[登山記の目次に戻る]

 みんなの登山記2007−39
 投稿者:MorosawAさん

■2007年8月21日(火)〜22日(水) 河口湖口

 こちらのホームページなどを参考にさせていただいて計画を練り、2007年8月21日(火曜)〜22日(水曜)、生まれて初めて富士登山に挑んできました。

 元々一緒に行く予定だったパートナーが仕事の都合でダメになり、中年(それも結構な中年)男が独りで富士登山に挑む羽目に・・・。

 私が住んでいるのは鎌倉なので、普通ならJR御殿場駅を起点とした御殿場口、須走口の方が向いていたのに、わざわざ河口湖口ルートを選んだのは、「まずは王道ルートから」という思いからでした。

 21日の朝7時頃鎌倉を出発し、横浜、八王子、高尾、大月を経て河口湖駅に到着したのは10時37分。  早速駅で五合目までの往復バス切符を2,000円で購入。バスが河口湖口5合目に到着したのは12時13分でした。

 富士急雲上閣の2階で700円の豪華な(?)天ぷらそばを食べたり、小御岳神社に寄ったりして時間を潰して高度順応し、1時18分、遂に富士登山スタート。

 7合目に到着する前に早くも軽く頭痛がしてきたのには驚きました。  あわてて深呼吸を行い、少しペースダウンして呼吸に気をつけながら登り始めました。それで一応落ち着きました。

 時折吹く強い風が気になったものの、天気は最高。ずっと薄いセーター1枚で歩いていました。

 4時5分、鳥居荘に到達。このあたりから岩稜地帯ってことで少し道が混みだしました。そろそろ体力の差がモロに現れ始める頃です。

 私の前にはおばさん4人組がいました。うち1人はリーダー。彼女があとの3人を指導しながら歩いていました。

「あたしが足をつけた場所を歩いてくださいね」

 3人のうちの1人は明らかにバテ始めていました。「4本足」を使って岩にへばりつくように、ただただ無言で歩いていました。いかにもつらそう・・・。

 一方私の後ろにいた団体は若い人が多かった。それも女性が目立っていた。  そこのリーダーは、イケメン風の若い男性。彼は何と急な岩稜地帯を、全く手を使わずに足だけで歩いていました。

 う〜ん、すごい。あれが若さか、それとも慣れか・・・。  ちなみに私はその中間といったところでした(苦笑)。

 5時34分に白雲荘に到着。予定通りそこに泊まることに。

 8月のお盆過ぎの平日といったら、もうガラガラだろうと思っていたのに、結構混んでいたのには驚きました。  私は知らないお兄さんたちのグループの隣に寝る羽目に。人見知りするおじさんとしてはつらいところです。

 翌朝は強風。しかしそれゆえか、5時4分に素晴らしいご来光を拝むことができました。

 「山頂は人命に関わるような強風が吹いているらしい」という噂も聞こえていたので悩みましたが、登頂を決意。

 朝5時28分に山小屋を出発して一人淡々と歩いていきます。

 このあたりになってくると道端にうずくまっている人が徐々に増えてきました。  若い女性3人のグループがいて、その中の1人の子は完全にダウン状態でした。しかも泣いている。

 富士山はそんなに優しい山ではないですね。

 7時46分、登頂成功。しかし噂通り、山頂は雲に覆われていて視界はないし、すごい強風が吹き荒れていました(多分山頂にいた人はご来光を拝めなかったことでしょう)。

 それでも剣ヶ峰を目指したものの、何処が剣ヶ峰なのかさっぱり分からない。適当に歩いていったら木の鳥居のある場所に着きました。その下には賽銭箱。

 いったいここは何処だ?

 ものすごい強風の中、あたりには鈴が散らばっていた。まるで地の果てに来たかのような異様な風景・・・。

 そこへまたモーレツな強風。「危険過ぎる。これはもう下山するしかない」と私は自分を納得させました。

 8時15分下山開始。  最初は雲に覆われていたものの、高度が下がるに連れ徐々に雲が取れてきました。  すると眼下に山中湖が見えてきました。素晴らしい光景です。

 人が巻き上げる土ぼこりがひどい。早速持参したマスクを装着する。  しかし、マスクをすれば確かに土ぼこりが鼻に入ることはなくなるものの、逆に呼吸が苦しくなるのは問題でした。

 10時、下りをほぼ終え、真っ直ぐな道になる。  しかしそこはバスの発着場のある5合目からかなり離れた場所で、今度は横方向に向かって延々と歩いていかなければならない。

 ネットでもこれが河口湖口の短所であるとされているが、なるほどつらい。肉体的にというより精神的に相当こたえますね。

 10時54分、遂に5合目の登山ゲートに到着。

 記録を書いておくと、登りは1日目に4時間16分、2日目に2時間18分で計6時間34分、そして下りは2時間39分・・・つまり合計9時間13分。  中高年の私としてはまずは合格点といったところでしょうか。

 山頂以外は天候に恵まれたいい山行でした。ただ剣ヶ峰を踏めなかったのがいかにも残念!  富士山は「一度も登らぬバカ、二度登るバカ」という言葉があるそうですが、どうやらこの分だと「二度登るバカ」になりそうです。

 長文、失礼いたしました。

 なお、私がやっている「北鎌倉なま情報局(http://homepage2.nifty.com/kitakama/)」の「鎌倉以外を歩く」に「富士山 大登山記」というのを載せています。よかったらご覧になってください。


(管理人)
 山頂の悪天候は残念ですが、適切な判断で無事に下山されたのは良かったです。今年は8月だけの登山者数が過去最高だったそうです。



BACK  TOP  NEXT

(07/9/21)