日(日) 須走口
7月31日と8月1日の二日間で富士山に登ってきました。
昨年初めて富士山に登った時は、富士宮口から宝永山経由で御殿場口登山道に抜け、そっちから登頂。下山は須走口というコースだったのですが、宝永山を登るのが結構きつく「ここは登るところではなく下るところだ!」と思ったこと、須走口に降りたものの霧が深かったため小富士やグランドキャニオンの見物をあきらめたことから、今年は逆コースで行ってみようと思い計画を立てました。
登山にグランドキャニオン見物も含めるのならば、せっかくだから馬返しからなどと言わずに麓から歩いてみようなどと考え、出発点を須走の浅間神社に設定。麓から歩く人は非常に少ないコースだとは思いますけれども、歩行距離・高低差は吉田口より短いはずだし、初心者でも何とかなるかなぁなんて考えて計画を実行。
須走浅間神社で登頂祈願ののち10時25分に登山開始。
照り返しのきついふじあざみラインで体力を消耗しつつも、つづら折れが始まる直前の「旧登山道入り口」には11時50分につきます。ここから馬返し少し手前までこの旧登山道をすすむことに。
馬返しには13時05分に到着。ここからまた旧登山道に入り、しばらく進んだところでグランドキャニオンに向かって進路変更。すぐにグランドキャニオンが見えてきます。でもこの辺ではまだ高さもそれほどではなく迫力もいまいち。
谷沿いの道を上流に向けて歩いて行くとだんだん崖の高さも増してきます。しかしこちら側の道からだと木が邪魔でこれまた感動的な景色とは言い難い。
どんどん進んでいくとようやく谷に下りる場所が。やっと迫力あるグランドキャニオンが見られました。
地図によるとここから小富士へ続くルートがあるはず。上流へ向かうところにある岩には白ペンキでマーキングされているものの×で消してあるので、そっちからは登れなくなっているのだと判断。あたりを見回し、下ってきた人の足跡とおぼしきものをたどって砂の急斜面を登ることに。しかし、下手をすれば一歩進む間に二歩分はずり落ちるような柔らかい砂地で、登るのにものすごく苦労します。
私自身は登ってしまっているのにこう言っては何ですが、ここを無理して登ろうとして崩落などを起こしたら大変でしょう。グランドキャニオンから小富士へ直接向かうルートを登るのはやめておいた方が良いと思います。はっきり言って下りで利用するのも避けた方が良いのではないかとすら思います。それともこの難所を乗り越える別のルートがあるのでしょうか?
今回は通らなかったのですが、グランドキャニオンのほうに来ないで旧登山道をそのまま登り続けたほうが良いのかもしれません。地図に載ってるのはグランドキャニオン−小富士ルートで、旧登山道のほうは記載されていないのですが。
この難所を通り過ぎてしまえば、その先の道は結構はっきりしています。森の中を歩いたり谷の際を歩いたり、森を抜けてはげ山部分を登ったりして小富士まで。16時35分小富士到着。五合目に向かい17時に到着。ここで食事休憩。
17時30分出発。麓から歩いてきたことで疲労も累積しており、ゆっくり進みます。五合目から登り始めた人と同じペースで登れるわけないのだから、後ろに人が近づいてくればすぐ道を譲ります。五合目を出発してしばらくは登山客も多くはなく、道を譲るために立ち止まっても大した時間のロスにはならなかったものの、暗くなるととたんに人が増えてきます。山頂でのご来光を目指す人で一気に人数が増えたのでしょう。団体客も増え、道を譲るために立ち止まる回数・時間が急増。ただでさえゆっくりしか登れないのに、ますます時間がかかってしまいます。
ところで、夜間に道のわきで休憩する際、ヘッドライトをどうするのが正しいのでしょうか。
ヘッドライトを点灯したままおしゃべりに興じ、いきなり顔の向きを変える人がいるのですが、登っている最中にこういう人たちにいきなり強い光を浴びせられて目がくらむことが何度もありました。これって結構危険じゃないですかねぇ。足元が平坦でしっかりした場所ならともかく山道なんですから。できれば休憩中は消灯していてくれた方が安全なような気がします。
