2004年8月22日(日)・須走口
横浜からJR、バスを乗り継いで須走口へ単独で行ってきました。ただし今回はこのHPに使う新五合目周辺の写真を撮るのが目的でした。六合目の林館の写真をとったらブル道で下山道へ下りて、砂払五合目、樹林帯の下山道、小富士をまわるという予定で出かけました。
登るつもりがないのでゆっくりと遅めに家を出ました。午前9時半に御殿場駅についてみるとバス停に長蛇の列。今の時期でも日曜日だとこんなに混むのかなと思っていたら、それは自衛隊富士演習場で何かのイベントがあって、それを見学する人たちの列。須走口行きのバスにはお客が5人だけでした。
途中の道路はやや渋滞気味ですが、特に遅れもなく進んでいきましたが、ふじあざみ道路に入って、そろそろ新五合目かなと思ったあたりで交通整理の係員が。どうやら路肩駐車が多いので片道走行になっているようです。5分ほど待機してからバスが発進。
新五合目には定刻通り午前10時半に到着。ちょうど下山してくる人が多い時間帯なので、二軒の売店はけっこう賑わっていました。東富士山荘では郵便物を臨時に取り扱う旨の看板がありました。
この時点ではもちろん山頂まで登る気持ちはなし。ただし、富士山には霧がかかっているので、これでは小富士に行っても眺望が楽しめそうもないな、とは思いました。15分ほど身支度をしてから登り始めました。六合目まで登ればよいので若干速いペース。
登山道なのに30人ぐらいの団体客が下りてきました。みなさんにあいさつをするのがちょっと大変。砂走りをあえて避けて登山道を下りてくる理由がよくわからないのですが、こちらの方が下りやすいとリーダーの方が判断したのかもしれません。途中、外人のおにいさんに抜かれました。そうこうしているうちに六合目の長田山荘に到着。午前11時42分。新五合目から1時間を切った。私としてはかなりのハイペースです。なんだかとてもあっけなく到着した感じがしたので、それではもう一つ上の瀬戸館まで行ってみようと思って再び登り続けました。あたりはうっすら霧がかかっていて、ひんやりしているため、Tシャツは汗でだくだくなのですが、登っていて妙に気持ちが良い。例えるなら「冷水サウナ」(そんなものがあるかは知りませんが…)に入っている感じ。
六合目から25分で瀬戸館に到着。新しくバイオトイレができていました。きれいですが1回200円。ここで、アクエリアスみたいなアクティーブという飲料を購入。まだまだ元気なので、この際だから七合目まで行って、そこから砂走りを下りようと思って、さらに登ることにしました。
45分ほどで七合目・大陽館に到着。おかみさんに挨拶しようと思ったのですが、下山客でたいそう賑わっており混雑していたので、そのまま素通りしました。自分としても、腰を下ろして休もうという気持ちがなかったのですね。そしてここまでくると八合目の景色が見えてくるので、なんだか下りるのがもったいなくなってしまい、「ええ〜い、行けるところまで登ったろ〜」ということに。大陽館の犬ちゃん2頭が大陽館の上の岩場で休んでいました。なかなか絵になる構図でした。
このあたりからは、帰りのバスをどうしようかと考えていました。選択肢は3つ。
1:急いで登って18時10分の須走口発のバスに乗る。
2:河口湖口へ下りて19時半頃のバスに乗る。
3:下山途中にどこかの山小屋に泊まる。
本八合目に到着した頃に小雨が降ってきました。実はここでレインスーツを持ってきていないことに気づく。なにせ新五合目周辺だけを見る予定だったので登山の準備ではなかったのです。ただ、薄手のウインドブレーカーとオーバーパンツは持ってきているので、多少は濡れても構わないということで登り続けました。Tシャツだけではさすがに寒くなってきたのでウインドブレーカーを着ました。
山頂は霧がかかっているのですが、時々、霧の晴れ間に見えることがあります。どうやら富士登山は初めての若いお兄さんたちが「あれは山頂かな」などと言っているのですが、その中の一人と目があったので「山頂ですよ」と返答すると「やったー!」と歓声が上がりました。
そろそろ山頂が近付いた頃、登山道を下山してくる外人さんがいました。須走口で私を追い抜いていった人です。向こうも覚えていたらしく、ちょっとおしゃべり。フランス人でした。(もちろん会話は英語と日本語のちゃんぽん)。次は友人を連れて登ってくるそうです。ここは登山道であって下山道はあちらだと指さすと「あれまあ」といった顔をしました。それにしても、登山道を下ってくる人が多い。岩場なので下りにくいのです。下山道の方を下りる方が断然楽なはずなのですが。この頃には小雨はあがっていました。
15時41分に山頂へ到着。ありゃまあ、本当に登ってしまいました。その時には山頂には10名ちょっとぐらいしか登山客がおらず静かな感じでした。霧のため眺望はまるでなく、火口の方へ行ってみても何も見えない。特に疲れていないので売店で休憩する必要もないし、なにより帰りのバスの時間が心配なのでさっさと下りることにしました。下山開始が15時47分。山頂滞在が6分でした。
