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 みんなの登山記2010−45
 投稿者:N.S さん

■2010年8月24日(火)〜8月25日(水) 御殿場口

 神奈川県藤沢市在住の49歳男性N.Sと申します。いつかは登ってみたいと思っていた御殿場口から8/24〜25に登ってきたのでレポートします。
 富士山には7回?程、登ったことがありますが、いつも富士宮口か須走口からで全て夜間単独登山でした。今回も夜間単独登山でまた初めてで登山者も少ない御殿場口なので、明るい満月の日を選び8/24〜25に日程を決めました。初めての御殿場口なのでコースに気をつけてたのですが、途中でちょっと道を間違ってしまいました。

【駐車場で夜通しイベント】
 8/24(火)午後、自宅をマイカーで出発、御殿場ICを降り18時過ぎに駐車場に到着。富士宮口と御殿場口の分岐点の少し手前で追いついた前走車の集団全てが右折して御殿場口方面に進んだので、登山者の少ない御殿場口にしてはと意外に思っていたら、そのクルマは一番下の第三駐車場に入って行きました。私は第一駐車場にクルマをいれ、下の第三駐車場を見ると、大勢の人が集まり、代表者らしい人が挨拶をしていて何かのイベントを行っているようでした。このあと大石茶屋の人にそれがミュージシャンの喜多郎氏が毎年8月にやっている夜通しで太鼓をたたくイベントだと教わりました。

【次郎坊でミスコース】
 装備の確認やら支度をして19:14出発。すぐに大石茶屋に到着、茶屋の人と先に到着して話していた若者グループの会話で第三駐車場の喜多郎氏のイベントの事を知りました。最近の活動を知らない自分はこの時、喜多郎氏と言えばシンセサイザー等のキーボードじゃなかったかなと昔の事を思い出していました。
 若者グループは下見に来たとの事で駐車場に戻って行き、このあと前後には誰もおらず、一人、未知の御殿場コースを太鼓の音と満月に励まされ、一人登り始めました。登山道と下山道がクロスする箇所には気をつけようと思っていたのですが、満月だから判るだろうと油断していたのか、クロスする新5合5勺(次郎坊)の標識には気がついたものの、ここでコースをミスし標識のすぐ右側、下山道の右横を登って行ってしまいました。正しい登山道が標識のすぐ横ではなく、もっとずっと右側だったのは下山時に判りました。コースを案内するロープが標識のすぐ横には無く、ちょっと離れた右側から張られていて、満月で明るかったのですが自分には判りませんでした。


ちょっと辛いので変だなと思いながらも、正しい登山道が判らず、これが御殿場口かとも思いながら結局、須山口2合8勺と標識のある地点で右側から正しい登山道と合流するまで間違ったコースを登ってしまいました。大した距離ではなかったのかも知れませんが、ここで体力をかなり消費してしまいました。この須山口2合8勺の避難小屋の前で大休憩。いつもはもっと高い地点で寒さに震えていたのですが、この地点でかいた汗が冷えて震える始末で早くも使い捨てカイロを胸、腹、背中と張って寒さ対策です。汗が冷えて震えるのが辛いので、汗が蒸発するようにいつもなるべく薄着で登り始めるのですが、いくら気をつけてもうまく行きません。休みすぎなのか、それともリュックと背中の間が空いているようなリュックなら解決するのでしょうか?

【夜空にUFO?】
 このあと歩いているより立ち止まって息を整えている時間の方が長いようなペースでずっと登り、新6合目で23:13。6合目で0:51。小雨が降って来たのでレインスーツを着用。富士山登山中に雨に降られるのはこれが初めてです。疲れていたのと雨で気弱になり、退却も考えましたが、もう少し頑張ろうと登ると雨は止み、7合目で2:26。7合5勺に2:57。砂走館は建替えで基礎工事中でしたが、トイレは営業していました。ちょと前から大の用を足したくなっていたので、中に入ろうとすると人の気配が。空くまで駐車場の太鼓の音を聞きながら、星空を眺めていると一つだけ変な動きをして、おまけに色や大きさが変化しているように見える星があり、きっと喜多郎氏の太鼓に誘われたUFOではと暫く眺めていました。帰ってから、かみさんに携帯電話で撮影した動画を見せるとUFOっぽいねと同意してくれました。

UFO?動画(3gpファイル)

【途中で御来光】
 7合9勺に4:47。8合目で5:00頃。この辺りで御来光。日が出た後にこんなに登るのは初めてで、飲み物は500mlペットボトル3本持参したのですが、この後、今までの富士山登山より喉が渇き、予定以上に水分を補給/消費し、下山時に初めて富士山で飲料水(ペットボトル2本)を購入しました。御殿場口頂上には8:01。自分としても休憩し過ぎかなと思いながらも、駐車場を出発してから約13時間も掛かってしまい、御殿場口は流石に標高差が大きく一番辛い登山でした。まあ富士宮口や須走口でも私は登りは人より遅く、いつもどんどん抜かれています。

【お鉢めぐり】
 登頂後、早速、お鉢めぐりをいつもの逆時計廻りで始め、吉田口頂上の山小屋前のベンチでコンビニのおにぎり等で朝食。二度目の用を足した後、お鉢めぐりを再開。剣ヶ峰には10:24。馬の背を降りて富士宮口頂上のベンチで再度、エネルギーを補給。ちょっと早いですが靴紐を締め直し、スパッツを装着して下山に備えます。

【下山】
 11:15御殿場口頂上から下山開始。日に照らされているので喉が渇き、水分を補給しながらも登りよりずっと楽で順調に7合目(12:18)通過。この辺から大砂走りというのでしょうか、最初は砂の層も浅く石もあり慎重に降り、段々と地面が砂で柔らかくなったので、これまで須走口の砂走りでやっていたようにストックを突き踵から突き出してブレーキを効かせながら降りていたのですが、一足何メートルという感じてはありません。他の下山者が素早く降りていく姿勢を真似て、もっとつま先から砂の中に入れ込んでいくようなイメージでいくと、少しは大砂走りらしく降りられました。でも、砂が硬い部分もあったり石もあったりで聞いていた程、走っておりられるような感じは受けず、ここはミニスキーで降りたら、きっと楽だろうなと感じました。その分、それを持って登るのが大変ですが・・。新5合5勺で登りの時に間違ったコースを確認。そこから下は斜度が緩くなり、砂も浅くなり、疲れた足、膝には結構、堪えました。大石茶屋に13:30頃に到着、顔を洗いカキ氷を食べ休憩。駐車場には13:50。下りは約2時間30分でした。

 この後、御殿場市温泉会館でお風呂に入り、砂を落とし、サッパリして帰宅しました。

 御殿場口は標高差が大きく、前半に苦手な砂礫のコースが続き、今までで一番辛いコースでした。新5合5勺(次郎坊)の登山道は殆ど右へ真横に進むような感じで、夜間登山では間違え易く要注意ポイントだと思います。あとは大石茶屋の後、トイレは7合5勺まで無いので、そういう面でも困るコースと感じました。


(管理人)
動画の埋め込みをするとブラウザによってサイズがおかしくなったりするので、UFO? 動画は、とりあえずファイルに直リンクしました。3gpファイルに対応したプレーヤーがないと見ることができません。喜多郎氏は毎年、富士山奉納演奏を行っており、徹夜で太鼓を叩き続けるのだそうです。→動画(Youtube)



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(10/9/10)