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 みんなの登山記2010−26
 投稿者:BOWSさん

■2010年8月11日(水)〜12日(木) 富士スバルライン

台風接近前の単独登山

2010年8月1日(土曜)にスバルラインから、頂上まで行って来ましたが、 7合目より上では、大渋滞(岩場は、テーマパークのアトラクション待ち並み、山小屋前は、ツアーの出発準備や確認などで お祭り騒ぎ)。登頂に5合目(午後7時半)から6時間半(山頂 午前2時)かかってしまった。
やっぱり富士山人気はすごい。 でも、もう少しすいているときに登山したいと思いつつ、
でも、お盆休みしかないしと考えていたところ、

平成22年8月9日に発生した、台風4号
日本海を東北東に進路をとる様なので、様子を見ていた。
私が行ける、11日午後(午前は仕事)は、台風の中心は、山口県沖位で、風速15mの強風域は、大体半径220Km  翌日12日午前9時の時点では、福井県沖で予想され、富士山に強風域の近接が、考えられました。台風進路の右側にある本州は、多分風台風となる予感

しかし、強風域が近づく12日午前9時は、山は危険と考え、強風域の近づく3時間前の午前6時には、森林限界の5合目近辺に居たいと考えました。 そこで、登山計画は、午後6時スバルライン出発、11時半山頂そのまま下山、5合目で、ご来光?(台風接近でだめだと思う)で出発。

装備は、悪天候で強行出発するので、マイナス5℃で座っていて6時間くらい耐えられる装備。(気温はプラス5℃位でも、強風対策で十分であろう装備)

(下、高機能スパッツ 薄手のトレッキングパンツ レインウエア 上、Tシャツ、薄手の長袖シャツ(下山用日焼け防止)ポーラテックのフリース レインジャケット 防水帽子 が通常装備で、台風対策で 厚手の簡易防水トレッキングパンツ、薄手のベスト、ダウンジャケット、雨対策にもう一枚ダウンの上から着られる防水 透湿のレインウエア、厚手の帽子、少し厚手の防水グローブ全部重ね着が出来るが、雪だるまのようなる。プラス エマージェンシーシート カイロたくさん)

出発、この前より、断然登山客が少ない、渋滞どころか あまり人に会わない。(ちょっと寂しい) 午後8時半 風がだんだん強くなってきました。レインウエア装着 砂が舞い始めている。 しかし、寒くは無い。山の風は、寒いと思っていたが、湿り気のある暖かい風 やはり台風の影響かな? 上り始めて、3時間いつもより体が重い、眠い、どうしようもない、山小屋で、お泊りを考えました。

何とか午後10時 本8合目に着き 山小屋の状態を聞いたところ
「本日は、ツアー客は、ほとんどキャンセルで空いていますよ」と言う事で、 お泊り(仮眠)を決意しました。

3時間 爆睡 山小屋で、グッスリ。

午前2時過ぎスッキリ起床、トイレで外に出てみると、風が、午後10時の時点より、かなり強くなっている(感覚的には、倍の風速 (傘は壊れるだろうくらい))。やはり湿り気のある暖かい風
強風域まで、相当距離が離れているにもかかわらず このかぜの強さは、単独峰 富士山の風は、平地では考えられないくらい敏感に気圧に反応し、風が吹くのだと思った。

これでは、身動きが取れなくなると思い、体は十分リセットできているので、風が予想より強いが、予定通り下山を決意
下山開始直後、砂が吹雪のように舞っていて、口が砂まみれに。持参のマスクを装着すると砂は気にならなくなりました。マスク大事!!

下山につれ、風は突風まじりで だんだん強くなり(時折 止まらないと怖いくらいの風 背中をドンと押されるような風)、下山ラッシュの時、この風だったら、砂、石大変だと思った。
下山道の避難小屋まで、到着。それまで、人影は、なく寂しかったが、中に外人さん2人居てビックリ、そこで、無事ご来光を3人で拝む。そのご下山で無事帰路に着きました。
私が、下山を決めた、午前2時の段階では、小屋の前には、登山人がどんどん山頂へ向かっている。どうゆう心境で山頂へ行くのだろう?
山頂へ行けば、必然的に風が強くなり、さらに 台風の接近に伴う風の強まりがある。 ある程度の、天候のブレなら、2,3時間タイミングをずらせば、天候が変わるのは、考えられるが、台風の場合は、違う。台風は必ず近づいてくる。半日は、悪くなる一方である。ワニが口をあけている川に入る様なものだと思う。
さらに、人々を山頂へ、導いたのは、台風特有の湿り気のある暖かい風であると考えられた。通常、夜間に強風が吹けば、寒く、生命の危険を感じることが出来る。そこで、装備、体力等考え 行動を取るが、ただ風が強いだけの状態では、生命の危機を感じないので安易に行動をとる。
だから登れてしまうのであろう。
もし、登頂断念を頂上付近でしても、山小屋は、閉まっている可能性(特に頂上は、日の出1時間位前にしか開かない)あと、滞在時間の問題が残る。通常午前8時位までなら山小屋宿泊で居られるだろうが、強風域を脱するには、午後1時位まで居たい所であろう。あまりに中途半端な結果にしかならないような感じがします。

皆様には、無理な登頂より、冷静な状況判断で楽しい富士登山の思い出作りをお祈りします。


(管理人)
この状況で富士山に向かう事がすごいですが、台風の進路を把握して強風のピーク前に下山。富士山の強風は雷と並んで危険な要素です。 それを再確認させてくれる登山記です。



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(10/8/14)