■2011年8月3日(水)〜6日(土) 富士スバルライン
ある日、お母さんに「今年も富士山に登る?」と尋ねられたので、すぐに「登る!」って答えました。
去年の富士登山がとっても楽しかったんです。2学期も3学期も、幼稚園の砂場で富士山を作っていたほどです。
今年は幼稚園最後(5才)の夏休み。頑張るぞ!
◆8月3日
バスの都合で五合目に1泊することになりました。大好きな山小屋に1回多く泊まれると聞いて、ぼくは大喜びです。
新宿駅でバスに乗ったらすぐに寝てしまって、目が覚めるともう富士山の五合目に到着していました。
みはらしさんでは、同じお部屋の方に優しくして頂いて楽しい1日を過ごしました。
◆8月4日
4:30 五合目のご来光
お母さんとご来光を見に行くと雲海がとってもきれいで、「雲海を泳いでみたい」と思いました。
6:20 金剛杖を買って五合目を出発
みはらしさんで同じお部屋だった方は、昨日ツアーの途中で下山なさったそうで、今日はぼく達と一緒に行ける所までお散歩です。
お話ししながら歩いていたら、あっという間に六合目に到着しました。
7:17 六合目に到着
8:23 六合目を出発
ここからはお母さんと二人です。
朝食を済ませてシャボン玉で遊んだ後は、いよいよ七合目の岩場に向かいます。ぼくは岩場が大好きなので、張り切って登りました。
9:03 花小屋
周りの方がなんだか賑やかです。みなさんの視線の先を見ると・・・カモシカが歩いています!
富士山で動物を見るのは初めてだったので、ビックリしました。草のあるところでは時々お散歩しているんだそうですよ。
9:15 日の出館
9:27 七合目 トモエ館
9:53 鎌岩館
10:20 富士一館
10:56 鳥居荘
11:22 東洋館
12:46 太子館
13:10 蓬莱館
この日は蓬莱館さんに泊まりました。
お世話になる山小屋なので、焼き印の呼び込みのお手伝いをしました。焼き印をして下さったみなさん、ありがとうございました!
夕食を頂いて満腹になると、眠くなったので初めてのシュラフに入りました。シュラフは「みのむしみたい」で楽しいかったです。
でも、早寝しすぎてすぐに目が覚めてしまいました。お母さんは困っていましたが、すっかり元気を取り戻してなかなか眠れません。
そこで他のお客さんとたくさんお話ししました。「どこまで登るの?」と聞かれれば、「頂上です」と答えてしまいます。
お母さんには「明日はすぐに下山したい〜」とグズっていたんですけどね。
夜は、台風の影響ですごい雨が降っていました。お母さんは大雨の中下山することを覚悟していたみたいです。
ぼくはもちろん夢の中。今度はぐっすり眠れました。
◆8月5日
4:40 雨は止んでいました。でも太陽は雲の向こう側。残念ながらご来光は見られませんでした。
6:30 蓬莱館出発
出発の支度をしている間に、青空が広がって晴れてきました。
お母さんは、ぼくが元気なので頂上に向かうことに決めたようです。
下山したかったぼくは下山道へ向かう人が気になりましたが、お母さんに促される方へ歩いて行きました。
7:13 白雲荘到着
8:10 白雲荘出発
少し耳が痛かったので、朝ごはんと休憩で1時間くらい過ごしました。
お絵描きをして遊んでいると痛みが治まったので、また頂上に向かいます。
8:25 元祖室
9:28 富士山ホテル
9:52 本八合目 トモエ館
時々霧雨が降るので、レインコートを着ました。
10:27 御来光館
11:26 九合目
12:45 頂上に到着!
久須志神社でご朱印を頂いて、おじいちゃんやおばあちゃんにお守りを頂きました。
夜は山口屋さんでお世話になります。
頂上ではのんびり過ごしました。
去年は風がなくて上がらなかった凧が、今年は少しだけ上がったので楽しかったです。ブロッケン現象も初めて見ることができました。
山小屋の前では、万年雪のあるところでお仕事をしたブルドーザーが雪を運んできてくれていたので、小さな雪だるまを作りました。
夜は、また雨でした。
◆8月6日
4:30 朝食を済ませて朝日ヶ岳へ
昨夜からの雨はやんでいましたが、東の方には雲がいっぱいで、ご来光が見られるかどうか心配でした。
風が強くて寒かったけれど、この風のお陰で雲の切れ間からとってもきれいなご来光が見られました。
5:54 お鉢巡りに出発
山口屋さんで「ここだって頂上だから行かない!」と言っていたお鉢巡りも、お母さんに励まされて頑張ることにしました。
6:30 富士山頂郵便局に到着
お母さんは、ぼくに郵便局の「登山証明書」を送りたかったんだそうです。ピカピカの賞状はぼくの宝物になりました。
お隣の神社には、70才以上の方が記帳できる所もあります。おばあちゃんは「ここで記帳するのが夢なの」って話していました。
7:18 剣が峰に到着!
5月に富士吉田市のレーダードーム館に行って富士山のことをたくさん勉強していたので、剣が峰に来れて嬉しかったです。
展望台からは遠くの山がよく見えました。「次はどの山に登ろうかな?」と考えていたんですよ。
火口の反対側を見ると、雨雲が山小屋の方へ向かっているではありませんか。急がなきゃ!雨が降り出しそうです。
8:40 下山
お世話になった山口屋さんともお別れです。「今日も泊まりたい」ってお願いしたけれど、来年のお楽しみになりました。
下山を始めると、間もなく辺りが真っ白になりました。霧雨や、時には雨も降ってきます。
下りが続くと足も痛くなってきました。お母さんはぼくの手を握って、後ろ向きに歩かせてくれました。「これはいい!」
それでも長い長い下り坂に、何度か涙が出そうになりました。
12:25 緊急避難所
15:35 五合目に到着
もうすぐ五合目というところで、迎えに来てくれていたお父さんに会うことができました。
疲れていたぼくは「リュックを持って!!」「抱っこして!!」と泣きましたが、お父さんもお母さんも先に歩いて行ってしまいました。
ぼくが泣きながら二人を追いかけるうちに五合目に到着すると、お母さんはぼくからリュックをおろし、お父さんはぼくを抱き上げてくれました。
五合目に到着するまでは「自分の荷物は自分で持つ」「抱っこはしない」と決めていたみたいです。
お父さんは「がんばり賞」のソフトクリームをごちそうしてくれました。これまでに味わったことのない、日本一おいしいソフトクリームです。
夜は河口湖畔にあるお気に入りの旅館に泊まりました。この旅館からは富士山がよく見えるんです。
頂上の右側が少し高くなっているでしょう?ここが「剣が峰」。
年中さんの時は左側の低い所まで行って満足していたけれど、年長さんの今年は右側の一番高い所まで行ったんです。
下山後、みんなに富士登山のお話をする時は「お鉢巡りをして良かったよ」とつけ加えるようにしています。
お盆には飛行機に乗って遠くの町に住むおじいちゃんとおばあちゃんのお家に遊びに行きました。
飛行中、雲の上に富士山の頂上がみえたので、お世話になった山小屋の方々に手を振りました。
おじいちゃんは、ぼくが遊びに行っている時に病気で入院してしまいました。
でも、ぼくがプレゼントした頂上のお守りを持って行ってくれたので、きっと元気になれると思います。
おじいちゃん、今度は一緒に頂上まで登ろうね!