■2012年8月3日(金)〜4日(土) 御殿場口
今年は私の中で大きな宿題になっている御殿場口の登山をしてきました。
御殿場口を往復することにより主要4ルートをすべて制覇したことになります。
御殿場口は難関コースだけに今まで挑戦することを躊躇していましたが、
いつかはやらないといけないのだからと意を決して今年登ることにしました。
健脚の方が多く利用する御殿場口に、鈍足登山の自分のタイムが参考になるかは
わかりませんが一応コースタイムを記載します。
○準備
このルートに関して説明するまでもなく、スタート高度が低いとか途中に山小屋が無く
トイレや飲み物の調達に難儀するなど、事前にしっかりとした行程を立てなければ
なりません。また長い距離を歩くので膝に負担がかからないようにしっかりした
サポーターを装着しました。
もっとも脚力がある方ならそこまでする必要は無いかもしれません。
○新五合目まで
横須賀線〜東海道線〜御殿場線〜富士急バスと乗り継いで向かいます。
御殿場駅でやってきたのは、他の登山バスに比べてひと回り小さな中型バスです。
御殿場口の現状を物語っているようです。5人の乗車で発車。定刻より若干早く
新五合目に到着しました。
○新五合目8:55〜大石茶屋9:05
標高が1440mでは高度順応の休憩は不要だろうとさっさと歩き始めました。
あまり人がおらず、やはり御殿場口は空いているなあと感じます。
○大石茶屋9:10〜次郎坊10:09
次郎坊までは比較的緩やかな傾斜とよく言われるのでそのつもりで
いたら想像以上に斜面が急なのと富士山の山頂があまりにも遠くに見えて
早くも心が折れそうになります。
日曜日に富士登山駅伝があるためか、下山道を上に向かい走っている人達がいましたが、
よく走れるなあと感心します。自分は歩いているだけで息が荒い状態なのに・・・。
同じ人間なのに、なぜこれほどまで身体能力に差があるのか不思議です(笑)。
○次郎坊10:15〜新六合目12:41
天気がよく少々暑いので、大量の汗が出て必然的に水分補給が増えます。
今回は2Lの飲み物を用意しましたが、この量では不足でした。私はよく水を飲みます。
ただよく飲むからと潤沢に用意しても、その分を荷物として運ぶので単純に増やせば
いいと言えません。どの程度用意するかは御殿場口を利用する時の大きな課題になりそうです。
次郎坊からの道はガイドブック等の説明通りズルズル滑る道です。単調なつづら折の
登山道に気持ちが萎えてきます。精神修行になるとよく言いますが、煩悩の塊の自分はラジオを聴き
ながら登りました。鈍足登山を象徴するかのように何人かに抜かれます。
砂埃が凄く登りでもスパッツが必須です。
○新六合目13:15〜日の出館14:58
とにかく前に進むしかないのですが、暑さと水分補給不足?でバテ気味です。例年なら日の出館
までくれば飲み物の調達が出来ますが、今年は他の方の投稿にあったように、災害で営業しないと
のことで、わらじ館まで営業小屋が無い状態です。
○日の出館15:08〜砂走館15:25
日の出館で持参した飲み物を飲み干しました。本日の宿泊先の砂走館も近くですし。
新五合目を出発すること6時間半でやっと到着しました。自宅でペットボトル(アクエリアス)
を凍らせて持参しましたが、最後まで冷たかったのはよかったです。この方法はお勧めできます。
○砂走館宿泊
今夜は砂走館に宿泊。通常自分は疲れると固形物がなかなか喉を通らず山小屋でよく出る夕食の
カレーライスはろくに食べれませんが、今回はしっかり食べました。理由は簡単、おいしかったからです。
姉妹館の赤岩八合館と同じようにおかわり自由です。具もしっかり入っています。おかわりしたかった
ですが、食べ過ぎてお腹の調子が悪くなるといけないと思い自重しました。
