■2010年7月25日(日)〜7月26日(月) 須走口
38歳の私(父)、6歳(小学校1年)の長女。父娘二人で登りました。
昨年夏、悪天候で登頂を断念した須走口で再挑戦。
今回は登頂に成功、お鉢めぐりもできて、富士山を堪能した二日間でした。
【準備・計画】
昨年は新七合目大陽館に宿泊しましたが、今年はその1つ上、本七合目見晴館に予約をお願いしました。
前回の1日目、新七合目までの登りは問題なくクリアできたので、もう少し登っても平気だろうと判断しました。
もし今年も2日目リタイアになった場合、昨年以上は登ったという結果が欲しかった、というのも正直なところです。
登山の正確な記録を取りたい、登山中に現在地や移動距離を把握したい、そんな想いでGPS(eTrex Vista HCX)を手に入れました。
山小屋の予約もし、GPSも買った矢先の6月26日、娘が割れたガラス瓶を踏んでしまい、10針ほど縫う怪我をしてしまいました。
登山予定日まで1ヶ月、今年は無理だなと半ば諦めていました。
しかし子供の回復は早いもので、予定1週間前にはお医者さんのお墨付きもいただき、娘もやる気になっていたのでチャレンジすることを決定。
ただ、傷は癒えたものの、3週間まともに歩いていなかったので、体力的なことが気掛かりではありました。
登山計画としては、前回と同じく、夜間の登山は全く考えず、明るい時間帯だけで行動することにしました。
初日の予定は、11時にバスで新五合目に到着、12時から登山開始です。
昨年の記録では、新七合目到着が16時05分だったので、同じペースでも17時までには本七合目に到着できると考えました。
2日目の予定は、山小屋でご来光を迎えたあと朝食、6時ぐらいから山頂を目指し、10時までに登頂できればいいなと考えていました。
お鉢めぐりは、登頂時刻と体力で判断するつもりでしたが、山頂郵便局にはぜひ行きたい事情がありました。
金剛杖は、昨年買ったものを持っていくことにしました。道半ばになっている焼印の続きを頂くためです。
最後に、昨年は高山病は全く平気だったものの、行き帰りの乗り物酔いに悩まされた娘、今年はその対策はバッチリしました。
【1日目】
天気予報は、晴れ時々曇り、午後は所により雷雨という予報。
雷雲に呑まれる前に、ぜひとも目的地へ着きたいところ。
11:00 新五合目到着
軽い食事と高地順応のため、しばし休憩。
ここでかき氷を食べると、最初の山小屋までトイレの我慢が厳しい。昨年の教訓で、デザートは我慢。
11:54 登山開始
GPSログをオン。気圧高度計の標高値も補正してスタートです。
古御岳神社で無事下山できるよう、そして今年は登頂できるよう祈願しました。
GPSは大活躍。娘も、ちょっと歩いては「GPS見せて」と言い、「新六合目まで半分来たね」などと励みになっている様子。
気圧高度計の機能も付いているのですが、こちらは乱高下。
標高2,000mにいると思ったら、マイナス689mと海底に沈んでみたり・・・。
それだけ、気圧の変化が大きいということなのでしょう。
13:12 新六合目に到着
13:42 本六合目に到着
14:52 新七合目に到着
本六合目付近では、間近に発達した入道雲。
新七合目に向かう中ほどでは、急にガスが濃くなり、遠くで雷鳴が聞こえました。
晴れ間が覗いたり、濃い霧に包まれたりの繰り返しでしたが、本日の目的地までは雨に降られることなく登ることができました。
15:35 本七合目見晴館に到着
新五合目から本七合目まで、休憩時間を入れて3時間41分。
昨年はこの時間では新七合目にも着いておらず、一度経験した慣れもあったでしょうし、小学生になって少し成長もしたのでしょう。
山小屋のスタッフの方々、同宿の方々は気さくな方ばかりでした。
娘も話の輪に入ったり、富士山のことを質問したりしていました。
夕食のカレーライスの後、案内された寝床は、離れの建物。
新築したばかりで、今日が使用3日目とのこと。木の香りが心地よく、窓からの眺めは下界のパノラマビュー。
雷鳴は相変わらず続いており、北を向くと、目線の高さで稲妻が光っています。
19時頃からはここも嵐の様相となり、絶え間ない雷と激しいヒョウで、窓に近づくのも怖いぐらいでした。
娘は氷が降ってくることにビックリ。
しかし、それも30分ぐらいのことで、その後は綺麗な夜景が広がりました。
娘は19時半頃、私はしばらく夜景を楽しんでから就寝しました。
【2日目】
4時ちょっと前に目が覚め、ご来光を迎えました。
この日の予報も、午後からは雷の恐れあり。
ご来光のときの気温が8度、風も穏やかで、いまのところ申し分ない天気です。
5時過ぎから朝食、食べ終わった方から次々と出発していきます。
こちらはゆっくり支度をして出発。山小屋の奥様から娘に暖かい言葉をかけていただきました。
5:52 本七合目見晴館を出発
6:21 新八合目到着
6:55 本八合目到着
7:19 八合五勺到着
八合五勺では、何で新九合目じゃないの、と娘がお決まりの文句。
この2日目の登りは、焼印を頂くという目的もあり、山小屋ごとに頻繁に休憩を入れました。
七合目までと違い、少し登っては山小屋があるので、その点とても楽に感じました。
7:57 九合目の鳥居を通過
8:22 須走ルート山頂到着
金剛杖に御朱印を頂き、目的の一つを達成。
火口を見学、その雄大さに娘はとても驚いていました。
というのも、山頂に着くちょっと前「てっぺんには何があるの?」と聞かれたので「でっかい穴がある」と答えていました。
落とし穴みたいのを想像していたようで、「思っていたのと全然違った」と言っていました。
その後、時計回りでお鉢めぐりに出発。
山頂郵便局で登山証明書と暑中見舞いを購入、娘はここで担任の先生に手紙を出すことを楽しみにしていました。
家族に電話をし、おやつを食べ、景色を楽しんだところで、馬の背へ。
思った以上に急勾配でしたが、一気に登り切りました。
9:50 剣ヶ峰登頂
10:43 須走ルートで下山開始
ガスが出てきたので、天気予報のこともあり、早めに下山しようと思いました。
しかし、娘はつま先が痛くなったようで、少し歩いては休憩を取ります。
登るより降りるほうが辛いと言っています。
また、お腹がすいたとのことで、昼食をどうしようか迷ったのですが、お昼は下山後に食べることにして、バナナやお菓子を買って食べました。
12:35 新七合目でスパッツ着用、砂走りへ
この頃からまた雷鳴が聞こえるようになり、霧雨に覆われたりしました。
こうなると、つま先の痛さより雷の恐怖が勝ったようで、その後は私が休憩しようと言っても娘がダメ出し。
13:31 砂払い五合到着
雷鳴は続いており、小雨模様でしたが、何とか間に合ったようです。
ここで最後の焼印を頂きました。
14:01 古御岳神社に登頂成功と無事の下山を感謝
14:05 新五合目に下山
新五合目で昼食をとも思ったのですが、ちょうどバスがいたので、お土産だけサッと買って帰りました。
昨年のように途中で下山したのも、それはそれでいい経験でしたが、今回、怪我の影響もなく、お鉢めぐりまでできたことは幸運でした。
楽しかったからまた登りたいと娘が言ってくれたことが、何より嬉しかったです。
夏休みの自由研究は、富士山登山記と金剛杖を提出しようということになりました。