■2006年7月31日(月)〜8月1日(火)
はじめまして。
おととい初めての富士登山を終えて帰ってました。
神奈川県大和市在住の47歳、女性です。
とにかく無事に登頂できたのが嬉しくて、
色々なHPにアクセスして感動を新にしていたところ、
こちらのHPに出会いました。
私の登山の報告を読んでいただきたくてメールしてしまいました。
富士登山をする事になったきっかけは昨年からお付き合いを始めた男性が
過去3回富士登山を経験していると話してくれて、
何となく「一度は登ってみたいと思っていたんだ〜」と
口にしたところ、「じゃあ来年行こう!」という事になり、
それが2006年7月31〜8月1日現実のものとなったのでした。
何もかもすっかり彼に頼りきって、彼の過去の経験とアドバイスを信じての初挑戦。
彼が一番上りやすかったという御殿場口からということに決りました。
(彼は御殿場口を5時間で登頂したらしいのです。)
でも御殿場口はネットで調べてもあまり情報が無いみたい・・・。
しかも7時間掛かるって書いてあるし・・・。
「まあ、彼を信じて付いて行こう!」
「7時間って書いてあるから、私はそれよりも多く時間取ってね!」
とお願いし、夜の8時に御殿場口を出発し山頂でご来光を見る予定に。
御殿場口駐車場は霧雨で閑散としています。
他に登山する人は見当たりません。
こんなに人がいないものなの・・・?
でも気を取り直して準備体操をして出発。
大石茶屋で杖を買いました。
どこをどう歩いているのかさっぱりわからないけれど、
とりあえずヘッドライトで足元を照らしつつ彼の背中に付いて行きます。
大石茶屋のおじさんが
「6合目の山小屋は無くなったから、
今度は7合目まで山小屋ないよ。」
と言っていた言葉が思い出されましたが、
何もわからない私は「そうなんだ!なかなか大変かも!」
と思いつつも大して心配もしていませんでした。
途中6合目まで2時間の立て札。
「まだまだ、先は長いな〜」
そうこうしている内に霧が晴れ空には満天の星。
天の川も見えました。もう感動!!
足元は砂地?足がもぐって上手く歩けません。
しかもカーブがとても辛い。
汗だく。でも少し休憩すると元気は戻るけど一気に冷えて寒い。
ここで2人組の男性が前に居ることがわかり、
抜かす時に「こんばんは」と声を掛けるが返事なし。
「なんだかちょっと不気味。」急に怖くなる。
この男性2人組と抜きつ抜かれつ、
また霧が出たり晴れて流れ星が見えたり、
恐怖と感動を繰り返し、6合目らしきところに来てもやはり山小屋らしきものは無く、
この頃にはすでに夜中の12時近く。
このペースでは山頂のご来光は無理かも・・・。
また別のカップルに追い越されるが
あの男性の2人組はリタイアしたのか姿が見えなくなりました。
また頑張って歩き続けるとやっと日の出館が・・・
でも夜中で閉まっていました。(当然ですね)
この頃私の一番の辛さは寒さでした。
バイオトイレで暖を取り、栄養補給し(何とトイレで!)外に出ると
うっすらと空の色が変っています。
段々と足元が見えるようになり、ヘッドライトを消して歩けるようになりました。
何だか元気も出てきて、足取りも軽くなり、ご来光が近いことにわくわくしました。
何の跡なのかわかりませんが壊れた建物のところの石段に座ってご来光を見ました。 雲海も何と綺麗なこと。もう最高に感動!!
