みんなの登山記99−1 富士宮口登山 |
横浜のゆきぴさんから登山記をいただきました。98年から富士登山を体験。登山によってますます彼との愛が深まっています。 |
★第一回:富士宮口(98年8月1日)
ただいまですー♪ いろいろ問題はありましたが、無事登頂できました。 まず駐車場のことですが、6時半に着いた時点で すでに路上駐車の列。試しに5合目まで行ってはみたものの 空きはなく、3合目と4合目の間まで下りて そこから徒歩で登りました。 もうそこから酸素が薄いことが実感できました。 天候は8合目くらいまでは、晴れときどき霧雨で その上はアラレと雨。あまりのすごさに動くこともできませんでした。 雷がならなかったことが、不幸中の幸いですね。 (直後に虹がでました。きれいだったですよ) 私たち(男女2人ずつの計4人)は頂上の山小屋に泊まるつもりで、 予約もせずに行ったんですが、そのうち私の彼と、友達の彼女が みごとに8合目あたりから軽い高山病にかかったので、 また日が落ちそうな時点で九合五勺だったので、急遽そこに泊まることに しました。(五合目から7時間半もかかってしまいました) 山小屋の人に申し出ると、「予約の人がまだ到着してないから 本館は空かないけど、新館なら...」と言われました。 案内されたのは本館から右方向の、頂上に向かう通路の 右下に8段くらいの階段が延びているところにある山小屋。 平屋かな?と思って戸を開けると、中には梯子があって 2階建てになっています。 私たちは2階に案内されましたが、屋根の傾斜のせいで 正座しても屋根に頭が着いてしまうような狭い環境。 1階の方が天井が高いのでまだマシだったことでしょう。 六畳ほどの2階には布団が6枚敷き詰められていて そこに12人が収容されました。 まったく隙間がないので、階下に下りるためには 人を踏んづけて行かなくてはならない始末。(;;) 軽い高山病にかかっていた二人は、ここに着いてから 更に悪化してしまいました。 3500m以上という高所のせいでしょうか。 彼女は泣き出すし、彼は吐き気が止まらないし、 ものすごく苦しそうでした。 結局私はその夜眠ることができませんでした。 朝になったら下山しようと思っていたんですが 翌朝になってみると、4時の時点で暴風雨!!! 周りの宿泊客はまもなく下山していきましたが 寝不足の私たちは、どうせ登頂できないなら しっかり眠ってから下りようと、9時過ぎまでごろごろと していました。 (膨らますタイプの携帯枕を持っていったのが とっても重宝しました。アイマスクも利用しましたよ) ひと寝して起きると、天気はすっかり回復しているし 高山病のふたりも、体調がよくなっているしで 結局、山頂に向かうことになりました。 それにしても、九合五勺からの登山はキツイですねー。 前日までどうにか元気に登れていた私も、 頭痛は無いけどあの酸素の薄さに参りました。 10歩登ると小休止の繰り返しです。(^^; 「たった1歩がでないんだよなー」と言うのが その時の感想でしょうか。(笑) 無事、頂上に着くと、自衛隊の人たちがわんさかいて 何事かと思っていると、その日は富士登山駅伝 をやっていて、目立とう精神旺盛に「がんばれー」と 応援してきました。 それから、念願だった山頂郵便局から、友達にはがきを書き、 それとは別に、自分宛のひのきメールもしっかりと♪ その後は、測候所へ。 測候所までの道は、ものすごい急勾配ですねっ。 それに地面が細かい軽石状で歩きにくいし。 最高地点と書いてある碑の前ではたくさんの人が 写真撮影でたむろしていました。 そこにいた人に写真を撮って貰ったのですが どうもその人、写真を撮るのが好きのようで 私たち以外のグループの撮影もどんどん引き受けていて いったいどのくらいの枚数撮っているんだろうと思うほど でした。(下山の時に再会したのですが、感じの良い人でした) 展望台は雲海が遙か下に見え、登ってよかったなーと 改めて実感できました。 ちょっと残念だったのは、同行者が高山病を患っていたので お鉢めぐりが出来なかったことですね。 また行けばいいよなと思いつつ、二度と登れないような 気もするし...。