■2008年9月12日(金)〜13日(土)富士宮口
8月9日の初富士登山に続き13日に2回目の登頂を果たしました。前回は雷雹に
襲われたのと、子供が同行してスローペースだったので自分なりに納得できず、今
シーズンの再チャレンジを目指しましたが、週末の天気が安定せず、結局9月になっ
てしましました。最初の週末は天気が安定しましたが、仕事で行けませんでしたの
で、13日がラストチャンスと決め、職場の後輩のS君と計画しました。彼は若いこ
ろから6回登頂していて私よりベテランです。ただし怪我などで4年ブランクがあり
ます。前回書き忘れましたが私は49歳です。
前回の経験を踏まえ、時期的には早いが4本爪のアイゼンを用意しました。また山
小屋が営業していないので、前回カップラーメンを800円で食べたことから、頂上
でお湯を沸かせるように25年使用しているガソリンストーブ(オプチマス8R)を
持参しました。今回初めて知ったのですがガソリンストーブはほとんど淘汰されて、
ガスストーブが主流になっているようで、オプチマス8Rも製造中止。久しぶりにグ
ランテトラの水筒が欲しいと思ったものの、これも製造中止。シーラカンスになった
ような気分です。日程は前回同様、金曜の夜発ちで車中泊、早朝登頂開始としまし
た。ヘッドライトを新調したので、S君には半部つぶれかけたのを使ってもらいまし
た。
さて12日、仕事が終わり静岡市午後7時半集合。途中富士宮のコンビニで食料を
仕入れ(金剛杖をまだ売ってました)午後9時半ころ富士宮口駐車場着。2,30台
の車がありましたが、売店の前に停めることができました。登頂に備え寝ましたが、
今回もなかなか寝付けませんでしたが、なんとか寝ることができ、午前2時50分こ
ろ起床。駐車場は知らないうちにかなり埋まってました。空は満天の晩秋の星空。快
晴微風。ペガススの四角の中に微光星がたくさん見え、オリオンの横に流れ星が走
り、実も心も引き締まります。午前3時20分登頂開始しました。
前回登頂時間が8時間でしたので今回は6時間を目標にしました。午前3時40分
6合目通過。まだ開いていませんでしたが6合目の山小屋は灯りがついていて、まだ
営業中です。この先山小屋は開いていません。K・Iさんの手記によりますと、先週
は山頂トイレが開いていたようですが、今週はどうかわかりません。ここから先、生
理現象との戦いにもなります。同行のS君はブランクが響いてスローペースです。気
がつくと東の空が明るさを帯び、それに伴い星が消えていって夜明けの近さを教えて
くれます。午前4時50分新七合目到着。休憩中三重県から来た父子さんと話をしま
した。ご来光を見たいようでしたが、この位置ですと稜線にかかるかかからないか、
という位置です。登頂再開後、なんとか日の出が見えそうな位置まで来ました。東の
空が明るさを増していく中、15分くらいご来光を待つことにしました。午前5時2
4分、雲の上から太陽が頭を出しました。思わず手を合わせ、ふと下を見ると、さっ
きの父子が満面の笑顔です。
このあたりでS君が先に行ってくれと言うので、先を急ぐことにしました。午前5
時50分元祖7合目到着。休憩していた若者たちが「ここは何合目ですか?」と聞く
ので元祖7合目と答えると「うわーっ!8合目かと思った。」と悲鳴を上げます。看
板がはずされていて、何合目かわからないのです。快晴の中順調に登山は進み、午前
6時45分8合目到着。小屋の前のベンチが撤去されていて、もの悲しさを感じま
す。この時間になると日差しが気になり、日焼け止めを車中に忘れたのを悔やみまし
た。午前7時35分9合目到着。ここは石の標識があるので、何合目かわかります。
遅れているS君に電話すると、現在8合目とのこと。私はお鉢めぐりをするので、山
頂の神社で待ち合わせを約束し山頂目指します。登山道を進むと、道の脇にどう見て
もウ○コとしか見えない物が放置されていました。詳しくは見ませんでしたが、紙と
