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 みんなの登山記2004−4 御殿場口
 投稿者:だいのちちさん


■2004年7月17日(土)御殿場口

去年登った後に会社の人から「どうだった?」って聞かれて「もう2度と登らない」なんて言っていた自分が、夏が終わるころには「まだ3コースも残っているじゃないか(富士宮、御殿場、河口湖)、全て制覇してやめよう」って気持ちになり半年も前から計画していました。

で、今回は御殿場口から。どのHPを見てもきついとしか書いていない。ならばまだ若いうちに、なんて思ってまたまた日帰り強行軍を予定しました。
7月16日、運悪く送別会が・・・ビール大さじ一杯で我慢して23時に自宅を出発。睡魔と戦いながら17日2時半に駐車場へ。軽い頭痛の中仮眠をして4時半にスタート。
昨年と同様に軽装備、下着に長袖のポロシャツ、下は作業ズボンで靴はカジュアルシューズ(靴だけはちゃんとしたものを選びましょう)。水2リットルとパン、バナナ、キャラメル、他カッパと偽スパッツ(作業ズボンを切ってスパッツのようにはいてガムテープで固定)。リュックは新品にしたお陰で腰の部分で固定ができ快調でした。

頭痛も治まりスタート時の体調はまずまずで、目の前に見える頂上は「なんだ、近いじゃん」って錯覚を覚えるほど。これなら6時間かからないな、なんて思いながら上り始めるとこれが想像以上に辛い。足は砂礫に取られて滑る感じで足にかなり負担が。前を見てもひたすらジグザグ道のようで変化がない。周りを見ても5、6人しか登っていないのでペース配分がいまいちわからない。それよりなによりHPに書いてあるとおり目標が何にもない!次郎防?建物はあるが名前がない。わからないままにそれっぽい建物を通過。途中に山小屋らしき建物はあるけど入口は頑丈に塞がっていてどう見ても使われていない感じ。須走口と違いずっと砂礫の道だったので2時間過ぎたあたりからひざが痛み出す。それでも10分おきに休憩、と言うペースになりながらやっとのことで山小屋の密集地帯へ。

??? HPには日ノ出館、わらじ館、砂走館とあるがどこもあいてないし看板すらない。唯一、砂走館のところには人が10人ほど休んでいたので一緒に休憩。ちょうど休んでいるときに扉が開き中から火鉢をもって人が出てくる。(大石茶屋で聞いてわかったが、今日くらいからぼちぼち店をあけだすみたいで帰りにはどの小屋も人がいて準備をしているようでした。)
このあたりから風が強くなってきて軍手をしてカッパを着込む。強風の中しばらく行くと赤岩八合館、そこで標高が3,300mと知り後1時間半で頂上とわかりホッとする。ここまで5時間、まあ後少しだからがんばるか・・・。それにしても足が上らない、ひざの負担が軽くなるようにいろいろ試しながら歩いてみたが、一歩一歩足を出すのを1秒かけて踏み出す、これだと足に負担がかからないで疲れもあまり感じずに歩ける。ペースは遅くなるが休憩回数は減るので快調に感じる。ただ、片足で立っている時間が長いので強風が吹くとバランスを崩して危ない目に何度かあった。このときほど杖はいいなあって感じ。そんな苦労して登っている横を駅伝の選手が走り抜けていく、こんな山道を走れるのかと聞いてみたくなる。途中強風のため立ち止まりを繰り返しながら11時半に頂上へ、なんとか7時間で上りきることが出来ました。

富士宮口の山小屋で休憩、食事をとって剣が峰へ。去年撮れなかった写真を撮って12時半下山開始。
強風と雲?の中、ひざをかばいながらゆっくりと。気持ちはゆっくりであっても体はスピードに乗ってしまい先へ先へ行きたがる。途中で何人かの人に道を譲ってもらいながらの下山。1時間で7合目日ノ出館、砂走りの入口へ。偽スパッツをガムテープで固定し水分とバナナを補給し休憩。

1時40分にスタート。始めのうちは前が良く見えないのと先に降りている人がいたのでセーブしながらゆっくりと。本当に砂走りは面白い!楽しい!須走口よりも足が潜る感じでひざに負担がかからない、石も入ってこないので快調に下山。途中で前を行く人が腰をおろしたのでゆっくり通過。途中、風が強くなってきたなと思ったら目の前で砂ほこりが渦を巻きだす。慌てて斜面に倒れこんだが、背中から多量の小石を浴びてしまい富士山の風の強さを改めて実感しました。風が収まってから再び砂走り、その後はもう止まれない!つま先から降りると転びそうになるのでかかとからブレーキをかけながら降りていくが、それでも滑るので流れに任せてひたすら下っていく。宝永火口方向との分岐点でグループが固まっていたのでスピードを落としたが、そこからはさらにスピードに乗ってしまい休むことなく一気に気象庁の避難小屋へ。横を通り過ぎてからスピードを落とし直線道路へ。この直線は本当に長く感じる、砂礫が少ないせいかひざにダイレクトに振動が伝わり苦痛。やわらかそうなところを選びながら一歩一歩進んでやっとのことで大石茶屋へ。腰をおろしてジュースを飲む、時計を見ると2時35分。7時間もかけて苦労して登って下りは2時間5分、今回は大砂走りを楽しめたからいいかな?なんて思いながら駐車場へ・・・

富士宮口頂上付近は登山客でびっしりでした。御殿場口がいかに人が少ないか実感できました。去年、捨ててもいい靴で行って靴底が取れて大変な思いをしているのに、今年も○○流通センターで1000円のカジュアルシューズ。下りで両方の足首をひねって危ない思いをしたので、靴だけはいいものをと再度実感させられました。それと偽スパッツは途中からガムテープが剥がれだして最後はすごい量の小石が出てきました。専門的な用品はちゃんとしたものでそろえるべきですね。


  (管理人)
 御殿場口を一気に登頂。ごくろうさまでした。やはり靴には多少はお金をかけた方がいいですね。トレッキングシューズのようなハイカットの靴なら下山時に足首を固定できるので安全です。


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(04/7/27)