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 みんなの登山記2010−52
 投稿者:Y.I さん

■2010年9月19日(日) 富士宮口

52歳男。横浜市在住。12回目の富士登山。1カ月前(minna10-20.html)に初の徹夜登山に挑んだものの、悪天候でこれまた初の途中リタイヤを余儀なくされました。その後リベンジのチャンスなく、夏山シーズンは終了。去年の9月登山(minna09-49.html)が非常に快適だったので、好天だった19日に車で日帰りしてきました。

■無念の疲労リタイヤ
横浜を早朝出発し、8時20分に新5合目駐車場に到着したときはすでに満車状態。人もあふれています。それでもご来光登山の車が帰るので、上部を2周したら登山口近くに空きスペースを見つけることができました。気温は15℃ですが、汗ばむ陽気。9時20分出発。まわりを見回すと、9割方は軽装のハイキング客です。15分後に6合目通過。登山道は通行止めの看板に加え、今年はバリケードまで張ってありました。

7合目10時、元祖7合目10時50分、8合目11時50分と順調に登ってきましたが、8合目手前から足が動かなくなってきました。ここ数日の疲れが一気にふき出した感じです。10分休憩中に山頂を見上げると、何とも遠くに見えます。3200mを越えても汗は止まりません。「あと2時間以上登るのか」と思うと急に気力が失せ、リタイヤして登山道わきで昼寝することにしました。

■えぐれたスロープ
適当に日がさして微風が吹き、気持ちよく2時間まどろみました。すぐ近くに8合鳥居がそびえています。「そういえば6年前、最初に登ったときにここでリタイヤした親子はリベンジしたかな」(minna04-6.html)と思いだし、改めて鳥居を見ると何か変です。以前は登山道にあったはずなのに、いまは離れています。登山道はいつこんなにずれたのでしょうか?

14時下山開始。道のまわりに注意して下りました。登りは下ばかり見ているので、道が変わったことに意外と気付かないものです。すると、元祖7合目とのちょうど真ん中あたりで、道の下のスロープが100m以上えぐれていました。土砂がごっそりと持っていかれ、浅いU字谷のようになっています。

(写真上が麓)

■落ちる寸前の大岩
もっとすごいのはその少し先で、山頂方向を見上げると、10mほど離れたところに大きな岩がごろごろ転がっています。
(写真上が頂上)

岩の直径は軽く1mを超えます。重さ3トン以上。1カ所だけ岩止めがほどこされていますが、写真の一番左の岩はとくに不安定で、今にも落ちそう。さらに上の8合目直下には100m以上にわたって断層のような土砂崩れの跡が見えました。

これらは9月8日に上陸した台風9号の爪痕と言われています。9月下旬以降の雨風で、これらの不安定な場所はさらに崩れている可能性があります。ひょっとしたら、富士宮口は他の登山道に比べて地表が緩いかもしれません。オフシーズンはもちろん、開山期間であっても要警戒だと感じました。16時半に新5合目到着。


(管理人)
確かに、富士宮口はいろいろな登山記を読むと、他ルートに比べて小さな落石の頻度が多い印象があります。特に登山シーズン後に登る場合は、道のえぐれや不安定な岩に関して、より一層の注意が必要ですね。



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(10/10/31)