今回は16時半から食べられたので、食事開始と共に食べて食べ終わったあとはすぐに寝床に入ります。
ここは枕が無いので空気枕を持って来ればよかったと後悔しました。
○砂走館1:30〜赤岩八合館2:12
砂走館を深夜1時半に出発しました。自分の脚力では、この時間ではご来光に間に合わないかもと
思いましたが、寝坊してしまったものはしょうがないです。
歩き始めはとにかくだるいです。30分位経つと体が運動モード?になるのか少し楽になりました。
月明かりが綺麗で下界の街の灯りも宝石を散りばめたようで綺麗でした。
○赤岩八合館2:15〜御殿場口頂上4:15
赤岩八合館の脇に山頂まで1時間半の案内がありますが、自分には無理な話。日の出が4:50くらいなので、
1時間オーバー程度ならギリギリ間に合うかと思いましたが、結局30分オーバーで済みました。
それにしても鈍足。でもこれで御殿場口の登りは制覇できました。
○御来光
今回も御来光が綺麗に見えました。今回は山頂の気温が高く風もなくとても穏やかで助かりました。
今まで何度か見た御来光は寒さにガクガク震えて見ていました。
○御殿場口頂上5:15〜赤岩八合館6:00
剣ヶ峰やお鉢めぐりも考えましたが、今回の目的は御殿場口の往復なので、体力を温存しました。
体がどこで悲鳴を上げるか解りませんので(汗)。一昨年1時間20分かかった赤岩八合館まで45分
で到着でき順調です。一昨年は膝に痛みが出て散々でした。
○赤岩八合館6:15〜砂走館6:45
砂走館で朝食を摂りました。ここも赤岩八合館と同じく下山時に朝食を摂れます。ハムエッグは残念ながら
冷めていましたが、ご飯と大根の味噌汁は温かくおいしくいただけました。ごはん党の自分にはありがたい
朝食でした。トイレを済まし飲み物を購入し早くもマスクとスパッツを付けて大砂走りの準備をします。
○砂走館7:27〜次郎坊8:27
さすがに大砂走りでグングン高度が下がるのは快感です。よく言われる1歩で3mは無理でした。
最後は疲れてしまい何度か立ち止まりました。天気も視界もよかったですが、暑く砂埃も凄かったです。
登山道がよく見えましたが、多くの人が登っていてびっくりしました。明日富士登山駅伝が
あるからでしょうか。
○次郎坊8:27〜大石茶屋8:55
次郎坊から大石茶屋までの直線の長いこと・・・。ブルが踏み固めたところは歩くと
足に負担がかかりますが、踏み固められていない部分はクッションもよく歩きやすいです。
○大石茶屋9:20〜新五合目9:25
大石茶屋で洗面水(\100)で顔を洗ったり、カキ氷でクールダウンします。お土産も購入しました。
大石茶屋では椎茸茶を振舞うとの事ですが、きのこ茶に変わったのかもしれません。
きのこ茶を購入したのですが、自宅で飲んだら味が同じでした。
バスはまたもや昨日と同じ中型バス。今日は乗客は多いものの10名少々。マイカー規制が
ないので、御殿場口は公共交通機関を利用する人が少ないのかな?
○温泉
今回は御殿場駅からシャトルバスに乗車して、御殿場温泉会館に行ってきました。
汗と砂埃だらけの体を洗うとスッキリします。下着や服ズボンなど一式全部着替えます。
考えてみれば、登山中に着替える下着類はともかく入浴後に着替えるものは御殿場駅の
コインロッカーに預ければよかったと思います。
列車の時刻の関係でカラスの行水に近かった
ですが、気分はすっきりです。シャトルバスで再び御殿場駅に戻り御殿場線で帰宅しました。
○終わりに
御殿場口制覇を達成し同時に主要4ルートの走破もしたことになり大変
満足した登山になりました。天気も良過ぎたくらいでしたし。
今後富士山にどんな目的を持って登ろうか迷う部分もありますが、
日本一の富士山だけにネタを考えればいくらでもありそうです。