それからは益々足取りも軽く赤岩八合館に到着。
人が沢山いて何だかホッとしました。
しばらく休んでまた気合を入れて出発。
ご来光も雲海も見られたので目標は登頂成功のみ。
でもここからはやはりきつかった。
先に行っては待っていてくれる彼に追いつきたいのになかなか追いつけない。 「これがあの胸突き八丁か・・・?」
彼には申しわけないけれど、とにかくマイペースで、
一歩づつでも足を進めれば必ず山頂に着くと・・・。
この頃には下山してくる人たちと沢山すれ違う。
「おはようございます。」「こんにちは。」
「あと少し頑張って!」と声を掛けてくれる。
本当に嬉しい。
そんな時1人の男性が
「いやぁ〜残念!ご来光見ようと思って山頂で泊ったのに今日は見られなかったよ。しかも寒いし凄い人で混み合っているし・・・」と言いながら
下山して行きました。
「え〜っ、山頂ではご来光見られなかったなんて、時間掛かり過ぎて途中でも見られた私たちはラッキーだったね!」と自分のスローペースをすっ
かり棚に上げ、勝手に喜んでしまいました。
見上げると頂上付近はどんより曇っています。
「まだか、まだか・・・」と思いたくなる自分を敢えて何も考えないようにして、
ひたすら登っていると、
彼が「ほら!」と声を掛け、指差してくれたところに白い鳥居が建っていました。
ずっと下を向いて歩いていたので、あまりに突然現れた光景にびっくりしつつも、ちょっと目がうるうる・・・。
「やった〜!!」頑張れたんだ!
登頂成功!!鳥居をくぐる瞬間を写真に撮って貰いました。ピース!
時間は朝の8時。
12時間、(もちろんたくさん休憩もしているけれど)歩き続けて来たのに全く眠気も疲れも感じませんでした。
さあ、いよいよ目的を果たします。
実は私は幼稚園教諭で園児に出す「暑中見舞い」を
山頂の郵便局から出したかったのです。
それが、頑張る事が出来た一番の理由かも知れません。
でも、私のペースに付き合いながらリードしてくれた彼がいたからこその
登頂成功です。本当に感謝!
登頂した瞬間は曇っていたのにこの頃にはなんとも素晴らしい青空。
山頂で彼が入れてくれたコーヒーの美味しかったこと。
持って来たおにぎりで朝食を済ませていよいよ下山。
時刻は9時。
さっき励まして貰ったように
今度は自分が登ってくる人たちに「頑張って!」と声を掛けつつ、
こんなところを登ってきたのかと感動も新に下ります。
また赤岩八合館と日の出館で休憩し、
日の出館ではおじさんに「下りでこんな時間掛けてちゃ駄目だよ!」
「ここからならあと1時間で下れるけど、大目に見て2時間だな!」と
はっぱを掛けられて大砂走りへ突入!
足元は面白いけれど、霧が出て来てちょっと怖い。
時折後ろからランナーがもの凄い勢いで下って来るのに感心しつつ
ひと気があることにホッとしたり・・・
最後の直線は夜は暗くてさっぱり見え無かったので何も感じなかったけど
昼間はまるで砂漠にでも放りだされたような気分でした。
さすがに足も痛くなりました。
午後の2時半。大石茶屋が見えて本当にホッとしました。
無事に下山して最初に思ったのは「本当に楽しかった!」ということ。
大変と思った事もあったけど、「また来たい!」と素直に思いました。
こんな楽しい経験をさせてくれた彼に感謝!
帰りに温泉施設で体を休めて夜の9時に無事に帰宅。
とにかく大満足の富士登山でしたが、嬉しくて色々HPを見ていたら
御殿場口の大変なことがあれこれ書かれていて、
初挑戦で御殿場口を楽しんでしまった私って・・・?
とびっくりしているところです。
そう言えば帰りに彼に「また違う一面を発見したよ!タフなんだね!」
と言われましたっけ?!
今思えば彼に任せ切りで何も知らなかったことや、
夜間に登って景色が見え無かった事がかえって焦りにつながらなくて良かったのかもしれないと思います。
今度はちゃんと自分でも勉強して違う登山口にも挑戦したいと思っています。
(管理人)
最初の富士登山が御殿場口というのはすごいですね。御殿場口を5時間で登れる健脚の彼氏という良い登山パートナーに恵まれたのも成功の大きな要因だと思います。
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