■2007年7月21日(土)〜22日(日) 須走口
7月21、22日に、須走口から登ってきました。
私が50代、夫が40代で同行は20代の夫婦の計4名。
全員初めての富士登山です。
夫が若い頃少し登山(と言うほどでもない)の経験があるだけで、ほとんど知識が無いので、こちらのサイトを参考にさせて頂いて、準備からプラン、登り方まで本当に助かりました。
私たちのケースが、初めての方の参考になればと、メールさせて頂きました。
私自身は山小屋で睡眠が全くとれなかったので、翌日下山までの体力を考えて山頂までは諦めて7合目までにしましたが、他の3人は山頂まで登り、お鉢廻りもして最高峰にも行ってきました。山頂では快晴に恵まれて、とても良い経験が出来たようです。
私も自分の限界分までは頑張ったので、7合目まで登れた事に満足しています。
天候は初日の登り始めは曇りでしたが途中から晴れて暑いくらいでした。
夕方から曇り始めましたが、夜中は7合目できれいな星が見えました。
翌朝のご来光は残念ながら見えませんでしたが、その後山頂での天気にも恵まれました。
11時過ぎから雲が多くなって小雨にも降られましたが、それほどの悪天候にもならず、むしろ湿度があって砂埃に悩まされることも無く無事予定通りに下山することが出来ました。
・なぜ山頂への登頂を諦めたか
なぜ、山頂へのトライを断念したかですが、私は年齢56歳で、数年前から膝の痛みがあり、整形外科の診察で「変形性膝関節症」の初期と診断を受けています。
1年くらい前からダイエットをして約13kgの減量をしてからだいぶ楽にはなったのですが、無理をすると痛みが出ます。
更に最近スポーツクラブの有資格トレーナーに診断して貰ったところ、老齢化だけでなく、膝関節にねじれがあって、普通の人より膝への負担が大きいと診断されました。
対症の運動を指導されて約3週間やってはいましたが、少しでも悪化を防ぐという方法であり、年単位で結果が出てくる様なことなので、無理すれば膝を痛めてしまいます。
富士山の前に練習で大山に2回登ったのですが、登りより下りが大変で、2回ともに、膝痛と筋肉痛で2週間くらい痛みが続きました。
この不安事項の上に「睡眠不足」では「高山病」にもなりかねないし、下れなくなったら自分も辛いし、みんなの計画も台無しにしてしまうので、当初から無理だと思ったら7合目までで止める覚悟はしていったので、多少心残りはありましたが、潔く諦めました。
・みんなを待っている間の事
22日の朝4時半にみんなが頂上を目指してから、戻ってくる12時半までの8時間をひとりで過ごすのは実は大変でした。
みんなが出発した直後はまだ薄暗かったので、また寝床に戻り、荷物の整理などをしばらくしてから横になりましたが、周りの人たちも続々と出て行く準備や食堂(らしきところ)では朝ご飯を食べている人たちもいて、やはり眠ることは出来ませんでした。
少しずつ明るくなって山小屋に泊まった人もほとんど出立していった頃お腹も空いてきたので山小屋の前の椅子に座りお弁当を食べました。
お弁当を外で食べ終わってもまだ6時半くらいです。外は少し寒かったので中に戻り、また横になって30分くらいウトウトしましたが、明るくなっているし、小屋の人たちもせわしなく動き回っているのですぐ目がさめてしまい、こんな時の為に持ってきていた文庫本を持って外に出ました。
山小屋の前にはテーブルと椅子がありますが、この頃になると山頂でご来光を拝んだ人たちが続々と下山してきて休憩しています。
山小屋のサンダルを履いて文庫本を持って座っているのは場違いで落ち着きません。本にも集中できず、居心地悪くてすぐに小屋の中に戻りました。
私たちの場所は食堂のすぐ横で、一段落付いた山小屋の人たちが朝食でも食べながらか、いろいろ話しているのが聞こえてきます。
