■須走口(02年7月19日)
還暦の記念に妻との富士登山を計画したのは4月ころでした。図書館で本も借りましたが、こちらのサイトを見つけたときは情報の多さに驚き何回も何時間も見ました。成功した大部分は「あっぱれ富士登山」のおかげですので感謝の気持ちを込めて、その経過を報告します。
7月19日(金)午後3時30分に須走口を出発しました。予定では午後1時出発、本7合目6時着でしたが、新5合目が大雨のため出発を躊躇し遅れてしまったのです。6合目ころからはペースの違いで妻との言い争いも何回かありましたが、杖に掴まらせながら引き上げるような形で登りました。7合目がまだかと思っていたときに本7合目の「見晴館まであと5分」の小さな標識を見たときは本当に地獄で仏の気持ちでした。暗いので7合目を見落としたのです。
強風で真っ暗の中を4時間半で午後8時に見晴館に着きました。小屋の方は大変親切で、持参のおにぎりに温かい味噌汁を作っていただき夕食を済ませました。妻の疲労の顔と食欲のなさが一寸心配でしたが、それぞれゆったりした布団に寝ることが出来ました。夜中の12時と2時頃、妻が「眠れない、寒い、風が強い」と何回か私を起こすので、午前2時の出発はあきらめました。今思えば妻は軽い高山病にかかっていたようです。
4時に起きて御来光を見る準備をしましたが、4時33分本当に見事な御来光を見ることが出来ました。深夜登山者も小屋の前に20人くらいいました。見晴館と言うだけあって本当に眺めのいい場所なのです。小屋の人の話ではシーズンに数回しかないいい御来光とのことです。2日間悩まされ続けた強風でしたがその風により雲が飛ばされてしまったからとのことです。何が幸いするか分からないものです。
前夜はもう登らないと言っていた妻も御来光のおかげか元気が出て8合目まではあっという間でした。しかし相変わらずの吹き降ろしの強風で頂上までは難渋を極めました。本7合目から3時間半、都合2日がかり8時間で富士山頂に立つことができました。頂上の山小屋の方に強風で危険であると言われたことと、下山の時間も気になったので予定していたお鉢回りは中止しました。
下山は、途中3、4回休憩を取りましたが4時間ほどで駐車場に着きました。私達にとって下山は、登りから見れば半分か3分の1の労力と感じました。杖、靴、スパッツ等の装備に万全を期したため砂走りが楽しかったからです。
土曜日の午後1時ころ駐車場をあとにしましたが、あざみラインにも2キロくらい路上駐車していて、須走口登山口には前日と比べると10倍くらいの車が入っていました。金曜日の登山で本当に良かったと思っています。十分準備したのに予定は次々と狂いましたが、本当の目的の頂上まで登れ無事帰宅できたのはやはり何回も見た「あっぱれ富士登山」のお陰と感謝します。
(管理人)
悪いコンディションの中、見事に登頂されました。御来光は頂上で見ることにこだわらなければ、山小屋でゆっくりと拝観できます。見晴館はけっこう評判が良いですね。
(02/8/7)