どこかの山小屋に泊まってもいいのですが、明日は月曜日なので出社しなければなりませんし、また自宅に戻って風呂に入ってビールを飲みたいなあという気持ちが強くなったので、まずはバスに乗ることを考えました。では、須走口にするか河口湖口にするか。18時10分の最終バスに乗るためには2時間20分で下山する必要があります。これはけっして不可能な時間ではない。ただし、ちょっとでも遅れるとタクシーを使うことになって一気に交通費が7000円ぐらいになってしまう。考えどころ。そして、結局、八合目の分岐点の前で決めたのは河口湖口へ下りることでした。やはりバスに乗り遅れるのが心配なのと、前回の須走口下山でけっこうつらい思いをしたこと。それからひさびさに河口湖口を見てみたいと思ったからです。
河口湖口の下山道はやはり霧のせいで視界が悪かったのですが、つづら折りの様子が見えないので逆に気持ち的には楽でした。退屈なので持参したラジオで五輪のニュースを聞きながら下山。ただし、落石の気配がわからなくなっても困るので小さなボリュームで。河口湖口への下山道の方が斜度が緩い分、足への負担は軽いように感じました。ただ、今回は体調が良いので、須走口でも順調だったかもしれませんが。
17時46分に六合目まで戻ってきました。もしかしたら予定していた19時25分のバスより1便早い18時20分のバスに間に合いそうな状況。そこからはできるだけ早足でがんばりました。バスツアーの団体2グループとすれちがいました。渋滞で到着が遅れたのでしょうか、ちょっと遅い感じ。ガイドのおにいさんは本当にゆっくり小幅で歩いて引率していました。さすがだと思いました。途中、若いカップルと早足を競いあうような状態で並んで歩いていました。なんだか彼らの話を傍聴するためにペースを合わせているみたいでしたが、こちらはとにかくバスの時間が気になっていたのでした。18時12分に五合目まで戻ってくるともう暗くなっていてレストハウスの照明がきれいでした。
雲上閣前のバス停へ直行。富士急バスの最前列の席に着席。バスは8割ぐらいの乗車率。スバルラインを下りていくとかなりの雨になっていきました。バスの中ではフランス人が大声で雑談。私は途中で寝ていたのですが、起きたらまだ雑談してました。元気だなあと感心。河口湖駅に到着したら、まさに富士急行が出発しようとしている。切符も買わずに乗車(もちろん中で購入)。大月駅で特急「かいじ」に乗車。ここでビールとサンドイッチ。30分の乗車後八王子から横浜線で横浜へ戻ってきました。かなり大回りなコースなので運賃も時間もけっこうかかってしまいました。
それにしても、まさか登ってしまうとは。自分でもちょっとびっくりなのですが、もし晴天だったら暑くて登らなかっただろうし、また小富士で富士山の風景写真を撮りたいという気持ちが強くて六合目から下山したと思います。風が強くても止めていたでしょう。適度に涼しく登りやすかったせいで登ってしまったという感じです。やはり富士登山は登りだけならけっこう楽しい部分があります。でも、下山はつらい。ただ、河口湖口ルートの下山は比較的下りやすいという実感はしました。
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10:45 登山開始
11:42 六合目
12:10 本六合目
13:01 七合目
14:25 本八合目
15:41 山頂
登山所用時間
4時間56分
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15:47 下山開始
16:27 分岐点
16:59 避難所
17:46 六合目
18:12 五合目
下山所用時間
2時間25分
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富士山 |
日 | 07/09 |
時 | 03 | 06 | 09 | 12 | 15 | 18 | 21 | 24 |
気温(℃) |
1.2 | 1.5 | 2.9 | 4.1 | 3.9 |
3.9 | 3.5 | 4.8 |
風向 |
W | NW | WNW | NW | NW | WSW | SW | SSW |
風速(m/s) |
8.2 | 10.8 | 8.7 | 5.6 |
4.6 | 4.1 | 5.6 | 7.2 |
天気 |
− | − | 曇り | 霧 | 霧 | − | − | − |
↑当日の山頂の気象。山と渓谷社のWEBページ(各地の天気・富士山実況)より。
★教訓:ついつい登ってしまうこともあることを知る。
(2004/9/6)