なかなか面白く聞いていたのですが「そろそろ掃除をしよう」という話しになって「居残りは一人だけだから、あ、もう一人いるか」なんて声が聞こえてきて、ここにもいられないと思って再び本を持って外に。
掃除も終了した頃、3階(屋根裏部屋)に戻ったら荷物がなくて慌てたら、「日中は3階はすごく暑くなるので全部下におろしました」と、同じ場所の1階部分に私たちの荷物はまとめておいてありました。
掃除をして、寝袋もきれいにたたんで並べてあるのは今晩の為のようで、もう横になることは出来ません。
荷物の廻りにうずくまるように座っていても、山小屋の人たちが行ったり来たりする度に見られるし、外は休憩している人たちが一杯で、どちらにも居づらくて出たり入ったりを繰り返していました。
11時過ぎにやっと頂上にいる夫達と携帯がつながり、そろそろ下山すると言います。
でもまだ2時間くらいはかかるかと思いながらも何もすることが無いので、早々と自分の身支度などを始めて1時間くらいしたところで現在地を確認しようと携帯を持って外へ出たら、同行の若い2人が帰ってきてビックリ。
下山を始めてからノンストップで1時間で降りてきました。
待っている私の為か、帰りに時間を作ってお風呂とビールを飲む為か分かりませんが待ちくたびれて時間を持て余していた私にとっては、予想より早くてホントに助かりました。
ひとりで8時間を過ごすのは大変でしたが、反面、山小屋の人たちの雑談や、登山、下山途中の人たちの休憩中のいろいろな話しが聞けて、それはそれで面白かったと今では思っています。
・下山後に立ち寄った温泉
予定通り下山が出来て、帰りのバスの時刻まで3時間程の短い時間ですが余裕が出来たので、前もって調べておいた、立ち寄り湯と食事に行けました。
立ち寄り湯も食事も「時の栖グループ」のやっている「御殿場高原ホテル」周辺にある施設を利用しました。
山小屋では入浴はモチロン、着替えも歯みがきや洗面も出来なかったので、とにかく汗を流したかったし、食事もちゃんと食べたかったので駆け足でしたがとても良かったです。
御殿場駅に15:55に着いたので、帰りの「小田急高速バス」の切符を買ったりトイレに行ったりしてから16:45発の「御殿場高原ホテル」の送迎バスでホテル前に17:10ごろ到着。
まずは敷地内にある「天然温泉 気楽坊」という立ち寄り湯に行き、60分¥1000の券を買って、大急ぎで入浴しました。
いろいろなお風呂があって、時間があればゆっくり入れたのですが、後の予定から実際は30分もない位のドタバタでしたが、前日からの汗を流せたので本当に気持ちよかったです。
その後は、同じ敷地内にある地ビール「御殿場高原ビール」が飲める「グラン・テーブル」というビヤホールのような店に行きました。
ここでも御殿場駅に戻る19:00発の送迎バスの時間まで50分くらいしかなかったのですが、「サラダ」「スペアリブ」「ジャーマンポテト」「海老蒸し餃子」「鉄板焼きソーセージ」「窯焼きピザ」を40分で食べてビールも飲んで帰りのバスに楽々間に合いました。
この店はウェイターやウェイトレスの人数が多くて、注文もすぐ取りに来てくれるし、料理も素早く出てきました。
早いだけでなく、注文した料理全てが美味しくて満足のいく物でしたし、私たちはお酒を飲まないので分かりませんが、同行の若夫婦は「ビールがとても美味しかった」と言っていました。
値段も手頃ですので、御殿場で時間があったら是非オススメしたいお店です。
その後、予定通り御殿場駅に到着し、最終の小田急高速バスで帰途につきました。
「グラン・テーブル」などのレストランがある「御殿場高原ビール」のホームページ
http://www.gkb.co.jp/index.html
「天然温泉 気楽坊」などの「時の栖」のホームーページ
http://www.tokinosumika.com/page/spa.html