とにかくハードでした。 でも、登ってよかったー。(^^) 一生忘れられない楽しい思い出を作ることが出来ました。 今日やっと筋肉痛がほぐれてきましたー。(^^; 昨日までは、階段をおりるのに一苦労してましたよ。 最近の私は、誰彼かまわず富士登山の自慢をしてます! あの達成感は、ホントにすごい!! 富士山に登って以来、なにかツイているようで 富士山に感謝せずには居られない状態なんです。 だから、お礼参り(なんか意味が違うような...)の意味も込めて もう一度登りたいんですよぉー。 次回登るなら、是非砂走りを体験してみたいです。 とりあえず須走口にしてみようかなー?(筆者フォロー):九合五勺の山小屋に限らず他の山小屋でも繁忙期には似たような状況になっているようです。1畳に2人はピーク時の標準です。なお、富士宮口側の山小屋の収容人員は慢性的に不足気味のようです。
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★第二回:須走口(99年7月31日)
今回は天気にも恵まれ無事に登頂できました。 昼間にしっかり寝るはずが、緊張して眠れず。 追い討ちをかけるように、来客あり、電話あり。なんてことだ。 23時30分須走口5合目着。 ぎりぎりで駐車場には入れず、駐車場下10台目 ぐらいの位置に路上駐車。早速寝る態勢に入るものの やっぱり眠れない。ふぅ。 (結局1時間は寝たみたい。それもたかイビキ付きで。) 8月1日午前3時。 この時間に登山を開始しようとしたものの、眠くて30分ごろごろ。 3時半に目がさめたので日焼け止めをしっかり塗って装備装備。 4時に5合目売店前に来たけど、夜明けまで45分。 ご来光が見れる樹林帯の上まで1時間はかかるし・・・ということで 5合目の売店前で見ることに予定変更。 雲一つないすばらしい条件で、ご来光を拝めました。 太陽って上がり始めると早いんですねぇ。 それにしても、須走口の樹林帯は長い長い! 虫が多い事に閉口しましたが、去年登った富士宮口に比べて 花が沢山見れたことが嬉しかったです。 それと、登り始めには山小屋がないんですね。 お手洗いに行きたくて、ちょっとあせっちゃいました。(^^; 今回の登山は、去年の反省も込めて、金剛杖を購入。 この時点では大して使いませんでしたが 下山時は、大助かりです。 しかし、須走口の焼印はいったい?? まともに「焼印」を押してくれたのは3箇所くらいで あとは、スタンプだったり、ひどいとこはシールです。 100円払ってシールですか? う〜ん、それって・・・。 あと、私はコンタクトレンズ使用者なのですが その日は強風のため、目に砂が入りまくり。(><) 8合目の山小屋だったと思いますが、目を開けることが できないくらいの痛みがあったので 休憩代を取られてもいいやーと駆け込んだところ 代金を取られる事なく10分近く場所を提供してくれました。 山小屋って厳しいというイメージがとてもあったので 感激でした〜。 7合目あたりで、小学生の男の子を連れたご夫婦と仲良くなって 8合目までご一緒しました。 その奥さん、なんと「あっぱれ!富士登山」をご存知だったんですよ! 須走口の情報は、全てここから仕入れたんですって。 残念ながらお名前やメールアドレスは聞かなかったんですけどね。 いや〜、びっくりでした。 その方々は、お子さんが足を辛そうにしているので 本8合で下山されました。 そこからが辛かったですー。 あれは、登山と言うより、ロッククライミングですね。 ただ、1歩で高度を稼げるから山頂までがやたら早く感じました。 で、山頂に着いたのが14時半。 なんと5合目から9時間半!!(@@; 山中湖畔に予約しているペンションに18時には着きたかったから その時点でお鉢廻りはあきらめました。 30分ほど、久須志神社にお参りしたり、写真撮影をした後に とっとと下山。 砂走り、初めてでしたが楽しいですねー。 マスクを持って行ったので土ぼこりを防ぐ事が出来、快適快適♪ 更に快適に下るのなら、コンタクトの人は眼鏡に切り替えるとか スパッツ(足もとの砂を防ぐために、膝下から靴にかけて被う、 レッグウォーマーのような形をしたナイロン素材のもの 登山専門店で取り扱ってます)なんかがあるといいかも しれないなーって、今回は思いました。 