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 みんなの登山記00−4 河口湖口バスツアー
 横浜のyumirunさんから、バスツアーのご報告をいただきました。
いろいろと登山に役立つことが記載されているので、ご紹介いたします。



★河口湖口(00年8月6日〜7日)

 「あっぱれ!富士登山」を楽しく拝見しました。ここにあった多くの情報のお陰で、友人4人と頂上まで登り、ご来光を見て来ました。そこで、何かの参考になるかと思い、その時の状況をご報告します。

 私たちは横浜出発の近畿日本ツーリストのバスツアーで行きました。ツアーの多くは東京・新宿出発で、私たちは横浜発を捜し、やっと見つけたのがこの近畿日本ツーリストのクラブツーリズムだったのです。また、ラッキーな事に8合目の宿泊場所の太子館では、一人づつ寝袋を用意してくれるので、気分的に楽でした。

 6日、5合目(河口湖口)出発の時、丁度大粒の雨が降ってきたので、上下雨具着用での出発でした。添乗員1人・ガイドのおにいさん1人さらに、ガイドになろうとしている(?)女の子の合計3人が付いてくれました。が、総勢48人は多すぎますね。最高齢78歳のおじいさんがまず、6合目で離脱。7合目で、50歳代の女性が離脱。いろいろな年齢・体力の人がいるので、列が延々となってしまい、最後の方の人を待っていると、身体が冷えてきてしまい、ガイドのおにいさんに、クレームをつける人もでてきました。

 5合目を2時半くらいに出たと思いますが、8合目の太子館に着いたのが6時半を回っていました。宿に着いた時には、もう、仮眠をとっているグループもありました。夕食はもちろんカレーライス。ふくじんづけとゴボウのサラダ。食事後、朝食用の五目ごはんのレトルトが温められたものを2つ渡されました。そして、8時には仮眠タイムに。「12時に起こします」と言われていたのですが、他のグループが11時すぎには「ラッシュの前に出ます!」とか言って、ガタガタしはじめたので、眠ってはいられませんでした。まー横になって目をつぶっただけで、身体は休まるし、多分10分か20分くらいは熟睡したのではないでしょうか?11時半には充電OKって感じでした。

 12時半には懐中電灯をもって出発です。ここでも、何人か離脱者が出ました。ガイドの「ここからでもご来光は見られます」の一言で、諦めた人が多かったようです。私たちが下山の時に合流するということです。 はじめはそれほど、混雑しているようには思わなかったのですが、段々と人が多くなっていき、9合目からは、全然動かない状態でした。上の方で各社のガイドさんたちが「1人でも多くの人に、山頂でご来光を見てもらえるように、1歩1歩でも進んでください」と叫んでいるのが聞こえました。その時にはすでに、東の空は明るくなってきていました。私たちは無事4人で頂上で、ご来光を見る事ができました。

 そうそう、登山途中、2時半くらいだったと思いますが、ガイドのお兄さんが、休憩しながら星座をおしえてくれて、「チョット東の方を見てください」と言ったのです。そちらに目をやると、うっすら明るいではありませんか!「エッ!もう夜明け?」・・・ご存知の通り、東京・横浜のネオンでした。結構この事に私たち4人は考えさせられました。「降ってくるような星」にただただ感動していましたが、私たちの住んでいる横浜があまりにもあかるいことに、ショックを受けました。環境汚染・自然破壊・・・もっと、もっと考えなくてはいけない事なんですね〜

   頂上でのお鉢廻りは、やはりしませんでしたが、火口付近までは行くことができ、記念の証拠写真が撮れました。

 下山は8合目で間違えないために、3つのキーワードを教えられました。「山梨県・河口湖・スバルライン」です。友人の一人はアメリカ人なので、この3つを何度も教えました。しかし、本当に下山道は厳しいですね。延々と同じ景色で、もういい!って感じでした。友人と気を紛らわすために「山の手線ゲーム」をしていたのですが、うっかり気を抜くと小石に足をとられてしまい、ズルズル・・・結局頂上から出発した5合目にもどってくるまでに、3時間強かかってしまいました。ふー・・・
 その後は、ツアーのお決まりコースの昼食・温泉です。

 私たち4人の中の1人が去年、8合目に着いた時には記憶がないくらいフラフラの高山病になったので、彼女の去年の教訓を生かし、まず、前日までに体力を付けておく!登山途中は水分を多くとる。呼吸を大きくする。休憩ごとに酸素を吸う。歩幅は狭めに。歌を歌いながら登る!多分これはとても効果があったと思います。何を歌ったかというと「かえるのうた」を輪唱しました。アメリカ人の友人も「げろげろ・・・・・」と、この部分はいっしょに歌って(?)いました。また、折角だから「富士山」も歌いました。そばにいたおばさんが「歌なんて歌ったら体力を消耗するだけだ」といって馬鹿にして私たちを見ていました。だから、「この方が、大量に酸素を吸えるんですよ。だから、いっしょに歌いましょう」と誘ったのですが、反応が無かったです。

 しかし、その友人は最後の最後、岩場を過ぎ、頂上付近になったら、急に人々のペースが速くなり、それに合わせてしまったら、鳥居を過ぎたところで、具合が悪くなり、うずくまってご来光を見るということになってしまいました。少し横になってから、下山はゆっくりしました。やはり、マイペースで登る事!ですね。

 私は、といいますと、全然高山病の気配はなく、元気でした。6合目の途中ぐらいから酸素を補給しながら登ったのは、正解だったと思います。そうそう、休憩の時酸素補給はもちろんですが、登山途中で何度も、気にしながら「さあ、大きく深呼吸!」といって4人で登りました。また、甘いものだけではなく、梅干しもよかったですよ。糖分とともに塩分の補給の必要のようです。もちろん水!もですが。

 何はともあれ、多くの感動がありました。満天の星空に見守られながら?の登山は最高に気分のいいものですね。流れ星・天の川・織姫・ひこ星・木星・土星などなどいっぱい見られました。ご来光は言葉では言い表せないくらいの感動ですね。陽の光りの強さをとても感じました。

 ツアー参加48人中登頂したのはわずか25人。添乗員さんいわく。最初に大粒の雨に遭ったのが、登頂意欲・体力を失わせたのではないか?とのこと。

 8合目に行くまで、マウテンバイクを担いだ素敵な青年と、抜きつ抜かれつを繰り返していました。その彼は、「御殿場口からこれで下山する。」と言っていました。たくましいなぁ〜・自分が登る事で精一杯なのに、自転車を担ぐなんて・・・

 アメリカ人の友人は今度家族と登りたいといっていました。また、彼はもうすぐ日本に来て1年になりますが、今までの中で1番たのしかった、とも言っていました。私を含め3人は、下山道がどうにか違ったら、もう1度登ってもいいかなぁ〜・って感じです。でも、「富士山登頂はちょっと自慢になるよね!」「そんじょ、そこらのハイカーに山を語って欲しくないよね」などと、思っています。あはは・・・

 私たち4人の登頂記でした。

    yumirun

(00/8/15)


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