石が乗せてあり、犬がしたものでないのは一目瞭然です。登山客が通過する横でした
のでしょうか。チャレンジャーですね。午前8時20分9合5勺到着。9合目からか
なり息が切れましたが、ここからは本当に厳しかった。前回は子供のペースに合わせ
たのでさほど苦しくはありあませんでしたが、今回は苦しい苦しい。息子の気持ちが
わかりました。半分くらい登ったところで、目標の6時間が気になりだしました。喘
ぐように登り続け、午前9時12分、山頂に着き目標の6時間を切る5時間50分で
登頂しました。
山頂では20人くらいの登山客が休憩しており、続々と登山客が登ってきます。少
し頭痛がするので登山が趣味の友人にメールすると、「休憩していると血の巡りが悪
くなるので体を動かすか、下山するしかない」とのご神託。疲れた体に鞭打ってお鉢
巡りを開始しました。ブルがトイレの隣に止まってましたが、なにかの撤去作業のよ
うで、トイレも開いていませんでした。高所恐怖症なので馬の背を登る時計回りを選
択しましたが、とにかく辛かった。馬の背の途中でで立ち止まるどころか、苦しさの
あまりザックを下ろす事3度。それでも剣が峰に立つことができ満足しました。その
後大沢崩れを覗き込み、そのスケールの大きさに圧倒されるとともに、遥か下方に登
山客を認め驚きました。こんなところを登山する人もいるのでしょうか。その後どう
しても排尿の欲求にさからえず、人目をさけて小用しました。とにかく「大」だけは
我慢しました。途中南北アルプスの山並みが見えましたが、雲のため下界を望むこと
はできませんでした。そもそも高山病が悪化して悠長に景色を眺めることが出来ませ
ん。待ち合わせのS君のことも気になります。河口湖側のトイレも開いていませんで
した。1時間40分かかり元の富士宮口に着きましたが、あたりを見てもまだ着いて
いないようです。知らない間に登山客も増え、座れそうな所がないので神社の前の駒
ケ岳の下に座り、お湯を沸かそうとコンロをセット。プレヒートが必要なのでライ
ターを着火しましたが火がつきません。お湯を沸かすのを諦め、おにぎりを食べ、S
君を待ちましたがなかなか登ってきません。もしかしたらまだ登っている最中かと思
い下山することにしました。近くの人に神社前で記念撮影を頼み、さあ下りようとし
たその時!「あれ?先輩じゃないですか。」と足元から声が。今の今まで自分の目の
前でタオルで顔を隠して寝ていたのがS君なのでした。大体どのような服でいたの
か、はっきり記憶していなかった自分が悪いのです。彼は10時50分に登頂し寝て
いたそうです。まあ、離れ離れにならず良かったと、午前11時55分、下山を開
始。9合5勺から何人かブル道を歩いていたのでそれに続きましたが、はっきり言い
ます。危険です。足元は楽ですが上を見ると落石しそうな岩でいっぱいです。避けた
方が懸命です。途中御殿場登山道からのバイパスの階段が組んであり、そこから伸び
る道を通り8合目山小屋に到着。頂上での頭痛がまだ引かず吐き気すら感じます。S
君が幸い頭痛薬を持っていたので1錠もらい下山を続けました。さすがに登ってくる
人は少ないのですが、時間的に登頂は無理でしょう。キャンプをする人はそれなりの
用意をしています。7合目からは雲の中で、6合目からは小雨が降り出し、午後3時
20分、観光客であふれかえる駐車場に着きました。
シーズンオフで天気、特に降雪が心配でしたが天気も良く、気温も比較的高く、当
初の目的も達成でき自分なりに満足の行く結果となりました。初めてチャレンジした
シーズンでしたが、来年は違うルートも登りたいと思います。
(管理人)
閉山後、トイレが使えない状況はやはり大変ですね。富士宮口は9月7日まで山頂トイレが日中は使えたようです。五合目からお中道を使って大沢崩れへ行けます。そこから大沢崩れの岸に沿って登るルートがありますが、それはベテラン登山家限定です。
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