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 みんなの登山記03−2 河口湖口
 投稿者:かぶらさん


■2003年7月11日(金)〜7月12日(土) 河口湖口

 こんにちは。今まで2度投稿させていただいています。兵庫県からの、バスツアーひとり参加の主婦です。リピーターが多い富士山。わたしも仲間に入りたくてようやく4度目。山小屋がすいているのが気に入って 今年も7月の第2金土。この日程は3度目ですが いつもいい感じです。しかしさすが梅雨の最中でバスが五合目に着いた時点で、雨つぶが斜めに見えるくらいの雨。前もって天気予報で覚悟もしており もしかすると仮眠場所で登山中止?の不安もありましたが、結果は、雨の中、ツアーほぼ全員で登頂できました。 ん、満足♪ 下界はとても蒸し暑い夜だったそうですが、おかげさまで?私たちは凍える朝を迎えることができました。 ・・・・へへへ

まず疑問点
 今回金曜の夜行登山ツアーは予約9組、そのうち登頂は3組。わたしたちと同じ東洋館を15分後に出発した別のツアーは、八合目上部での雷のために、強力さんの判断で引き返したそうです。わたしたちはその時九合目近くまで登っていたので頂上小屋での避難となり登頂できました。ラッキーでした。 旅行関係の方に教えて欲しいのが、悪天候などで、旅行直前に催行中止というのがあるのか?それとも代わりの場所へ切り替えるとか?添乗員さんにきいとけばよかったー。

 今年からトイレが増えてた。六合目の安全指導センターが新築完成。その隣に4基立派なトイレが新設。頂上の古いトイレ小屋は廃止のようで、バイオトイレとその向かい側に仮設トイレ6基設置。中を見たかったけれど、山の上では仮眠場所のトイレを使っただけですんだので探検はできませんでした。

 山はひっそり。朝7時半の大阪を出発してからも、過ごしやすい薄曇り。でもやはりスバルライン で降り始めました。この時点で、「えー雨具持ってきてないー」という人何人か。お土産やさんでビニール合羽を買えるのですが、これは「人間の発汗量はどれほどあるか」を見せるのに適した道具ですね。登山中コップ何杯分もの汗をかいているんでしょうね。

 4時半小雨で出発。六合目までにやんだので、暑くなって合羽を脱ぎました。強力さんはズボンのウエストゴムをひざのあたりに折り下げたままにしておくというテクニックを披露。靴を抜く手間が省けるけど、女性はできんよね。雨のせいで個人グループも少なくてひっそりした道を順調に七合目東洋館到着。7月で日が長いのでライトも使わずに済みました。


 小屋にわたしたちのツアーが1番乗り。いろりのある部屋で「明日の説明するからみんな、足を伸ばして座ってー」なんて全員でのんびり。寝られない人たちがいろりの周りでお菓子食べながらくつろいで話し込んでいたり、布団も2人で1枚。全員同じ向きで、1ツアー44人で片方の部屋を独占できるなんて夢のような好環境。それだけにスーパー袋の音は余計に大きく響いてましたぞ。

(左)ツアーで行って、いろりでくつろぐなんて贅沢は多分これっきりでしょうね。(右)見て見て! ゆったり肩幅。一方方向。極めつけは男女別。 かつてすし詰め状態を味わった者には、天国ですが、初めての人にはコレでもショッ クのようでした。

 12時前東洋館出発。しばらくしてまた降りだした雨で煙って幻想的な光景。出発時に電池を新品に換えたのに単3電池2本を使うライトはしばらくすると照度が落ちてきた。電池が買い置きで古かったか、ライトを仕事(新聞の集金)時にも使ってるから電球も交換しといたほうが良かったのかも。雨で使えなくなった人何人か。電池交換するにも雨の中でザック開いたりするのも気が乗らない。LED球のは明るく小石の質感まで分かる。私のはますますぼんやりと明るいだけになってきて、ニュアンスが伝わらず、ラーメンの湯気で曇っためがねで、見ているようではがゆいはがゆい!! LEDライトを首から下げてる人は、ちょうど足元少し前を明るく照らしていて快適そう。今度はアレ、買おう。

雨その1 手袋
 雨の中、動いているからそう寒くはないけれど手先であちこち触るたびに手袋に水がしみこむ。フリースなので、しみこむ速度は綿に比べてずいぶん遅い。でも最終的には何度も絞っては履きなおすほどべとべと。山頂で乾いたのと取り替えるつもりで我慢。暑いときには不利だけれど絶対フリースのは持っていくべきだと思う。ゴアテックスの山用オーバーミトン(高いけど)だとこんな時ぬれないのかな?それともレインコートとおんなじに蒸れて湿るの?使用してる人、教えて。