しかし、最初の砂走りで満足していたのに、途中からやたら長くて 深い砂走りが出てきた時は、もうくたくたで 気合のみでがんばりました。 健脚の彼よりも私のほうが早いぐらいです。 (しかし、その後、これは火事場の馬鹿ぢからだと知りました) やっとこさ砂払い5合目に来たっていうのに その後の樹林帯の長い事!!(;_;) 砂走りで疲労しきった膝に、かなりこたえました。 結局下山は2時間半で駐車場へ。 私にしては、かなりのハイペースです。 「この半年間、週に3〜4回スポーツクラブに通った甲斐が!」と 喜んでいたのに、翌日は歩けないほどの筋肉痛でした。 ふくらはぎと、腿(表側)がパンパンです〜。 (ちなみに下山後2日経った今日も更にひどく痛みます) それなのにまた来年も登ろうかと、思っている私って やっぱり富士山の虜なのかしら?!(^^; 今回の登山は、私も彼も高山病になる事がなかったし 天気も上々だったので、砂走りの筋肉痛以外は とっても順調でした。(^^) 来年は吉田口か?!(^^;;; |
番外編:周辺観光案内 山中湖畔に有る「紅富士の湯」という 新しく出来た日帰り温泉に行ってきました。 利用料は700円で、露天風呂2つを含め6つくらいの お風呂があります。 露天風呂のひとつが、ちょうど体温ぐらいの温度に 設定してあって、ついつい居眠りしちゃいました。 沈みそうになって、「あわわっ」っと目がさめる・・・を 何度繰り返した事か。(^^; 山中湖ICを降りて山中湖方面に車を走らせると あちこちに看板が出ているのですぐにわかります。ぜひ。 忍野八海にも行きましたよ。 富士山の伏流水が涌き出たところでとってもきれいな池が いくつもあるんです。とっても楽しかったです。 甲州名物ほうとうも食べました。 「やっぱり山梨はほうとうでしょー」 うどんの崩れたようなのが、煮干だしのスープに入っていて かぼちゃを始めとしたたくさんの野菜が煮込んであります。 でも、ちょっとバランスが悪いっていうか・・・。 私の入ったお店が、たまたまそうだっただけでしょうか? どこかおいしいほうとうの食べられるお店、ないかなぁ。 ホントはそれで帰るはずだったのに、レンタカーをもう1日 余分に契約していたので、もったいないから勝沼まで 足を伸ばしました。 勝沼って葡萄の産地だとは聞いていましたが 噂どおり、見渡す限りの葡萄畑。 「道路に何かが落ちてるー、動物かしら?あぁ、避けなきゃ」と よく見ると、それはなんと葡萄。 勝沼は落ちてるものまで葡萄なのね。(爆) 「ぶどうの丘」という名所もあります。 ワインを沢山販売していたり、地下のワインカーヴで 思う存分試飲が出来ます。(1100円) その日、勝沼に泊まりたかったけれど宿が見つからないので 結局、石和まで足を伸ばしました。 朝食のみ付いて4500円という超レトロ旅館に宿泊。 お化けがでちゃいそうなぐらいのお宿です。 温泉のお湯は透明で、硫黄臭もなく、煮え立つような温度でした。 お年寄り向きかも? 旅館のおばあちゃんがとても暖かな雰囲気の人で それがよかったかも。 石和温泉って有名だけど、とても小さな温泉地でした。 そして翌日、石和から上九一色村の側をとおり 富士五湖をかすめて御殿場から帰ってきました。 富士登山・・・山中湖&忍野八海&・・・勝沼・・・石和温泉・・と 旅行4回分を3日半で周ってきました。 今となっては、ホントに富士山に登ったんだっけ?と 疑いたくなるほど、お楽しみ満載の旅になりました。 (足の筋肉痛で現実だとわかります・・・) 帰り道、なんだか渋滞しているなーと思ったら なんと、北口本宮富士浅間神社の塀に車が突っ込んで 神主さん立会いで警察の実況検分が行われていました。 ひ〜っ。今夜はビールを飲んだらそのまま寝てしまいそう・・・。
(筆者の感想):首都圏在住の人でも、時間と費用に余裕があれば下山後に近隣の旅館やペンションで一泊するのはいいですねえ。居眠り運転の防止にもなります。温泉や見所もたくさんあります。 |