まぁ中には休憩してる最中はほかの登山者の足元を照らしてくれる親切な人もいるので、一律に「消灯してくれ」というのが正しいとは言えないのかもしれませんが。
ゆっくりしか登れないうえに道譲りのための立ち止まり回数・時間がものすごく長くなってしまったため、八合目の山小屋群の下についたのは3時15分。予定ではそろそろ山頂についているはずの時間です。この時間になってしまうとそのまま登り続けても、渋滞に巻き込まれてご来光までに山頂にたどりつくのは無理ということで、ここでご来光待ちをすることに。ゆっくり足を休めたほうがよさそうでしたし。
4時45分ころに雲海から昇る太陽を眺め、さらにもうしばらく休憩ののち5時半に出発。6時には八合五勺御来光館に到着するも、上を見ると九合目より上では渋滞で列が動いているように見えません。仕方がないので様子見がてらしばし仮眠。7時になっても状況が変わっていないので、渋滞の列に並ぶことにします。
この時、渋滞の列に少しでも隙間があるとそこを無理してすり抜けていこうとする登山者を複数見かけました。無理やり通ろうとするので路肩などを崩しまくりです。幸い私が見ている範囲では小指の先大の小石しか落ちてきませんでしたが、こぶし大以上の大きさの落石を引き起こす可能性も十分ある危険な行為ではないでしょうか。こぶし大の石でも当たれば怪我しますし、渋滞の中で落石をよけようとした結果将棋倒しになどなったら大惨事です。落石がなくとも無理な追い越し自体が将棋倒しの原因になる可能性もありますし。ほんとうに無理な追い越しはやめてもらいたいものです。
そんなこんなで8時45分に頂上到着。しばし休憩ののち富士宮口浅間大社奥宮に向け出発。この日はちょうど富士登山駅伝の日で、御殿場口頂上から浅間大社奥宮までの間にはたくさんの自衛隊員がいました。
9時40分に到着。参拝ののち剣が峰までは行く予定だったのですが、気力・体力的に今回は断念。休憩ののちに11時に下山開始、まずは御殿場口に向かいます。
登山駅伝を行っているとはいえ、一般登山客の通行が禁止されているわけではないので、当初の予定通り御殿場口を下ります。ちょうど下山する自衛隊の一団がいたのでそれについていくような感じで。
まだ駅伝は続いており、次々と走者が来るため、その合間を縫って駆け降りるような感じ。前方や後方から「走者きます。進路開放」という声がかかったら脇によけて停止。やり過ごしたら次の走者が来るまでの短い時間にできるだけすすむ。その繰り返し。『だるまさんが転んだ』をやってるような感じで楽しいものの足には結構負担がかかったように思います。
そんなだるまさんが転んだを七合五勺砂走館近くまで続けたところでやっと駅伝の最終走者をやり過ごします。…疲れた。
下山道を進み、その後宝永山へと進路変更。霧が濃くて景色を楽しめる状況ではないのでそのまま火口へ降りて行きます。やはりここは登るより下る方が断然楽です。しかしこの火口から富士宮口五合目に向かうためには登りがあります。疲労が蓄積している状況ではこの登りは精神的にきついです。
そして15時20分、なんとか無事五合目到着。さすがに下山も麓までというだけの気力・体力は、今回はないのでここで終了しました。
富士登山2回目にして麓からの登山をできたので、「もう五合目からの登山なんてできない!」とまでは言いませんが、今後も麓からの富士登山をやっていきたいと思いました。
なおもう少し詳細なものは私のブログにて掲載しております。
2010年1回目の富士登山記(1)
2010年1回目の富士登山記(2)
2010年1回目の富士登山記(3)
ちなみに今年二回目の富士登山(8月21日)は途中でリタイアという結果になってしまいました。
2010年2回目の富士登山記