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 みんなの登山記2010−8
 投稿者: 不二倉さん

■2010年7月18日(日) 御殿場口

富士登山は4度目になります。みんなの登山記への投稿も4度目です。登っていないのは4ルートの内、御殿場ルートだけ。昨年はやる気が出たところでシーズンオフ。この日を1年間待ったといっても過言ではありません。1年間何をしていたか。登山です。富士山以外で登山デビューしました。陣馬山〜高尾山の縦走にはじまり、大菩薩峠・雲取山・鷹ノ巣山・本仁田山・川乗山・棒ノ折・高水三山・奥多摩三山など低山に15回くらい行きました。スポット的ですがコンロ、アイゼン、トレランデビューもしました。私にとって富士登山と低山との1番の違いは虫でも装備でもなく酸素です。こんなにも違うものかと思いました。低山ではキツイ登りでも酸素があるのでがんばれば体力分だけ動けます。ところが富士山ではがんばれません。無理をしようとするとめまいがしたり、気持ちが悪くなったりします。 『 いったひ・・どうすればええがじゃああ 』
テレビの情報クイズ番組で演歌を歌いながら登ると楽に登れるという実証をしていました。筋肉には遅筋と速筋という2種類があり、登山では遅筋を使うべきところ、速筋を使いがちになり疲れてしまうそうです。息が切れて歌えなくなる時が使う筋肉の切り替えサインなのだと説明していました。「みんなの登山記」でも「校歌を歌いながら登った」という話を読んだ記憶があります。この方法なら私にもできそうだと思いました。 ※ 『 』内はココロの声です。

■ 5合目〜次郎坊〜6合目〜7合目
ナビ無しで5合目到着。ちょうど御来光の時間帯。天気は予報通り晴天。準備は万全。ただし体は寝不足。ホボ寝てない。寝不足のまま決行するか否かで迷い3時間寝られるところを結局1時間しか眠ることができなかった。
「雄大な富士山」が目の前に。演歌といってもすぐに思い浮かぶ曲が無かったのでとりあえず最近よく耳にするケミカルの「swoon」を「ラ・ラ・ラ」で口ずさみ登山スタート。隣の下山道では大人達が「とまらないよぉ〜」なんて言って大砂走りを楽しんでいた。 下を向きひたすら1歩1歩味わうように歩いていたが6合目手前で逃げの気持ちが湧いてきた。『車、ロックした?ライト消したかな?夜、予定入ってなかったよな・・』
そんないらない事を思って歩いていると横をダブルストック、ロボットのような動き、信じられない早さで登っていく女性。山ガール?登山女子?まさか新型ASIMO? 他にも体脂肪率が目測5%、インドの高僧のような駅伝練習選手や奇声を上げ、気合を入れて登っていくトレイルランナーも目にした。
『 まるで巨大なスポーツクラブだな 』『 そげだな 』他の登山者に抜かれるたびに登山家田部井淳子さんの言葉を思い出してなるべくゆっくり歩いた。
「一歩一歩行けば必ずつきます」「他人のペースに乱されずゆっくり歩く」
それに反し、トリック上田次郎の言葉も時々思い浮んだ。「なぜベストを尽くさないのか・・」

■ 7合目〜頂上
生暖かい風と冷たい風が交互に軽く吹いていたが高度が上がるにつれ順調に寒くなっていた。「ラ・ラ・ラ」はいつの間にか消え、息を長く吸い、長く吐く。これで耐え忍んでいる状態だった。休憩する間隔も短くなっていた。すぐに脈が早くなってしまうからだ。それでも今までの富士登山の頂上前と比べるとそれほど苦しくは無い。そして、なんとか山頂に着いた。山頂というと必ず思い出す動画がある。それは登山家栗城史多さんのダウラギリ登頂映像。家族へ登山の無事を知らせるメールは時間と場所を差し替えてこの言葉で送っている。
「 こちら栗城です、BC取れますか・・・(岩を叩く)2時ちょうどに・・・8167M、ダウラギリの頂上に着きました・・・正直、登れるなんて思いませんでした・・ありがとうございます・・」

■富士宮口頂上・剣が峰
富士宮口頂上は大混雑。郵便局が開いていたので登頂証明書とカモメールを購入し自宅と実家に熱いメッセージを書いて投函した。熱い気持ちのまま馬の背手前で外に目を向けるとすばらしい雲海。遠くのほうの空はまるでウユニの塩原、天空の鏡のように見えた。 剣が峰の記念撮影の行列は馬の背まで伸びていた。記念撮影後、お鉢めぐりをしようと思ったが雪が残っており、ロープがかけられ通行止めになっていた。

■下山
男女2組が休んでいた。その内の男子1人が裸足になっていたので捻挫でもしたのかと尋ねたら、靴が壊れたという。両足とも靴の裏面が劣化し1部分が取れてしまっていた。
「大丈夫です」というけれど、不安に思ったので使いかけのテーピングを渡しその場を去った。『ととのいました!(なぞかけ)テーピングで靴を補修と、かけまして・・接待麻雀と、ときます。そのココロは・・うまく負ければ(巻ければ)無事帰れるでしょう・・』 

■大砂走り
足が砂に埋まるようになり先を歩いていた人達の進むペースが順に速くなっていったので 『コレかな??きたかな??』と思った。試しに走ると走れた。さすがに「とまらないよぉ〜」とは単独登山の身の上では騒げないが・・気分は上昇。「コレは快適ですね」と他の下山者に追い越しながら声をかける余裕。ところがこの道はいつまでたっても終わらない。『もういいよ・・・』立ち止まり、横を見渡すと急傾斜。思わず、酔いそうになった。

■五合目
今回も無事に戻ってくることができた。下山口の鳥居に一礼し、そのすぐそばにある自販機で250円のコーラ500mlを買った。そして駐車場に戻った。
『クーラー大好き!!コーラ最高!!炭酸大好き!!とんがりコーンまいう〜』

時間的には登りに約7時間半。頂上に約2時間いて、下山に約3時間、計12時間半の山行となりました。ちょうど「あっぱれ!富士登山」の表示タイム。
歌を歌いながら登山すると確かに楽かもしれません。でも他人に聞かれたら死ぬほど恥ずかしいですし、歌詞の内容によっては聞かされてしまった方が赤面してしまう可能性があります。それと山では危険を知らせるとき意外、大声を出してはいけないというルールがあると聞いたことがあります。熱唱系はおすすめできません。人の多い富士登山ではそのあたりの配慮が必要かと思われます。
歌の他にもう一つ試したかった事があったのですがつい忘れてしまいました。それは合谷(ゴウコク・親指と人差し指の間あたり)というツボを押すと酸素飽和度があがるという研究結果あるそうです。これから富士登山される方、酸素に不安をお持ちの方、試しにやってみたらいかがでしょうか。
今回も憶測が多く、勝手な登山記になりましたが読んでいただきありがとうございます。すっかり私にとって、「みんなの登山記」を書くまでが富士登山という流れになりました。 あっぱれ!富士登山 バンザーイ!! バンザーイ!! バンザーイ!!


(管理人)
今年の「ココロの声」は特にテンションが高くて楽しいですね〜(笑)
「合谷の指圧」の件は初耳。登った時に試してみます。



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(10/7/27)