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 みんなの登山記2013−17
 投稿者:J_Wakaさん

■2013年9月28日(土) 須走口

今年は、9月28日(土)、山じまい後1ヶ月近い初秋?の富士山に挑戦してきましたので、ご参考まで。
昨年、初めての御殿場口登山を経験(12-28)し、富士宮口6回、吉田口1回となりましたので、一度も経験のない須走口に挑戦しました。例年富士の初登山者を連れて登ることを楽しみにしていましたが、昨年の単独行の気軽さ・何と言っても機動性が捨てきれず、今回も単独行です。

9月初旬は風邪で体調が悪く、中旬は天候不順と、今年は富士山には登れないかなと思っていましたが、27日金曜の朝から週末の晴天を確信し、金曜日に帰宅してから装備を整え就寝し、28日朝3時に東京から須走口に向かいました。
5:00 須走口に着くと、第1駐車場はかなり車で埋まっており、皆さん日の出を待っているようでした。パスタを食べて着替えている間に、鮮やかに太陽が昇り、着いたときには真っ暗だったのですが、登山スタイルの方たちが、三々五々、富士山を目指してスタートされていきました。(日の出見学だけの方も大勢)
5:45 気温はかなり低く、ダウンを着ている人もいますが、動き出すと暑くなるので、例によって化繊のTシャツにネルシャツにウールのセーターと、ランニング用タイツと半ズボンにてスタートしました。
東富士山荘のご主人に、『行ってらっしゃい』と声を掛けられ、勇躍登り始めました。


(この写真は下山時に撮ったものです。)

当HPに書いてあった古御岳(こみたけ)神社で、無事下山できるよう祈願したあと、しばらく森の中を登っていきます。
登山道は、白いものがちらほらと見え、なんと朝の早い時間のためか霜柱が立っており、その分、路面が硬く締まってゆっくりと踏みしめればロス無く登れます。また、背丈の低い木をよくみると、どんぐりのような実がしっかりと実って、自然の豊かさも感じられました。このあたりで、既にセーターは脱いで、ネルシャツも前を開けて、腕まくりしています。

6:40 新六合目 長田山荘通過
この丈の低い木の樹林帯が、結構長い時間続き、背中からの直射日光を防いでくれ、かつ森林浴のような気持ちの良さがあるために、快晴・無風の天候もあり、この時点で須走口が最高!との良い気分で動いていました。
8:00 七合目 大陽館が営業中で、下山時に立ち寄ることとしました。
9:00 八合目 江戸屋さんに到着し、吉田口と須走口の分岐を確認します。
9:24 本八合目
10:15 九合目 久須志神社の小さな分祠を通過、落石で御社の後ろ側が壊れていました。
10:40 登山口の終点の久須志神社前に到着。
昨年の御殿場口経由では、ほぼ同じ朝6時前にスタートして、お鉢への到着が12:30であったのに比べると、まだまだ早い時間であることから、お鉢巡り等をゆっくりできることがうれしくなりました。他の登山者も付近に10名以上いらっしゃったと思いますが、情報交換をして、写真をとり、家族へメール等して、
11:10 初めての反時計回りでのお鉢巡りに出発しました。
11:25 自宅住所地名と同じ白山岳に初めて登頂。そこで九州からきたという同い年の男性と情報交換し、船の舳先の様になっているところ(釈迦の割り石?)の下に、窓のようにお鉢の中から外が見えるところがあり、またそのすぐそばに丁度1人分の寝台のような横穴があることも教えてもらい、ご本人は、当夜そこに泊まる予定であること等、教えてくれました。
12:30 剣が峰に到着。何人かの写真を取ってあげて、ようやく昼食のおにぎりを3個食べ、持参のノンアルコールビールで乾杯したのですが、なんとリュックの中で背中に当っていたのか、ぬるくて残念な味でした。お鉢全体を見回すと50人前後の登山者がいらっしゃったのではないでしょうか。皆さん滞在時間は長くないでしょうから、延の登山者数は、相当な人数になるのではと思います。



その後剣が峰を降りて、お鉢巡りの途中で、各峰をすべて到達し、いよいよ
13:30 須走口下山道より下山を開始しました。スパッツ無しで途中まで降りましたが、石ころが足首に痛くて、登山道に座ってスパッツを装着し、途中の大陽館では、おいしいコーヒー(550円)を淹れて頂き、トイレ(200円)もお借りして、身も心もすっきりして、再び下山です。眼下は、さすがに雲海が広がって来ましたが、山小屋の若い男性に聞くと、霧程度でしょうとの事です。ただ、昨年下山時には霧に突っ込んだらあっという間に土砂降りとのこともあったので、携帯と財布のみ、ビニール袋で包んでスタートです。大砂走りほどではありませんが、快調に砂走りをつづけ、一時霧に包まれましたが、又晴れて来て、快調に下山を続け、再び樹林帯に入って、穏やかな気持ちになり
15:36 登山道の入り口に下りてきました。膝や大腿の筋肉に殆ど痛みを感じることもなく、これまでの富士山の中で、一番楽な下りであったように思います。時間もあっというまでした。

殆ど休憩を取ることなく行動していたのと山頂も晴天で風も無かったため、半袖シャツにネルシャツ、ランニング用のスパッツ+半ズボンでも寒くありませんでした。給水ですが、最初に2リットルのハイドレーションを満タンにして、剣が峰で、350ccのノンアルビールと下山時のコーヒー程度で、下山まで持ちました。背中にはもう1リットルのお茶を背負っていましたが、それほど暑い状況ではないので、余裕でした。

今回も、富士山への恩返しとの意味でゴミを拾うことを決めていましたので、登りの時からゴミを拾い始めましたが、さすが世界遺産に登録され、皆の意識が高いせいか、あまりごみは落ちていません。それでも、人工物は全て拾うぞとの気持ちで、ガムやお菓子の包み紙程度しか落ちていなかったのを拾っていたら、やがてタオルや、相当風化した缶詰の空き缶や、清涼飲料の空き缶、真新しいペットボトルを見つけ拾うと、コンビニの小さな袋は、お鉢に着く頃には一杯となり、そこでリュックに仕舞って家まで持ち帰りました。本当に、目に付く大きなゴミはないですね。

須走口は、最初の樹林帯が木漏れ日で自然にあふれ心地よく、富士宮口ほど険しくなく、御殿場口ほど長すぎず、(吉田口ほど喧騒がなく)、時期が冬の一歩手前の好天に恵まれたということもあったのでしょうが、お鉢での滞在時間も長く取れて、一番落ち着いて富士山自体を堪能できるコースではないでしょうか。


(管理人)
この日の富士山頂の最高気温は7度でした。山頂には50名ほど滞在とは、なかなかの盛況ですね。(※閉山後の登山ですが参考のため掲載します)



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(13/10/14)