雨その2 ザックカバー
 ザックカバーしてもぬれるんですね。歩いててなにげなく手を腰に廻したらザックカバーにたーっぷりと水がたまってた。ザックの外回りも全体がぬれているし中身の底のものはかなりぬれていた。それが意外でたくさんの人に聞いてみたら他の人も大体がそうらしくて、雨が強いとレインウエアの頭や肩、ザックの肩紐などの水がたまりこんでくるそうです。カバー無しの人は中身全部がぬれてずっしりと重くなるくらいだから、カバーの効果はあるけれど、カバーかけてるからまったく濡れないと思い込んでた私が馬鹿だった。ザックの中身は個別にビニル袋に入れておくこと。カバーの底の穴はこの水抜きのためらしく、コレを機能させるにはザックの大きさにぴったりとカバーを紐などで調整して合わせる必要があるのですね。「大は小を兼ねない」!ゴミ袋で包んでいても風で破けて外れてしまう人多し、それよりも青地に白水玉のビニール風呂敷で要所をきちきちとザックにくくりつけていた人たちを見ましたがこの方がバタつかなくて丈夫そうでした。

雨その3 衣類
 いくら山用の雨具を着ても汗のために湿ってくる。休憩するとそれが冷えるので休憩が嬉しいけれどつらいような。今回私は山用素材のTシャツなどを重ねて、ズボンは綿の街着。比べてみると冷たさがなかなか回復しない差がありました。次回は買うかなー。でも山用で3Lあるかしら?おほほ。

雨その4 結露(カメラを守れ!)
 前回小雨でウエストポーチをぬらしたので、今年はビニール袋の底にポーチのベルトが通る穴を開けて通し、カバー(したつもり)しました。ところがコレも結果は底にかなりの水がたまっていて失敗。幸い中身は湿る程度だったけれど、ウエストポーチは雨具の中につけるべきでした。湿度が高くて気温が下がるとこわいのが「結露」。仮眠場所では起動が遅くなったなぁと新しい電池に交換したデジカメが、頂上では起動ランプすらつかない。本体内部にうっすらと水滴が・・・。ウエストポーチに入れていたために結露でダメにしてしまったものとショックでした。下山中に取り出してみたら使えるようでひとあんしん。添乗員さんはケータイをハンカチで包んでからビニール袋に入れてザックにしまってありました。雨の場合、精密機械はコレくらいの対策が必要なんですね。

雨その5 くつ
 スパッツには雨よけの機能もあるのかな?私はつけてなくて、頂上では足裏全体がぬれていました。小屋で、前に座った外人さんは、革靴を脱いで逆さにすると、水がザーッと流れ出るほど。山靴だけど、合羽の上着だけで歩いたらしく、ズボンが全部ぬれていたので、服を伝って水が入ったのでしょう。あまりの寒さにがちがち震えて、気の毒でした。頂上名物「振れば振るほどおいしくなる?」熱々の甘酒、600YEN をしばらく貸してあげました。 私もぬれたけど、山用素材の、五本指と厚地の靴下2枚重ねで、ぬれた指同士がこすれてマメになる不快感がなくてよかったです。降りている内にかなり冷たさはラクになるしね。五合目に降りて、どのお店で見つけたのか、ビーチサンダルを買って履き替えた人も多数。やはり車中用のサンダルは、必須用品です。バスの中で脱いでおくと大 阪につく頃にはすっかり乾いて快適。

雨その6 かみなり!!
 山の雷って光ると目の前が一瞬まっしろ。そしてその反動で真っ黒になる。音もすごくて迫力満点。頂上小屋に入っても何度か雷が鳴り、安全のためか小屋の照明が落とされて真っ暗になります。何人かがヘッドランプなどを点けてくれて、その薄明かりに、みんなのレインウエアから立ち上る湯気がもうもうと立ち込めていました。いつもにぎやかな「土産物屋」が、本来の「命を守る山小屋」らしく見える瞬間でした。雷の音を聞いたときはとても怖かったけれど、強力さんがついてるから指示を守れば大丈夫だ!という安心感は大きかったです。

さいごに 強力さんって、すごい!
 登山中、調子の悪くなった何人かを下の小屋へ送り届ける。いつの間にか戻ってきてまた列の先頭でおっきな声で檄を飛ばし、また全員の様子に気を配る。小屋に忘れ物をしたと聞けば嫌な顔も見せず、対策に走る。下山させながら途中の小屋で待っているメンバーを迎えに行く。ひざを痛めた人のためにサポーターを持って走る。冷えてしまった人には自分の合羽を貸してあげる。写真を写していれば、一緒に入って盛り上げる・・・もっともっと、私たちの見えていないところでの働きもあるはず。今回は44人の大所帯ながら、全員の安全に気を配りながらも、楽しませ、満足してもらえる思い出作りのために、添乗員さんも一緒にほんとに良くお世話になりました。個人グループで行くとこの役割をリーダーがするわけですが、大変な気配りだと思います。
 プロの意地をみせて、たのしませてくださった強力さんたちに感謝して、「今回の富士も、楽しかった!!です。きっとまた来年もおせわになります。どうぞヨロシク。」


(管理人)
 ちゃんとレインウェアを着ていても手袋やザックなど濡れる場所がいろいろあって大変です。ど迫力の雷だったのですね。貴重な体験をされました。




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(03/7/14)